【まとめ】
本日は、八丈島東方沖巨大地震の想定です。
1972年八丈島近海地震M7.2から推察します。
まず、巨大地震による揺れの推察です。八丈島では、震度7
首都圏から東北では、最大震度5強から6弱。地盤が弱い地域は、震度6強。
首都圏のタワーマンションの上層階では、強い長周期地震動が予想される。
東京都都市整備局、超高層建物等における長周期地震動対策のページで紹介されている
対策のためのリーフレットをダウンロードできます。防災の参考にしてください。
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kenchiku/jishin_taisaku.pdf首都圏から震源は凡そ300km離れていますので、緊急地震速報が間に合います。
また、本年2月以降、長周期地震動階級もあわせて、速報されています。
長周期地震動階級3(非常に大きな揺れ)や長周期地震動階級4(極めて大きな揺れ)
の発表の恐れがあり、対策が必要です。
八丈島近海地震でも本州と九州太平洋側で大津波が想定されます。
昨日報告の鳥島沖の巨大地震と同じです。
【内容】
鳥島沖の巨大地震による震央が、凡そ300km北上して、八丈島近海になった場合の揺れ、長周期地震動、津波について、述べます。
下図を見てください。
https://bbs2.sekkaku.net/bbs/upfile/ikaseqa--1684021984-1211-728.jpg1972年八丈島近海地震M7.2の震度分布と津波です。
この地震が、M8.5の巨大地震となったことを想定します。
〇まず、地震による揺れの推察です。
八丈島では、震度7
首都圏から東北では、最大震度5強から6弱と推察します。
地盤が弱く揺れやすい地域は、震度6強です。
〇もう一つの特徴は、長周期地震動です。
1972年地震では東京都新宿区に建設されたばかりの超高層ビル、京王プラザホテル(47階建、170 m)では44階のレストランでは高層ビル特有の長周期地震動が発生して客などが一時騒然となったという。
もし、八丈島東方沖で巨大地震が発生すれば、長周期地震動による高層ビルの大きな横揺れが想定されます。
長周期地震動というのは、揺れの周期が長い地震のことです。1回の揺れが2~20秒で、横に大きく揺れる。東日本大震災においても観測されています。タワーマンションのような超高層建築物においてより危険が大きく、高層階ほど激しく揺れるので想定外の被害が出やすいとされている。
現在できる対策として、東京都都市整備局、超高層建物等における長周期地震動対策のページで紹介されている対策のためのリーフレットをダウンロードできます。
https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kenchiku/jishin_taisaku.pdf〇緊急地震速報と長周期地震動階級
地震は、P波と呼ばれる小さな揺れのあと、S波と呼ばれる大きな揺れが来ます。
緊急地震速報は、このP波をとらえ、地震の規模や震源地を予測し、大きな揺れのS波が来る数秒から数十秒前に発表するものです。
令和5年2月1日より、緊急地震速報の発表基準に長周期地震動階級を追加しました。
長周期地震動階級は4段階に分かれます。この階級2,3,4を詳述します。
長周期地震動階級2(大きな揺れ)
室内で大きな揺れを感じ、物につかまりたいと感じる。物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。キャスター付き什器(じゅうき)がわずかに動く。棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。
長周期地震動階級3(非常に大きな揺れ)
立っていることが困難になる。キャスター付き什器(じゅうき)が大きく動く。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
間仕切壁などにひび割れ・亀裂が入ることがある。
長周期地震動階級4(極めて大きな揺れ)
立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされる。
キャスター付き什器が大きく動き、転倒するものがある。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。間仕切壁などにひび割れ・亀裂が多くなる。
※什器(じゅうき)とは、
辞書的には「日常的に使用する家具や道具、食器」といった意味を持つ言葉ですが、
一般的には店舗やオフィスなどで使用する道具や備品に対して使われます。
〇次に、
八丈島近海地震でも大津波が想定されます。昨日報告の鳥島沖の巨大地震の津波波高分布と同じです。
津波到達時間:第一波到達時間を示します。
宮城県宮古市:72分、茨城県大洗市:52分、千葉県勝浦市:23分
神奈川県横須賀市:35分、静岡県御前崎市:55分
紀伊半島最南端区串本町:68分、高知室戸岬:86分
宮崎県日南市:118分です。
※
5/14より、八丈島近海で、突如、M4-M5激しい群発地震が始まりました。
昨日報告した1605/2/3に発生した慶長地震。約8ヶ月半後の1605/10/27に八丈島西山で、約11ヶ月半後の1606/2/23に八丈島付近の海底で噴火が発生した。
今回の群発地震は、八丈島での異変を示しているのでしょうか。