投稿日:2007年01月05日 (金) 22時42分
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新年明けては、恒例の「ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート」を楽しみました。 本年の指揮はズービン・メータ。4回目ぐらいの登場のはずです。私は16-17年ほど前、一度だけ、楽友協会の大ホールでニューイヤー・コンサートを聴いているのですが、そのときの指揮者がメータでした。そのときはメータとウィンナワルツは似合わないと思いましたが、それでも4回目ともなるとすっかり様になっています。彼は、「美しき青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」以外は毎回違う曲を振っているそうです。 下にプログラムを示しますが、初めて聴く曲が半分ぐらいあります。 ヨハン・シュトラウス「行進曲“乾杯!” 作品456」 ヨーゼフ・シュトラウス「ワルツ“調子のいい男” 作品62」 ヨーゼフ・シュトラウス「ポルカ“水車” 作品57」 ヨーゼフ・ヘルメスベルガー「妖精の踊り」 ヨーゼフ・シュトラウス「ワルツ“うわごと” 作品212」 ヨハン・シュトラウス父「入場のギャロップ 作品35」 ヨハン・シュトラウス「喜歌劇“くるまば草” 序曲」 ヨーゼフ・シュトラウス作曲「イレーネ・ポルカ 作品113」 ヨハン・シュトラウス「ワルツ“レモンの花咲く所”作品364」 エドゥアルト・シュトラウス作曲「ポルカ“ブレーキかけずに”作品238」 ヨハン・シュトラウス「ポルカ“都会と田舎” 作品322」 ヨーゼフ・シュトラウス「水夫のポルカ 作品52」 ヨーゼフ・シュトラウス「ワルツ“ディナミーデン” 作品173」 ヨハン・シュトラウス父「エルンストの思い出 作品126」 ヨハン・シュトラウス父「狂乱のギャロップ 作品114」 アンコール ヨーゼフ・ヘルメスベルガー「ポルカ“軽い足どり”」 ヨハン・シュトラウス「ワルツ“美しく青きドナウ”作品314」 ヨハン・シュトラウス父「ラデツキー行進曲 作品228」
一番知らなかったのはヘルメスベルガーという作曲家です。ヘルメスベルガー家というのは19世紀ウィーンのヴァイオリニストの家系のようで、祖父がゲオルク・シニア、父親がヨゼフ、そして息子がヨゼフであり、三人ともウィーン音楽院のヴァイオリンの教授などをやっていたようです。このうち、ゲオルク・シニアは、エルンスト、ハウザー、ヨアヒムといった歴史に名を残すヴァイオリニストの師匠だったようですが、私は全く知りません。今回演奏された2曲の作曲家はヨゼフ(1855-1907)のようですが、音楽事典をひもといてみても ヨゼフのことはヴァイオリニストとしか書かれていない。相当マイナーな方のようです。でもウィーンではそれなりに有名らしく、本年が没後100年ということもあって、取り上げられたようです。
演奏は、それなりにこなれたもので楽しめました。一番楽しかったのは、「エルンストの思い出」ですね。楽員の皆さんが超絶技巧をパフォーマンスで見せてくれて、よかったと思いました。演奏全体としてはワルツ系よりポルカやギャロップなどの速い曲が良かったように思います。
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