投稿日:2007年01月25日 (木) 23時19分
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東京フィルハーモニー交響楽団 第27回東京オペラシティ定期シリーズ 2007年1月24日 指揮:チョン・ミョンフン ピアノ:横山幸雄 オンド・マルトノ:原田節
メシアン作曲「トゥランガリーア交響曲」
20世紀を代表する大作曲家・メシアンの代表作が「トゥランガリーア交響曲」であることは勿論知っていました。しかし、この大作をこれまで録音でしか聴いたことがありません。そこで、今回は実演で初めて聴ける、ということで、楽しみにしておりました。
聴いた感想を端的に申し上げれば、物凄く感動した、と申し上げれば、それは嘘でしょう。でも、やっぱり聴いてよかった、と申し上げることが出来ます。何と申しても、チョン・ミョンフンが上手です。手の動きがしなやかで、この奇天烈な作品を自家薬籠中のものにしていることがよく分かります。
オーケストラが大変なのはよく分かります。普段特別な一打で用いられることの多いタムタムや大太鼓がトレモロのように鳴らすのは体力が必要でしょうね。その打楽器の鋭い響きを弦楽器の音で上手く希釈し、金管の強い音で会場を飽和させる、大変です。皆さん必死になってがんばっている様子でした。そこで一人冷静に音楽との距離感を測りながらミョンフンは振っています。
オーケストラの技術はいろいろと問題もありましたが、ミョンフンの冷静な目と熱い血潮のバランスが絶妙で聴いていて退屈しません。横山幸雄のピアノも適度に鋭く結構でしたし、オンド・マルトノの原田節ももちろん上手でした。
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