投稿日:2012年09月09日 (日) 18時36分
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Tさん、こんにちは。 先日までの奥州市の「椿姫」情報掲載、ありがとうございました。 おかげさまで、大きな事故もなく終了できました。
9月2日に能代の「椿姫」に行って来ましたので、 参考までにチラシの情報と感想を書き込みます。
ヴェルディ「椿姫」 全3幕 原語上演 日時 : 2012年9月2日(日)14時開演 会場 : 能代市文化会館大ホール 入場料 : SS席 5,500円 S席 5,000円 A席 4,000円(学生2,500円)
スタッフ 芸術監督兼演出 : 成田 博之 指揮 : 城谷 正博 キャスト ヴィオレッタ : 関口美奈子 (地元キャスト) アルフレード : 樋口 達哉 ジェルモン : 成田 博之 フローラ : 中西麻里子(地元キャスト) ガストン : 児玉 和弘 ドゥフォール : 照屋 睦 ドビニー : 水野 洋助 グランヴィル : ジョン・ハオ アンニーナ : 喜田 美紀 合 唱 : 地元の公募による合唱団 2台のエレクトーンとパーカッションによる演奏
9月2日、秋田県能代市で行われた「椿姫」全曲原語上演。 一部の関係者と知り合っていたので「沢山の人々の思い・努力が 結実した感動的な公演だった」ことに同意出来ない訳ではないのだが、Tさんを見習って、客観的な感想を辛口目に書いてみました。
演奏に関しては、 こういう田舎で聴けるのは奇跡的、と言っても良いジェルモン、 アルフレード、ガストン、アンニーナが素晴らしかった。 また合唱も人数を考慮すれば素晴らしいと言ってよいと思う。 (私は、「ああそは彼の人か」の前の合唱曲の後半では、 ソプラノがガストンの加わったテノールに負けるのではないか と思っていたのだが、そんなことはない立派な女声だった) 後方の席から聴いて、バッカナーレで女声が極端に聴こえて来ず、 立ち位置のバランスを失敗したように感じられたのが惜しかった。
ジプシーからマタドールにかけてのビジュアルの美しさは 特筆もので、正直言って、私はここで一番感激した。
次に、ネガティブな面で気になった点を二つ。
二番目に気になった点としては、 「内情等を全く知らずにチケットを買った立場」なら当然誰もが 感じるはずのことではあるが、タイトルロールが全くの力不足。 これは「この方ありき」で始まったプロジェクトなのであろうし、 上記で褒めた皆さんの歌唱でチケット代の元は取れているわけだし、わざわざ書くのは無粋かもしれないが、事実は事実として書いておく。
一番気になったのが、「字幕なし」上演だったこと。 芸術監督の成田博之さんが「今回は音楽と演技に集中していただきたい」のであえて字幕なし上演とした、とプログラムに書いているのだが、私は、字幕なしで集中出来てよいのは一部の通の客だけで、字幕があればもっと沢山の素人の客が泣けたのに、という思いを禁じえない。
もちろん、当初は予算的な制約で無理だったのだろうが、 「芸術文化振興基金」からの助成が決定してからは、 再検討してみるべきだったのではないだろうか?!。
もっと沢山の皆さんを気持ちよく泣かせてあげたかった!、沢山の 聴衆が泣くことで、カーテンコールももっと感動的になったのでは?、など、私が思っても仕方ないことだが残念な思いだ。 |
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