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[1772]スーパー・コーラス・トーキョー特別公演 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2011年10月09日 (日) 07時10分

スーパー・コーラス・トーキョー特別公演に行ってまいりました。
10月6日19:00〜、東京オペラシティコンサートホールにて。
プログラム
モーツァルト「レクイエム」二短調 K.626(レヴィン版)
ソロ:澤畑恵美(ソプラノ)、加納悦子(メゾソプラノ)、福井敬(テノール)、牧野正人(バリトン)
ブルックナー「テ・デウム」ハ短調
ソロ:高橋薫子(ソプラノ)、坂本朱(メゾソプラノ)、中鉢聡(テノール)、河野克典(バリトン)

指揮:ヘルムート・ヴィンシャーマン
管弦楽:東京都交響楽団
コンサートマスター:矢部達哉
合唱:スーパー・コーラス・トーキョー
合唱指揮:ロベルト・ガッピアーニ

感想:
「スーパー・コーラス・トーキョー」は、「ミュージック・ウィークス・イン・トーキョー」の開催に向けて結成された一流プロ合唱団、だそうです。フィレンツェ歌劇場、ミラノ・スカラ座、トリノ王立歌劇場、ローマ歌劇場などの合唱指揮者を歴任し、世界の合唱シーンの要職を担ってきた合唱界の巨匠ロベルト・ガッピアーニ氏を指導者に迎え、彼自身がオーディションで選んだ精鋭と、東京のプロの合唱団の選り抜きのメンバーで構成、と書かれています。

確かにメンバー表を見ると、ソプラノ24名、アルト20名、テノール18名、ベース18名のメンバーの中には、新国立劇場合唱団のメンバーや藤原歌劇団、二期会のメンバーが含まれていますし、日本プロ合唱連盟や東京混声合唱団のメンバーもいるのでしょう。

ということで、両曲とも基本的にはレベルの高い合唱を披露していたと思います。

指揮者は、バッハ演奏に定評のある大ベテラン・ヴィンシャーマンです。もう90歳を過ぎているそうで、腕の動きの滑らかさはかなり失われている感じではありましたが、タクトを持たないで指揮をしようとする姿は、それぞれの音楽の持っている宗教性を柔らかく表現したいと言う意思の表れだったのかもしれません。

「レクイエム」と「テ・デウム」とでは、それぞれ違った役割の宗教音楽ですが、それを意識したのか、音色も違った風に仕上げて来ました。

「レクイエム」は一言で申し上げれば「厳しい音楽」です。死者に対する敬虔な思いや祈りがあれば厳しい音楽になるのは頷けます。ソリストは日本を代表する名歌手ですが、自分を前面に強調することはなく、どちらかと言えば、比較的暗めの音色で、オーケストラの中から声が出てくる感じです。

ヴィンシャーマンのオーケストラ・ドライブも比較的抑えたもので、彼がバッハ指揮者であることを否応なく気付かされるものでした。東京都交響楽団の演奏も、低音管楽器(トロンボーン、ファゴットなど)の音色が良く、「レクイエム」という音楽の特徴を良くあらわしていました。

一方合唱は、正直に申し上げれば今一つです。メンバーに一流どころを集めているのは分かりますが、基本的にオペラの合唱メンバーが多いのです。そのせいか分かりませんが、歌唱が、オペラ的な感じがしてしまう、オペラ合唱団の歌い方、と申し上げたらよいのでしょうか。つまり、個々人の個性を完全に殺せていない。

オペラの合唱は、名前はなくても、存在する個々人がそれぞれ声を出す存在です。それぞれが個性を持っていて問題がない。しかし、宗教音楽の合唱は、音色や音程、息遣いなどが揃っていてピュアな感じを出して欲しいのです。残念ながら、寄せ集めの団体にありがちの求心性を感じにくい歌唱になっていたように思いました。

「テ・デウム」は、「レクイエム」よりもずっと世俗的な感じです。ソリストもオーケストラも音色が「レクイエム」とは違います。ブルックナーの音楽も厳しさを前面に出される方が多いようですが、今回のヴィンシャーマンの音楽づくりは、「神に寄り添う心」をロマンティックに表現したかったのか、明るい仕上がりになっていました。

ソリストの声が全然違います。特に中鉢聡。まるでオペラアリアを歌うように声を張り上げていました。ただ、その頑張りは分かりますが、フレージングが丁寧ではない。あのような歌い方は、オペラアリアではいいのでしょうが、宗教曲には向かないと思います。如何にも「フォルテシモ」という歌い方より、盛り上がった結果としての「フォルテシモ」の方が「テ・デウム」には似合います。他の3ソリストがそれぞれバランスがとれていて、それでいて明るい音色で良かったので、中鉢の頑張り過ぎには違和感を覚えました。

合唱も「レクイエム」よりもこちらの方が良かったと思います。これはロマンチシズムの表出を優先したからなのでしょう。少し位ばらけていても、この作品ならOK、と言うところでしょうか。勿論、もっと求心性のある合唱の方がよりよいことは申し上げるまでもありません。



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