投稿日:2008年06月08日 (日) 16時10分
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私もウィーン・フォルクスオーパーの『マルタ』に行って参りました。2日目の公演で、ハリエットはジェニファー・オローリン、声がまろやかな美しさで、容姿も可愛らしさのある方でした。ライオネルを傷つけてしまったという時の歌はしんみりとしていて、涙を誘うものでした。ライオネルのメルツァード・モンタゼーリは、あまり伸びない声でしたので、ちょっと他の人とつり合いがとれないようなところもありましたが、「ああ、かくも汚れなく」は素敵でした。ナンシーはドクターのお聴きになった日と同じダニエラ・シンドラム、プランケットはラルス・ヴォルトでした。 指揮者はシューラーでした。3日目のみが、エリーザベト・アットルなのですね。ピット内のトロンボーンとテューバ奏者が見えましたが、とても若い人たちでした。金管のアンサンブルが柔らかな音で、のんびりとした雰囲気をかもし出しているような気がしました。 装置は変換に時間がかからないように、レディ・ハリエットのお城の居間と森の居酒屋が同じ壁面を使っているのでしょうが、もう少しお城は豪華にしてほしかったし、女官の時と農民に扮装したときの衣装にもっと差があってもいいのじゃあないかと思いました。ただ、壁が開いて、季節の変化のある戸外になるところは面白かったです。 当日に配られる配役表には、顔が随分怖いわんちゃん役は何も記載がありませんが、休むところの仕草などかわいらしかったですね。 見終わって何かほのぼのとするような作品で、こういうものが、やはりフォルクスオーパーらしいというのかしら、と思った次第です。 |
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