| [11] 第1話 |
- うんち武田様の一番弟子 - 2006年06月01日 (木) 22時32分
第1話「運命の糸」
20XX年
何事なく何の変哲もない普通の毎日を過ごしていた・・。 いつもどおり俺(翔太)は深夜まで友達と ベットに横たわり携帯で友達とメールをしていた。 両親は別の部屋で寝ておりしかも深夜だ。 絶対にバレないだろう・・・。
こんな日々が毎日続いた。そうあの日までは・・・。
4月10日 AM1:25
始業式が始まり俺は中2になった。 1年のときと特に変わらなかった。 いつもどおり親友の良太たちとメールをしてた。 良太とは小学校からの友達で 未だかつて一度もクラスを離れたことがなかった。 メールの内容はくだらないものばかりだ。 が、何故か知らないが兎に角楽しくて溜まらない。 一種の依存症にかかったかもしれないな。 こんな冗談が平気でいえるのは俺には友達がいるからだ。 今はとても感謝している。
AM2:30
いつもなら2時には寝ている。 友達たちも2時になれば寝ているらしい。 しかし、今日は何か嫌な予感が脳裏によぎる・・。 俺は昔から勘が鋭い。 何か嫌な予感がすれば必ず自分に災難がふりかかる。 例えば小3のとき今と同じ予感が脳裏によぎった。 その数分後友達の作った給食のスープが 俺の体に降りかかった。 まるで、全身で懺悔をうけたかのようにな。 こんな出来事は1回じゃない。小4のときにも あったけか。最近でもあったな。 まあいつもなら嫌な予感が数分でおさまるが 今日は違う。既に30分は経っている。 なのに、おさまらない。
──何か大きい災難が必ず自分に降り注ぐ──
俺は無鉄砲で後先のことを考えずに行動をするタイプだが 今日は、恐怖のあまり足が動かない・・。 唇がガクガクいっている。
─怖い・・。怖い・・。─
自分の単なる予感にすぎないがそれがやがて 自分を陥れる恐怖にかわってしまった。 あまりの恐怖に布団に蹲って寝ようとした。
─早く寝ろ!!寝れば済む話だ。─
しかし、逆に気が高ぶって寝れなんてしない。 時間の経過が遅く感じる。 1秒1秒の時計の刻みが遅く感じる。 1分が1時間に感じるほどだ。
そんな恐怖に怯えてる時。
両親の寝てる寝室の扉が開いた音が聞こえた。 母か。母は、1週間に1回ほど定期的に 深夜にトイレにいくらしい。 しかし、母のいつもの行動に何故か安心できた。
しかし、次の瞬間ふと翔太が閃いた。 ─この予感の対象は俺の母かもしれない─
冷静に考えればこんなの単なる戯言にしかすぎない。 しかし、そんなことはいってられない。 それがますます正当だと思ってき始めた。 これは直ぐに助けなければ。 今まで布団に蹲っていた俺が 本能的に足が動いた。
─直ぐに助けなければ。母が危ない!!─
正義感が勇気とかわり自然と足が動き始めた。 走った。走った。兎に角走った。 間に合ってくれ。今は神に祈るしかない。
しかし、
きゃあああああああああああああああああああああああああああ
母の悲鳴が家じゅうに轟いた。 それに伴って食器棚の倒れる音。 パリーンと皿が何枚も割れるのが伺える。
とうとう悪夢が現実となってしまった。
続く

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