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掲示板をお借りします。 |
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測量屋道後出張所
(57)投稿日:2007年05月21日 (月) 10時31分
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掲示板をお借りして、言い訳をさせて下さい。
先日、某、外資系測量機器メーカー全国キャラバンの展示会がありました。
基準点測量の解説の方曰く 「土地家屋調査士会連合会の調査測量実施要領の第45条に、やむをえない事情が あるときは、辺長100m以内、多角点2点以内の開放多角方式、又は辺長200m以内 多角点10点以内の・・・云々・・・以下省略・・・。というのがありますが、これを利用さ れて作業されると現場作業が楽になりますので、ご提案致します。」
といわれて、やむをえない事情のありそうもない現場の図面を使ってご説明がありました。
休憩時間に調査士の間での会話
「あれはアカンやろ!」「あんなこと言って大丈夫かな?」 「調査士会の役員が聞いたら怒るゾ」などなど。
測量会社の方も大勢いらっしゃっておられましたので、「やっぱり調査士の 測量はええかげんやな」と思われたでしょうから、誤解のないように「言い訳」 をさせて下さい。
土地家屋調査士、いつもくだらない話をしているように見えるかもしれませんが 個々人は、これでなかなか誇り高き者共なのです。
土地家屋調査士は、調査測量を実施して、個人名で職印を押印します。 トラブルが発生すると、どうやら死ぬまで責任を追及される因果な仕事です。
もちろん、土地家屋調査士は条文には少々うるさいので 「止むを得ない」の意味を承知していますし、どこもかしこも、やむをえない 事情にしてしまうと、隣近所で位置の整合が取れなくなることを、(やぶ蚊や 蜂に刺されながら、犬に噛み付かれながら、ハゼやウルシにかぶれながら マムシと遭遇する恐怖を感じながら)現場で身にしみて重々理解しているのです。
満員の会場にて、一番前で聞いておりましたが、その後一番後ろの一人席に移動 して居眠りをしていた私であります。すみません。
かつて、同じように耳ざわりのよい言葉をならべて販売しているメーカーがありま した。全国に多くのユーザをかかえて一時は繁盛していましたが、7年ほど前に あっけなく倒産しました。
今回お招きにあずかりました会社は、研修でもお世話になっており、これまで 「売らんかな」ではなく、「理論的にしっかりしているなー」というイメージで 信頼していただけに、少々がっかりでもありました。
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