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[1230]N響 Music Tomorrow 2010 投稿者:一静庵

投稿日:2010年06月26日 (土) 08時12分

Music Tomorrow 2010を聴いてきました。
毎年、尾高賞受賞作品を演奏するというこのコンサートですが、今年は該当作品がなかったということでした。だからかどうかは解りませんが、今年は目新しい感じのものはなく、全体に非常に美しいという印象が残りました。
まずは、N響委嘱作品 山根明季子さんの「水玉コレクションNo.06」でした。プログラムノーツにある「音を形にした」、ということは私には良く解りませんが、聴くと、非常にくっきりかっちりした感じの曲です。同じ音型が続くので、ミニマル音楽の一種かと思いますが、それは次第に変化して行きます。そして最後のほうになると、くっきりとした雰囲気が消え、ちょっと恐怖を覚えるような悪魔的な感じにもなっていくのでした。終わって指揮者のパスカル・ロフェさんに、客席から呼び出され、ひょっこりとお辞儀をなさった山根さんはまだとてもお若い女性でした。
次は、2000年に尾高賞を受賞した藤家溪子さんの「ギター協奏曲第2番「恋すてふ」という曲、ソリストは山下和仁さんで、柔らかい静かな雰囲気の和音が重なっていくような大変美しいギターでした。オーケストラもとても美しく、心地よく聴きました。よく現代音楽というと耳障りが悪いといような第一印象があるのと、180度違うものでした。
後半は外国の方の作品、まずはアウリス・サリネンさんの室内楽第8番「木々はみな緑」という曲で、これはチェロ協奏曲なのですが、ソリストはピーター・ウィスペルウェイさん、プラットフォームを一段高くして演奏されました。前のギターと比して、驚くほど大きな音でしたが、静かに深い歌を奏でるようでした。少ない人数のN響の弦も非常に繊細で美音でした。この曲はこの世のものとも思えないほどの美しい響きで、このようにいつまでも青い地球であってほしい、とそんな風に思わせました。
最後は、マルク・アンドレ・ダルバヴィさんの「まなざしの根源」は、様々な色合いのある壮大な感じの曲でした。
全体に、これまでMusic Tomorrowで体験した変わった楽器や編成のものはない聴きやすいコンサートでしたが、もう少し珍しいものを期待していたので、私にとってはちょっと新鮮味が足りなかったことも否めません。

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[1232]現代音楽好き投稿者:どくたーT@管理人
投稿日:2010年06月27日 (日) 20時36分
一静庵様

いつも書き込みありがとうございます。

さすがに現代音楽付きの一静庵様です。
私はミニマル音楽がなんであるかすら、正確には理解していないはずですから。

藤家溪子さんは、精力的に活動されていらっしゃいますよね。この方は日本文化に立脚した作品を多く書かれていたと思います。「恋すてふ」で、すぐに思い出すのが、百人一首の壬生忠見の一首「恋すてふわが名はまだき立ちにけり人しれずこそ思ひそめしか」ですね。この歌をもとに作曲されたとするならば、日本音楽的になるように思います。

さて、外国の方の作品、地球を意識されているのですね。どう美しいのかは聴いていないのでわかりませんが、最近の現代音楽は、頭で考える音楽よりも、味わって楽しむ方向にシフトしているのかもしれませんね。

[1229]鹿鳴館 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2010年06月25日 (金) 21時08分

昨日から新国立劇場中劇場で、池辺晋一郎の新作オペラ「鹿鳴館」が上演されています。
私は発売日にチケットを求めたのですが、あっという間に売り切れてしまい、入手はできませんでした。でも、新国立劇場からのメールによれば、「各公演当日券をご用意しております。」とのことです。どうしようか、すごく迷っています。行くなら日曜日。
感想が載ったら、行けた、ということです。

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[1231]行けませんでした投稿者:どくたーT@管理人
投稿日:2010年06月27日 (日) 20時26分
当日券20枚強発売のところ、50人以上が並んだそうです。
私は、そんな根性ありません。
そういうことで、パスです。
新国立劇場も、予約切符が1日で売り切れた時点で、追加公演を考えるべきだったと思います。
再演は、初演ほど混まないでしょうから、その時は見にうかがう予定です。

[1228]4月29日、東京文化会館のコンサート感想 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2010年04月30日 (金) 09時43分

日本演奏連盟第22回クラシックフェスティバル
「パリ最後のリサイタル1848.2.16&もっとショパン」
というコンサートに行ってまいりました。演奏した曲目総数が、29曲。ショパンのピアノの小品が中心とはいえ、これだけの局数を演奏するとなると、演奏時間は休憩含めて4時間半という長丁場のものでした。

まずはプログラムの紹介です。

第1部〈パリ最後のリサイタル〉
モーツァルト:ピアノ三重奏曲 ホ長調 K.542
ピアノ/野平一郎 ヴァイオリン/岡山 潔 チェロ/木越 洋

ベッリーニ:「6つの歌」から“マリンコニーア”、“私の美しい偶像に誓って”、“喜ばせてあげて下さい”
ソプラノ/高橋薫子 ピアノ/河原忠之

ショパン:夜想曲第8番・第13番、舟歌 嬰へ長調
ピアノ・ソロ/宮谷理香

ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」から“受け取って、貴方は私のために”
ソプラノ/高橋薫子 ピアノ/河原忠之

ショパン:練習曲集から「エオリアンハープ」op.25-1、「革命」op.10-12、子守唄op.57
ピアノ・ソロ/高橋多佳子

第2部〈パリ最後のリサイタル〉
ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 op.65
チェロ/堤 剛 ピアノ/清水和音

マイアベーア:《悪魔のロベール》から“ああ、お母様、その優しい面影”
テノール/中鉢 聡 ピアノ/河原忠之

ショパン:24の前奏曲集op.28から第3番、第8番、第11番、第12番、第15番「雨だれ」、第18番
ピアノ・ソロ/迫 昭嘉

ショパン:マズルカ第5番・第6番、円舞曲op.64-2、華麗なる大円舞曲op.18
ピアノ・ソロ/神谷郁代

第3部〈もっとショパン〉
ショパン:バラード第1番、スケルツォ第2番
ピアノ・ソロ/迫 昭嘉

ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調、幻想ポロネーズ 変イ長調
ピアノ・ソロ/清水 和音                            

指揮/小林 仁 フェスティバル・室内オーケストラ
ショパン(小林仁編):ピアノ協奏曲第2番 へ短調から「第2楽章」
ピアノ・ソロ/迫 昭嘉

ショパン(小林仁編):ピアノ協奏曲第1番 ホ短調から「第1楽章」
ピアノ・ソロ/神谷郁代

私自身は、ピアノ曲も室内楽も大好きなのですが、時間と先立つものの都合で、オペラとN響の定期演奏会以外は演奏会にほとんど行けない状況ですが、たまにこういうコンサートもいいものです。

今回のコンサートは、日本演奏連盟主催のフェスティバルで、1848年2月16日にパリで実施された、パリにおけるショパンの最後のコンサートのプログラムを、曲目、順番共に忠実に再現したものだそうです(それにその時演奏されなかったショパンの代表的名曲を6曲追加しております)。

当時は、「ショパンのリサイタル」と銘打っても、現在のように一人の演奏家が独奏曲だけで一晩の演奏会をするという習慣はなく、室内楽やオペラのアリアなどの間に独奏曲が入るという構成が一般的で、時間も現代からみるとかなり長いもので、当然ながらコンサートの人気も、出演する歌手によっても変わるといった性質のものでした。

1848年のコンサートでピアノパートは全てショパンが演奏したのだと思いますが、結構大変だったのではないでしょうか。2時間30分出ずっぱりですから。今回は、ピアノを野平一郎、河原忠之、宮谷理香、高橋多佳子、清水和音、迫昭嘉、神谷郁代の7名が受け持ちました。これらの方々は皆日本を代表するピアニストの方々らしいですが、私が実演を聴いたことがあるのは、野平一郎、河原忠之、清水和音、神谷郁代の4人だけです。なお、神谷を前回聴いたのは、私が高校生の時の芸術鑑賞教室でのことですから、35年は優に経過しています。その時、神谷が何を演奏したのか、どんな演奏だったのかは全く覚えておりません。

さて、演奏に対する感想ですが、
モーツァルト:ピアノ三重奏曲
ピアノが前に出過ぎていた印象です。今回私が聴いた席が東京文化会館1階3列の35番という前の端の席というポジションも関係するのでしょうが、ヴァイオリンやチェロの音が比較的か細く聴こえ、ピアノの音だけが明瞭になっていました。野平のピアノは明晰なもので結構なのですが、室内楽はバランスが命みたいなところがありますから、なかなか難しいですね。

ベッリーニ:「6つの歌」
高橋薫子、上手いです。流石と申し上げるしかない。高橋と組むことの多い河原ですが、こちらも結構でした。

ショパン:夜想曲第8番・第13番、舟歌 嬰へ長調
宮谷理香というピアニストは男性的なダイナミックな演奏をする方です。粒立ちの綺麗なタッチが良く、一つ一つの音が綺麗で、またバスの迫力も十分ありました。いい演奏だと思いました。敢えて、悪口を書くならば、ペダルの踏み込みが乱暴で、ペダルをふむと、「ガク」とピアノがなるのですよね。そこだけは一寸気になりました。

ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」からアリア
この高橋のアディーナのアリアを聴くと、先日新国で呼んだリスニックとかいうソプラノは何だったのだろうと改めて思いました。高橋は素晴らしいです。

ショパン:練習曲集から「エオリアンハープ」op.25-1、「革命」op.10-12、子守唄op.57
高橋多佳子、悪くはないのですが、完璧ではありませんでした。「エオリアンハープ」のアルペジオを機械のように弾きこなすのは大変なのでしょうが、どうしても打鍵が流れるところが出てしまいました。「革命」速いスピードで、かつ激しく情熱的に演奏しなければいけない作品ですから大変なのですが、やはり、打鍵が流れて抑えが効かない部分があったな、という印象です。子守唄が一番良かったです。

ショパン:チェロ・ソナタ
作品自体の存在は知っておりましたが、録音・実演を通じて初めて聴きました。堤剛の求道者的表情での演奏が良く、清水和音のピアノ伴奏もこの大チェリストに対する尊敬の念のあるもので、感心いたしました。清水と言えばダイナミックにばかり走るピアニストという印象を強く持っていたのですが、こういう抑えた演奏もできるんだ、と思いました。

マイアベーア:《悪魔のロベール》から“ああ、お母様、その優しい面影”
中鉢は病気をされて復帰されたのですが、まだ昔には戻られてないようです。正直つらい歌唱でした。

ショパン:24の前奏曲集op.28から第3番、第8番、第11番、第12番、第15番「雨だれ」、第18番
私は、今回のソロ・ピアニストの中で迫の演奏が一番しっくりきました。中庸でリリシズムの感じられる演奏は、心地よいものでした。

ショパン:マズルカ第5番・第6番、円舞曲op.64-2、華麗なる大円舞曲op.18
神谷は打鍵が柔らかく、音がすっきりとしたピアニストだと思いますが、年齢的な問題があるのでしょうか、ミスタッチも結構多かったように思います。またアッチェラランドのかけ方が、意識して速めているというよりも、慌ててそうなってしまった、という風に聴こえて、今一つ満足できませんでした。

ショパン:バラード第1番、スケルツォ第2番
良かったです。特にスケルツォ2番のケレンミを出さずに、しかし、説得力のある柔らかさで表現したところ、大変気に入りました。

ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調、幻想ポロネーズ 変イ長調
迫力十分の演奏。清水らしい演奏と言うべきなのでしょう。協奏曲の演奏で清水が時折見せる力みは、ソロのせいか感じることはなく、一貫した力強さが作品の特徴を良くとらえたものになっていて、いい演奏になっていました。会場の評判はこの演奏がナンバーワンだったと思います。

二つのピアノ協奏曲。
小林仁による編曲版で演奏されました。もともと、ショパンのピアノ協奏曲はオーケストラパートの弱さを指摘されるわけですが、オーケストラを小編成にしたせいもあって、オーケストラの弱さを更に感じさせるものになっていたようになっていたと思います。

色々なタイプのピアニストとショパンの代表曲を網羅的に聴くことができて、全体としては楽しめました。今後、ピアノのコンサートを聴く機会はあまり多くないとは思いますが、またいつか、聴いてみたいと思いました。

[1226]二つに分かれ 投稿者:一静庵

投稿日:2010年04月11日 (日) 14時33分

土曜日のN響第1670回定期演奏会を私も聴きました。ブロムシュテットさんのマーラー9番は、どくたーTがおっしゃいますように、崇高ささえ感じました。ところで、同日に東京・春・音楽祭での「カルミナ・ブラーナ」があったわけですが、私は前日にこの公演を聴きました。リッカルド・ムーティーさんの指揮のもと、ドラマティックなカルミナ・ブラーナでした。デジレ・ランカートレさんらのソリストもとても響きがよく素敵でしたが、特に東京オペラシンガーズの合唱が素晴らしかったです。合唱指導はロベルト・ガッピアーニさんという方でした。また、管弦楽は東京春祭特別オーケストラでしたが、どくたーのご感想にもありますように、そのメンバーには多くN響の方が入っていらっしゃいました。コンマス堀さん以下、宇根さん、大林さん、小林さん、酒井さん、白井さん、船木さん、山岸さん、山口さん(以上ヴァイオリン)、店村さん、小野富士さん、中竹さん(ヴィオラ)、藤森さん、桑田さん、山内さん(チェロ)、吉田さん、本間さん(コントラバス)、池田さん(オーボエ)、水谷さん、森田さん(ファゴット)、今井さん、勝俣さん(ホルン)、井川さん(トランペット)、新田さん、黒金さん(トロンボーン)でしたから、両方の公演で総出の感がありますね。なお、ティンパニはライナー・ゼーガスさんという方で、切れの良いとても印象的な演奏でした。この一週間前には、ウルフ・シルマーさん指揮、管弦楽がN響の「パルジ・ファル」〈演奏会形式〉(コンサートマスターは客演のペーター・ミリングさん)を聴きました。N響の厚みのある音が、壮大な祝典劇を盛り上げ、感動的な「パルジ・ファル」でした。来年の東京春祭ワーグナーシリーズNo.2は「ローエングリン」〈演奏会形式〉で、指揮はアンドリアス・ネルソンスさん、管弦楽はやはりN響とのことです。

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[1227]情報ありがとうございます投稿者:どくたーT@管理人
投稿日:2010年04月13日 (火) 20時45分
一静庵様
書き込みありがとうございました。

N響のメンバーが二つに分かれて、だったのですね。
こういうことができるのは、N響も嘱託の団員が増えたからなのでしょうね。
土曜日の舞台にも根津さん、新納さん、金田さん、大松さん、村上さん、平野さんなど多くのOBの方が座られていました。

[1225]123456 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2010年03月07日 (日) 00時43分

もう少しで123456のカウンターです。
一瞬で終わるのでしょうね。

[1223]9月からのN響客演予定指揮者 投稿者:匿名

投稿日:2010年02月07日 (日) 20時40分

9月:ネヴィル・マリナー
10月:ネルロ・サンティ
11月:アンドレ・プレヴィン(A)
    マルクス・シュテンツ(B・C)
12月:シャルル・デュトワ
1月:ワシリー・ペトレンコ(A)
   イオン・マリン(B・C)
2月:チョン・ミョンフン(A・C)
   ジョナサン・ノット(B)
   

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[1224]匿名様わざわざ書き込みありがとうございます。投稿者:どくたーT@管理人
投稿日:2010年02月07日 (日) 21時11分
2月までは、昨年の12月までにアナウンスがありましたね。
4月以降はどうなるのでしょうか?
4月号のフィルハーモニーが出ればわかります。

[1222]スウィトナー逝去 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2010年01月14日 (木) 00時00分

N響名誉指揮者のオットマール・スウィトナーが逝去したそうです。
彼がN響の名誉指揮者になられたのが、1973年のことで、40年弱その座にあったことになります。しかし、N響の定期公演を指揮した最後は1989年11月で20年間N響に客演することはありませんでした。

私が聴いたのも唯一度です。メインはドヴォルザークの8番でした。もうさすがにどんな演奏だったか覚えていないのですが、録音ではモーツァルトやベートーヴェンによいものがあったと思います。

ご冥福をお祈りします。

[1221]第53回ニューイヤーオペラコンサート2010を観る 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2010年01月03日 (日) 23時36分

この番組はここ数年高水準の歌唱を聴かせてくれ、日本のオペラ歌手の高い水準を示しておりました。
本年も同様の期待で、テレビの前に座ったのですが、今年ははっきり期待外れでした。それもはっきり申し上げて最低レベルのコンサートでした。

まずはプログラムの紹介:
第53回 NHKニューイヤーオペラコンサート「歌の起源、オペラを超える劇空間」

【合唱】藤原歌劇団合唱部・二期会合唱団・新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【指揮】沼尻竜典
【バレエ】吉田都/ロバート・テューズリー
【司会】寺田農

当初出演予定だった藤村実穂子はキャンセル。

01. 混沌の序奏(野見祐二)
02. 【合唱】オラトリオ「天地創造」から合唱「リラをとって」(ハイドン)
03. 【波多野睦美】歌劇「妖精の女王」から「聴け、いかにすべてのものが」(パーセル)
04. 【岡本知高】歌劇「アルタセルセ」から「わたしは揺れる船のように」(ブロスキ)
05. 【望月哲也】歌劇「後宮からの誘拐」から「お前とここで会わねばならぬ」(モーツァルト)
06. 【幸田浩子】歌劇「後宮からの誘拐」から「あらゆる苦しみが」(モーツァルト)
07. 【合唱】歌劇「後宮からの誘拐」から「近衛兵の合唱」(モーツァルト)
08. 【大村博美・合唱】歌劇「ノルマ」から「清らかな女神よ」「わたしの胸に帰れ」(ベルリーニ)
09. 【合唱】歌劇「魔弾の射手」から「狩人の合唱」(ウェーバー)
10. 【松位浩】歌劇「魔弾の射手」から「だれも気がつかないように」(ウェーバー)
11. 【二階谷洋右・与那城敬・合唱】劇的物語「ファウストの業罰」から「地獄への騎行と悪魔の合唱」(ベルリオーズ)
12. 【吉田都・Rテューズリー】バレエ「ロメオとジュリエット」から「バルコニーのパ・ド・ドゥ」(プロコフィエフ)
13. 【合唱】「カルミナ・ブラーナ」から「運命よ、世界の王妃よ」(オルフ)
14. 【緑川まり・小山由美】歌劇「ローエングリン」から「わたしを呼ぶのはどなた」〜「あの方の妻となるために」(ヴァーグナー)
15. 【福井敬・堀内康雄】歌劇「オテロ」から「清らかな思い出は、遠いかなたに」〜「神かけて誓う」(ヴェルディ)
16. 【木下美穂子】歌劇「運命の力」から「神よ、平和を与えたまえ」(ヴェルディ)
17. 【佐野成宏】歌劇「トスカ」から「たえなる調和」(プッチーニ)
18. 【佐野成宏】歌劇「トスカ」から「星はきらめき」(プッチーニ)
19. 【佐々木典子・森麻季・林美智子】歌劇「ばらの騎士」から「あれはほんの笑い話」〜「心から愛しています」(Rシュトラウス)
20. 【合唱】オラトリオ「天地創造」から合唱「大いなるみわざは成就し」(ハイドン)

一言で申し上げれば、演出がひどすぎる。最低。論外。演出家は宮崎研介という方のようですが、この方を含め今回のスタッフは本質的にガラ・コンサートがどういうものかわかっていないような気がします。

NHKのニューイヤー・オペラコンサートは本来お正月のお屠蘇気分をオペラアリアで楽しもうというガラコンサートのはずです。ガラコンサートである以上基本は華やかなものでなければいけません。もちろん、オペラの歴史を2時間で見せるというコンセプトは悪いものではないけれども、選曲の趣味、舞台の趣味、衣装の趣味、どれをとっても悪趣味の極限でしょう。

まず選曲が良くない。ガラコンサートはお祭りなのですから、基本はメジャーな華やかな作品を中心に選曲します。ところが今回はマイナーな線に走りすぎています。オペラの歴史を概観する時、バロックオペラ、モーツァルト、ベルカントオペラ、ヴェルディ&ワーグナー、プッチーニ&シュトラウスという流れは、妥当ではありますが、それぞれで有名な作品を選択すべきでしょう。

バロックオペラであればモンテヴェルディやヘンデルを選ぶのが普通だと思います。たとえば、ヘンデルであれば、「セルセ」の「オンブラ・マイフ」であるとか、「リナルド」の「涙流れるままに」といった名曲中の名曲があるわけですから。

その上、あの岡本何とかという歌手は何ですか、確かに高音は出ていますが、アジリダは全然できていないし、歌が詰まっていて余裕がない。アクロバチックな見世物以上のものではありません。あんな歌手を出演させるNHKの見識を疑います。普通のメゾソプラノの歌手で、もっと上手に歌える方は山のようにいらっしゃいます。テレビ番組ですから、派手な話題は考えるのでしょうが、それにしても、悪趣味です。

モーツァルトで「後宮」を選ぶのもディレッタント趣味ですね。モーツァルトの代表作はやはり、「フィガロの結婚」、「ドン・ジョヴァンニ」、「魔笛」なわけですからそこから選ぶのが本当でしょう。私は「後宮」は大好きなオペラですし、幸田浩子の歌った「あらゆる苦しみが」は好きなアリアですが、今回のプログラムの趣旨には合わないように思います。

ベル・カントを代表する作品として「ノルマ」を選ぶのもどうかと思います。「ノルマ」は確かにベルカント時代の作品には違いありませんが、ベルカントの典型からもっと劇的な表現への過渡期に位置づけられる作品で(だからこそノルマ役はドラマチックな表現を得意とするソプラノが歌うのです)、普通であれば装飾歌唱の魅力を味わえるロッシーニかドニゼッティを選ぶべきでしょう。

ヴェルディも玄人趣味。オテロとイヤーゴの二重唱は名曲ですがどう見ても華やかな曲ではありません。「オテロ」はヴェルディの最高の傑作のひとつですが、渋い作品で、ガラコンサート向きとは思えません。「運命の力」の「神よ、平和を与えたまえ」はいい選曲だと思いますが。ワーグナーだって、「ローエングリーン」を選ぶのもどうかしら。「指輪」か「名歌手」あるいは「タンホイザー」、「オランダ人」などにはガラ・コンサート向けの曲が色々あると思います。

プッチーニとシュトラウスはまあいいと思います。

こういうコンサートでは初心者向けの曲を半分かそれ以上、そうでない曲は半分以下にするのが常道なのですが、今回そこそこオペラを楽しむ人でよく知っているのは、「トスカ」の「妙なる調和」と「星は光ぬ」だけではないでしょうか。

更に衣装の趣味の悪さはどうしようもありません。ガラ・コンサートなんだから下手に演出など考えずに、普通に燕尾とロングドレスで歌えば良いと思うのですが、困ったものです。

歌唱は2,3の例外を別にすればまあ良好の内でしょう。個人的に一番気に入ったのは、福井敬と堀内康雄の「オテロ」の二重唱。全体的にみて、男声のほうが良かったと思います。佐野成宏のトスカのアリアなど。二階堂洋右と与那城敬の「ファウストの業罰」の二重唱も良かったです。女声はどれもこれも悪くはないが今一つ。大村博美のノルマはミスキャストだと思いますし、よく合っているはずの幸田浩子のコンスタンツェも伸びやかさが今一つ足りない感じでした。木下美穂子の「運命の力」のアリアは、最盛期の佐藤しのぶの歌と比較すると艶やかさに難があります。「ばらの騎士」の終幕の三重唱は個人個人は皆とても上手なのですが、この作品に流れている爛熟の雰囲気に乏しく、もう少し何とかならないものかと思いました。

[1220]ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート2010 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2010年01月02日 (土) 14時32分

ウィーンフィルニューイヤーコンサート2010
正月の例年の本命です。

プログラムは、次の通り。

ヨハン・シュトラウス二世「喜歌劇“こうもり”序曲」
ヨーゼフ・シュトラウス「ポルカ・マズルカ“女心”作品166」           
ヨハン・シュトラウス二世「ポルカ“クラップフェンの森で”作品336」
ヨハン・シュトラウス二世「ポルカ“愛と踊りに熱狂”作品393」        
ヨハン・シュトラウス二世「ワルツ“酒、女、歌”作品333」          
ヨハン・シュトラウス二世「常動曲」                         
休憩
ニコライ「歌劇“ウィンザーの陽気な女房たち”序曲」
ヨハン・シュトラウス二世「ワルツ“ウィーンのボンボン”作品307」         
ヨハン・シュトラウス二世「シャンペン・ポルカ」                   
ヨハン・シュトラウス二世「ポルカ・マズルカ“心と魂”作品323」          
ヨハン・シュトラウス一世「ギャロップ“パリの謝肉祭”作品100」          
オッフェンバック「喜歌劇“ラインの妖精”序曲」
エドゥアルト・シュトラウス「美しいエレーヌのカドリーユ 作品14」                         
ヨハン・シュトラウス二世「ワルツ“朝の新聞”作品279」
ハンス・クリスチャン・ルンビー「シャンペン・ギャロップ 作品14」                         アンコール     
ヨハン・シュトラウス二世「ポルカ”狩り”作品373」
ヨハン・シュトラウス二世「ワルツ"美しき青きドナウ”作品314」                          ヨハン・シュトラウス一世「行進曲”ラデツキー行進曲”作品228」    
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)ジョルジュ・プレートル
(番組司会)中條誠子アナウンサー


今年の指揮者プレートルは、2008年以来2度目の登場ですが、今年85歳で、自ら持っていたニューイヤーコンサートを振った最高齢指揮者の記録を更新したそうです。
一昨年のプレートルの演奏は、基本的にウィーンフィルに任せて、というスタイルのように感じましたが、本年も表面的には全く同じ、あまり指揮棒を振らず、体をゆするだけで音楽に身を任せている雰囲気でした。しかし、テンポのとり方やリタルダンドのかけ方は、プレートル独自のものがあって、その辺は事前にきっちり打ち合わせされているということなのでしょう。

テンポは基本的に遅め、アッチェラランドは余りかけず、リタルダンドの多用が目立った演奏会でした。一つ間違うと下品な演奏になりそうなところですが、歯切れの悪くない演奏で、あまり重い感じはしませんでした。そこがフラン人指揮者の感性なのか、ウィーンフィルの実力なのかですね。

私自身の好みはもっとテンポのいい演奏ですが、これがプレートルのスタイルなのでしょう。

プログラムの前半は、通常の「ニューイヤー・コンサート」的組み合わせで、ゆったりとした演奏が主でした。

後半は、プレートルがフランス人、ということが関係あると思いますが、オッフェンバックとシュトラウス・ファミリーという観点あるいはフランスとシュトラウス・ファミリーという観点でのプログラム構成でした。

まずは、シュトラウス父の「パリの謝肉祭」でフランスを印象付けた後は、オッフェンバックが後に「ホフマン物語」で舟歌に変えたという「ラインの妖精」序曲が続きます。「美しいエレーヌ」のカドリーユは、当然ながらオッフェンバックの喜歌劇「美しいエレーヌ」パロディ。後半のメインである「朝刊」は、シュトラウスとオッフェンバックが同じ舞踏会のために競作したという作品(ちなみにオッフェンバックの作品は「夕刊」です)。そして「シャンパン・ギャロップ」でフランスの高級発泡酒をイメージする、という構成ですね。

さすがに洒落ていて、気が利いていると思いました。

後半の演奏も基本もゆったりとしたものでしたが、その遅さは前半ほどは気になりませんでした。

恒例のパフォーマンスは、「シャンパン・ポルカ」において、栓を抜く音で最後のポンを本物のシャンパンを開けて見せたところ、打楽器奏者がそのシャンパンで乾杯をし、指揮者のプレートルが「僕にはないの」、という風な顔をして見せるというのがありました。

ゆったりとしているけれどもフランス的洒落っ気も感じられる2010年のニューイヤーコンサートでした。

[1219]新年は例年通りカウントダウンで。 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2010年01月02日 (土) 11時24分

東急ジルベスターコンサート2009→2010

内容はざっとこんな感じです。
指揮:大友直人
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ヴァイオリン:竹澤恭子、ピアノ:中村紘子、テノール:錦織健、ソプラノ:幸田浩子
司会 山本耕史、大江麻理子アナウンサー
特別出演 野口聡一宇宙飛行士(JAXA)
プログラム
R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」op.30より冒頭
メンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」op.61より「結婚行進曲」
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲より第3楽章(ヴァイオリン:竹澤恭子)
ホルスト:組曲『惑星』より「木星」 
ドビュッシー:『ベルガマスク組曲』より「月の光」(ピアノ:中村紘子)
ショパン:ワルツ第2番「華麗なるワルツ」op.34-1(ピアノ:中村紘子)
J・シュトラウス:ワルツ「美しき青きドナウ」op.314
モーツァルト:モテット『踊れ、喜べ、幸いなる魂よ』より「アレルヤ」(ソプラノ:幸田浩子)
プッチーニ:歌劇『トスカ』より「星は光りぬ」(テノール:錦織健)
J・ウィリアムズ:映画『E.T.』より「フライングテーマ」

このジルベスターコンサートも15回目だそうですが、私は初回からずっとテレビで見ていますので、今回で15回目になるわけです。こういうコンサートはテレビで見るには最適ですね。楽しいです。今年のテーマは、「世界天文年2009」にちなんで“宇宙”だそうで、宇宙にちなんだ作品を多く演奏することと、宇宙飛行士の野口聡一さんが、国際共同宇宙ステーションから番組にリクエストを送るところ(ちなみにリクエスト曲は「美しき青きドナウ」)、が特徴です。

ちなみに、恒例のカウントダウン曲は「木星」でした。今年は「ジュピター」という番宣があったものですから、私はモーツァルト交響曲第41番の「ジュピター」を当然思い出したのですが、現実は「木星」。クラシック愛好者にとって「ジュピター」といえばモーツァルトのことだと思うのですが、世間一般では平原綾香のカヴァーのこともあって、「ジュピター」といえば「木星」のことなのですね。何となく奇妙です。カウントダウンは当然ながら成功。結構でした。

そのほかは特段ないのですが、中村紘子のピアノに年齢を感じたこと、錦織健はドラマティックな曲ならまだ聴ける、と思ったことなどが感想です。




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