投稿日:2007年02月24日 (土) 10時22分
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東京フィルハーモニー交響楽団 第28回東京オペラシティ定期シリーズ 2007年2月22日 指揮:ダーヴィッド・ゲリンガス ピアノ:舘野泉
ビゼー「カルメン」組曲より 前奏曲/ハバネラ/アラゴネーズ/間奏曲/セギディーリャ/アルカラの竜騎兵/闘牛士の歌
ラヴェル「左手のためのピアノ協奏曲」
リムスキー・コルサコフ「交響組曲「シェエラザード」」
ポピュラー名曲コンサートですね。でも私にとってはそれなりに珍しい組み合わせでした。
オペラの「カルメン」は、何度と無く聴いています。しかしながら、「カルメン」組曲を実演で聴くのは初めての経験だと思います。細かくはいろいろと気になるところはあったのですが、オーケストラの演奏自体は総じて結構だったと思います。
でも、一番に思うのは、「カルメン」はオペラなのだ、ということです。ハバネラもセギディーリャの歌がないと間抜けです。このような作品は、あまりクラシック音楽に親しみのない子供などへの導入としてはいいのでしょうが、私のような耳年増には、不満が残ります。
左手のピアノ協奏曲は、右手が不自由な舘野泉さんのピアノ。舘野さんのピアノは、演奏技術の面では相当瑕があり、完璧とはとても申し上げられないものでしたが、ピアノを演奏するという喜びが感じさせられるもので、結構でした。なんともいえない雰囲気がありました。
シェラザード わりとゆっくりしたテンポでロマンティックな演奏。荒井さんのヴァイオリンの音色が見事でした。
指揮者のゲリンガスはチェリストだけあって、低音部をやや強調し、ゆっくりとじっくり歌わせる演奏でした。個々の演奏者の演奏技術は、必ずしも十分とはいえないものだと思いましたが、そのゆったり加減はオペラシティの音響のよさとも相俟って、なかなか素敵な雰囲気を醸し出していたと思います。 |
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