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[1165]ニューイヤーオペラコンサート 投稿者:どくたーT@管理人

投稿日:2009年01月03日 (土) 22時10分

私の正月の過ごし方は、ひたすら御節を肴に酒を飲み、元日の晩はウィーンフィルのニューイヤーコンサートを、3日の晩はニューイヤー・オペラコンサートをテレビで見るというものです。
ニューイヤー・オペラコンサートをNHKホールに聴きに行くことはできるのですが、これだけは、ほろ酔い気分でテレビで見る方が良いかな、と思っています。

さて、今年のプログラムは、

「歌劇“タンホイザー”から大行進曲“歌の殿堂をたたえよう”」
                       ワーグナー作曲
                    (合唱)二期会合唱団
                      藤原歌劇団合唱部
                      新国立劇場合唱団
「歌劇“魔笛”から“なんと美しい絵姿”」  モーツァルト作曲
              タミーノ…(テノール)高野 二郎
「歌劇“魔笛”から“復讐の心は地獄のように胸に燃え”」   
                      モーツァルト作曲
              夜の女王…(ソプラノ)安井 陽子
「歌劇“ホフマン物語”から“昔アイゼナハのお屋敷に”」   
                    オッフェンバック作曲
              ホフマン…(テノール)樋口 達哉
             ナタナエル…(テノール)真野 郁夫
                  (男声合唱)二期会合唱団
                      藤原歌劇団合唱部
                      新国立劇場合唱団
「歌劇“ホフマン物語”から“森の小鳥はあこがれを歌う”」  
                    オッフェンバック作曲
             オリンピア…(ソプラノ)幸田 浩子
                    (合唱)二期会合唱団
                      藤原歌劇団合唱部
                      新国立劇場合唱団
「歌劇“メフィストーフェレ”から“私はあまのじゃくだ”」  
                         ボイト作曲
           メフィストーフェレ…(バス)佐藤 泰弘
「歌劇“ルサルカ”から“月に寄せる歌”」  ドボルザーク作曲
              ルサルカ…(ソプラノ)佐々木典子
「楽劇“ワルキューレ”第1幕から              
        “冬の嵐は過ぎ去り”〜幕切れ」ワーグナー作曲
            ジークムント…(テノール)成田 勝美
            ジークリンデ…(ソプラノ)横山 恵子
                              
                              
「ガーシュウィン・ソングブック」              
  ガーシュウィン作曲、デイナ・ハンチャード、山中千尋・編曲
              (ボーカル)デイナ・ハンチャード
                    (ピアノ)山中 千尋
                              
「歌劇“カルメン”からハバネラ“恋は野の鳥”」  ビゼー作曲
           カルメン…(メゾ・ソプラノ)林 美智子
                    (合唱)二期会合唱団
                      藤原歌劇団合唱部
                      新国立劇場合唱団
「歌劇“カルメン”から                   
    闘牛士の歌“諸君の乾杯を喜んで受けよう”」ビゼー作曲
           エスカミーリョ…(バリトン)小森 輝彦
           カルメン…(メゾ・ソプラノ)林 美智子
            フラスキータ…(ソプラノ)浅野美帆子
              メルセデス…(アルト)星野 恵里
                    (合唱)二期会合唱団
                      藤原歌劇団合唱部
                      新国立劇場合唱団
「歌劇“カヴァレリア・ルスティカーナ”から         
            “ママも知るとおり”」マスカーニ作曲
        サントゥッツァ…(メゾ・ソプラノ)小山 由美
「歌劇“道化師”から“衣装をつけろ”」 レオンカヴァルロ作曲
               カニオ…(テノール)福井  敬
「歌劇“ジャンニ・スキッキ”から“私のお父さん”」     
                       プッチーニ作曲
             ラウレッタ…(ソプラノ)臼木 あい
「歌劇“アンドレア・シェニエ”から“国を裏切る者”」    
                      ジョルダーノ作曲
             ジェラール…(バリトン)堀内 康雄
「歌劇“ロメオとジュリエット”から“私は夢に生きたい”」  
                         グノー作曲
            ジュリエット…(ソプラノ)高橋 薫子
「歌劇“オテロ”から“無慈悲な神の命ずるままに”」     
                       ヴェルディ作曲
               ヤーゴ…(バリトン)直野  資
「歌劇“トスカ”から“星はきらめき”」    プッチーニ作曲
           カヴァラドッシ…(テノール)佐野 成宏
「歌劇“蝶々夫人”から“ある晴れた日に”」  プッチーニ作曲
              蝶々夫人…(ソプラノ)大村 博美
「歌劇“椿姫”から乾杯の歌“友よ、さあ飲み明かそう”」   
                       ヴェルディ作曲
                        出場歌手全員
                    (合唱)二期会合唱団
                      藤原歌劇団合唱部
                      新国立劇場合唱団
というものでした。オーケストラは例年通り東京フィルハーモニー交響楽団、指揮は飯森範親でした。
  
全体的に申し上げれば、現在の日本のオペラの水準を良く示していたコンサートだったと思います。即ち力のある若手がどんどん出ていること、もう一つは、ベテランの力の衰えが見え始めていることです。新旧交代がこれからも進んでいくのだろうな、と感じさせられるコンサートでした。

高野二郎はトップバッターで相当上がっていたようです。声がひっくり返ってしまったところもありましたが、かなりがちがちだったようです。そのせいかどうしても一本調子の歌で、デュナーミクの差が感じられない歌唱でした。

安井陽子の夜の女王のアリア。これは凄かったです。夜の女王のドラマティックな凄みを見せながら、コロラトゥーラを軽々と転がすわけですから、もうBrava以外言葉がありません。昨年ツェルビネッタで評判をとったことは聴いておりましたが、まさに逸材と申し上げるべきでしょう。

樋口達哉のホフマンも良かったと思いました。最初は一寸硬かったようですが、後半は音楽に乗って上手に盛上げました。

オランピアの幸田浩子は当然の出来でしょう。それでもかつて新国立劇場で聴いた彼女のオランピアより、僅かに重い感じがしました。彼女も少し年をとったということなのでしょうか?

佐藤泰弘のメフィストフェレは、低音が良く響きよかったと思います。強い音を歌っても破綻をきたさないところが殊に良いと思いました。

佐々木典子のルサルカ。巧いと思います。聴かせどころをよく知っていますし、破綻もない。しかしながら何処となく声の艶がひところよりも薄れ始めてきたのではないか、という気がしました。

ワルキューレの第一幕のラスト。正直申し上げて、これが現在の日本のワーグナー演奏の水準なのですよね。成田勝美、頑張っていました。でもワーグナーを歌うのには底力が足りないのです。常に一杯のところで歌っているので、全体に一本調子でデュナーミクの変化に乏しい。横山恵子はその点、まだ余裕がありました。

林美智子のカルメン。今年彼女はロール・デビューする訳ですが、正直申し上げて、まだ早いと思わざるを得ませんでした。声が軽いので、カルメンの凄みを出しきれていない。今回は一所懸命溜めを作って迫力を出そうとしているのですが、無理しているな、というのが良く分りました。

小森輝彦のエスカミーリョ。小森に向いている選曲とは思えませんでした。バリトンの定番の曲ですから、小森も歌えるのでしょうが、ネチョッとしたエスカミーリオで魅力的ではない。もっと正確なアタックで、ビブラートを狭く、アクセントをしっかりと歌ってほしいと思いました。

小山由美のサントゥッツァ。これまた小山には似合わない曲だと思いました。迫力はあるのですが、ビブラートの幅は広いですし、今ひとつツボが押さえられない歌だったと思いました。

一方福井敬のカニオ。これまた崩れ気味の歌唱でかつての端正な福井敬は何処に行ってしまったのだろうと思わずには入られなかったのですが、泣きが入り始めたとたん、この崩れ具合が気に入ってしまいました。計算の上でこのように歌ったとすれば、福井敬は流石だと申し上げざるを得ません。

臼木あいのラウレッタ。上手です。才能のある方が素直に歌うとどうなるか、という見本のような歌唱でした。

堀内康雄のジェラール。これまた上手です。今ヴェルディのバリトン役を歌わせたら現在の日本で彼以上の方はいないとおもうのですが、ジョルダーノのバリトン役でも本領発揮、という事なのでしょうね。

高橋薫子のジュリエット。後半はまとめてきましたが、前半が一寸重めでした。

直野資のヤーゴ。このような悪役の性格表現を含む歌を歌わせるとき直野資は一寸他の追随を許さないところがあります。私は彼のヤーゴを舞台では聴いたことがないのですが、かつてスカルピアを聴いたときの感じからすれば、どこか丸い歌になっているような気がしました。

佐野成宏のカヴァラドッシ。当然ながら声のよさに感心しました。歌唱のまとまりもまあまあでした。

大村博美の蝶々さん。しっかりした声で、魅力的な歌唱でした。年齢的にも脂が乗り切っている、という感じでした。

登場した歌手は皆、現在の日本のオペラ界を代表する方ばかりですが、本日の体調の良し悪しもあったように思いますし、また、選曲ももう少し考えた方がよかったのでは、とも思いました。

それにしてもガラ・コンサートとしては出来の良いものであったことは間違いないと思います。







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