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[1228]4月29日、東京文化会館のコンサート感想 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2010年04月30日 (金) 09時43分

日本演奏連盟第22回クラシックフェスティバル
「パリ最後のリサイタル1848.2.16&もっとショパン」
というコンサートに行ってまいりました。演奏した曲目総数が、29曲。ショパンのピアノの小品が中心とはいえ、これだけの局数を演奏するとなると、演奏時間は休憩含めて4時間半という長丁場のものでした。

まずはプログラムの紹介です。

第1部〈パリ最後のリサイタル〉
モーツァルト:ピアノ三重奏曲 ホ長調 K.542
ピアノ/野平一郎 ヴァイオリン/岡山 潔 チェロ/木越 洋

ベッリーニ:「6つの歌」から“マリンコニーア”、“私の美しい偶像に誓って”、“喜ばせてあげて下さい”
ソプラノ/高橋薫子 ピアノ/河原忠之

ショパン:夜想曲第8番・第13番、舟歌 嬰へ長調
ピアノ・ソロ/宮谷理香

ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」から“受け取って、貴方は私のために”
ソプラノ/高橋薫子 ピアノ/河原忠之

ショパン:練習曲集から「エオリアンハープ」op.25-1、「革命」op.10-12、子守唄op.57
ピアノ・ソロ/高橋多佳子

第2部〈パリ最後のリサイタル〉
ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 op.65
チェロ/堤 剛 ピアノ/清水和音

マイアベーア:《悪魔のロベール》から“ああ、お母様、その優しい面影”
テノール/中鉢 聡 ピアノ/河原忠之

ショパン:24の前奏曲集op.28から第3番、第8番、第11番、第12番、第15番「雨だれ」、第18番
ピアノ・ソロ/迫 昭嘉

ショパン:マズルカ第5番・第6番、円舞曲op.64-2、華麗なる大円舞曲op.18
ピアノ・ソロ/神谷郁代

第3部〈もっとショパン〉
ショパン:バラード第1番、スケルツォ第2番
ピアノ・ソロ/迫 昭嘉

ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調、幻想ポロネーズ 変イ長調
ピアノ・ソロ/清水 和音                            

指揮/小林 仁 フェスティバル・室内オーケストラ
ショパン(小林仁編):ピアノ協奏曲第2番 へ短調から「第2楽章」
ピアノ・ソロ/迫 昭嘉

ショパン(小林仁編):ピアノ協奏曲第1番 ホ短調から「第1楽章」
ピアノ・ソロ/神谷郁代

私自身は、ピアノ曲も室内楽も大好きなのですが、時間と先立つものの都合で、オペラとN響の定期演奏会以外は演奏会にほとんど行けない状況ですが、たまにこういうコンサートもいいものです。

今回のコンサートは、日本演奏連盟主催のフェスティバルで、1848年2月16日にパリで実施された、パリにおけるショパンの最後のコンサートのプログラムを、曲目、順番共に忠実に再現したものだそうです(それにその時演奏されなかったショパンの代表的名曲を6曲追加しております)。

当時は、「ショパンのリサイタル」と銘打っても、現在のように一人の演奏家が独奏曲だけで一晩の演奏会をするという習慣はなく、室内楽やオペラのアリアなどの間に独奏曲が入るという構成が一般的で、時間も現代からみるとかなり長いもので、当然ながらコンサートの人気も、出演する歌手によっても変わるといった性質のものでした。

1848年のコンサートでピアノパートは全てショパンが演奏したのだと思いますが、結構大変だったのではないでしょうか。2時間30分出ずっぱりですから。今回は、ピアノを野平一郎、河原忠之、宮谷理香、高橋多佳子、清水和音、迫昭嘉、神谷郁代の7名が受け持ちました。これらの方々は皆日本を代表するピアニストの方々らしいですが、私が実演を聴いたことがあるのは、野平一郎、河原忠之、清水和音、神谷郁代の4人だけです。なお、神谷を前回聴いたのは、私が高校生の時の芸術鑑賞教室でのことですから、35年は優に経過しています。その時、神谷が何を演奏したのか、どんな演奏だったのかは全く覚えておりません。

さて、演奏に対する感想ですが、
モーツァルト:ピアノ三重奏曲
ピアノが前に出過ぎていた印象です。今回私が聴いた席が東京文化会館1階3列の35番という前の端の席というポジションも関係するのでしょうが、ヴァイオリンやチェロの音が比較的か細く聴こえ、ピアノの音だけが明瞭になっていました。野平のピアノは明晰なもので結構なのですが、室内楽はバランスが命みたいなところがありますから、なかなか難しいですね。

ベッリーニ:「6つの歌」
高橋薫子、上手いです。流石と申し上げるしかない。高橋と組むことの多い河原ですが、こちらも結構でした。

ショパン:夜想曲第8番・第13番、舟歌 嬰へ長調
宮谷理香というピアニストは男性的なダイナミックな演奏をする方です。粒立ちの綺麗なタッチが良く、一つ一つの音が綺麗で、またバスの迫力も十分ありました。いい演奏だと思いました。敢えて、悪口を書くならば、ペダルの踏み込みが乱暴で、ペダルをふむと、「ガク」とピアノがなるのですよね。そこだけは一寸気になりました。

ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」からアリア
この高橋のアディーナのアリアを聴くと、先日新国で呼んだリスニックとかいうソプラノは何だったのだろうと改めて思いました。高橋は素晴らしいです。

ショパン:練習曲集から「エオリアンハープ」op.25-1、「革命」op.10-12、子守唄op.57
高橋多佳子、悪くはないのですが、完璧ではありませんでした。「エオリアンハープ」のアルペジオを機械のように弾きこなすのは大変なのでしょうが、どうしても打鍵が流れるところが出てしまいました。「革命」速いスピードで、かつ激しく情熱的に演奏しなければいけない作品ですから大変なのですが、やはり、打鍵が流れて抑えが効かない部分があったな、という印象です。子守唄が一番良かったです。

ショパン:チェロ・ソナタ
作品自体の存在は知っておりましたが、録音・実演を通じて初めて聴きました。堤剛の求道者的表情での演奏が良く、清水和音のピアノ伴奏もこの大チェリストに対する尊敬の念のあるもので、感心いたしました。清水と言えばダイナミックにばかり走るピアニストという印象を強く持っていたのですが、こういう抑えた演奏もできるんだ、と思いました。

マイアベーア:《悪魔のロベール》から“ああ、お母様、その優しい面影”
中鉢は病気をされて復帰されたのですが、まだ昔には戻られてないようです。正直つらい歌唱でした。

ショパン:24の前奏曲集op.28から第3番、第8番、第11番、第12番、第15番「雨だれ」、第18番
私は、今回のソロ・ピアニストの中で迫の演奏が一番しっくりきました。中庸でリリシズムの感じられる演奏は、心地よいものでした。

ショパン:マズルカ第5番・第6番、円舞曲op.64-2、華麗なる大円舞曲op.18
神谷は打鍵が柔らかく、音がすっきりとしたピアニストだと思いますが、年齢的な問題があるのでしょうか、ミスタッチも結構多かったように思います。またアッチェラランドのかけ方が、意識して速めているというよりも、慌ててそうなってしまった、という風に聴こえて、今一つ満足できませんでした。

ショパン:バラード第1番、スケルツォ第2番
良かったです。特にスケルツォ2番のケレンミを出さずに、しかし、説得力のある柔らかさで表現したところ、大変気に入りました。

ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調、幻想ポロネーズ 変イ長調
迫力十分の演奏。清水らしい演奏と言うべきなのでしょう。協奏曲の演奏で清水が時折見せる力みは、ソロのせいか感じることはなく、一貫した力強さが作品の特徴を良くとらえたものになっていて、いい演奏になっていました。会場の評判はこの演奏がナンバーワンだったと思います。

二つのピアノ協奏曲。
小林仁による編曲版で演奏されました。もともと、ショパンのピアノ協奏曲はオーケストラパートの弱さを指摘されるわけですが、オーケストラを小編成にしたせいもあって、オーケストラの弱さを更に感じさせるものになっていたようになっていたと思います。

色々なタイプのピアニストとショパンの代表曲を網羅的に聴くことができて、全体としては楽しめました。今後、ピアノのコンサートを聴く機会はあまり多くないとは思いますが、またいつか、聴いてみたいと思いました。



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