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つんくの魔法?人気の秘密は「既視感」 産経新聞

 プッチモニ「ちょこっとLOVE」、あか組4「赤い日記帳」など、バラ売りにしても売れている「モーニング娘。」の三作目のアルバム「モーニング娘。3rd−LOVEパラダイス−」(ゼティマ)を聴きながら、この女性集団が老若男女に支持される理由を考えたら、「既視感」にあるのではないかと思いついた。
 
  たとえば、それぞれにかわいいが、飛び抜けた美人がいない、「隣家の娘」八人が威勢よく合いの手を入れて歌う図柄はOLのカラオケ風景の既視感。したがって楽曲はOL層から実務的な支持をとりつけ、やがて企業の飲酒の現場からサラリーマン層へも浸透。“お歌”に声を合わせるのはOLのみならず、児童からの支持もとりつけ、酔いのさめたサラリーマン層は自宅で息子・娘からも聴かされる既視感。宴会ソングであり、お遊戯の歌。聴き手を限定する最近の軽音楽にあって、「モー娘。」の歌は異例の広がり方をした−のではないか。
 
この既視感は制作を監修するつんくならではの魔法の手腕だ。
 
  このアルバム、開幕の「おはよう」は小鳥のさえずり、弦楽器の音色を後ろにメンバーがせりふを語るもの。二十年ほど前のアイドルのレコードの作りである。ちょっと前の小室哲哉−安室奈美恵の水ももらさぬ世界とは異なる。こののんびりした雰囲気に続き、ヒット曲「LOVEマシーン」が軽快に始まる演出も快適だ。
 
 「LOVEマシーン」は二十年以上前に隆盛を誇ったディスコサウンドを基調に、「ヴィーナス」という曲のうまみを取り入れている。「ヴィーナス」は一九六九年の米国のヒット曲で、演歌歌手の長山洋子がアイドル時代の昭和六十一年にヒットさせるなど日本人の意識下にも息長く潜んでいる。もう一曲のヒット曲「恋のダンスサイト」も、古いディスコ曲「ジンギスカン」の風味を薄く敷く。
 
 正直にいえば、音作りも歌詞の世界観もあか抜けない。ところが、だからこそ、さまざまな世代の意識下に訴えかける。一時、クラブサウンドこそが最先端だと騒がれたが、なに、北海道から沖縄まで、どれくらいの人がクラブとやらに行くのか。それよりローンで買った愛車を大事にする彼氏やキスをしたことを母親にだけ明かす場面など、「モー娘。」が歌う世界のほうが分かりやすく、世代を超えて日本人が捨てきれない「何か」を刺激する。
 
 この「既視感」に基づき、あか抜けないものを、そこそこスマートなものに見せ、だからこそ大衆に鋭く刺さる歌作りは、シャ乱Qのときからのつんく独特の手腕。彼のロックとも歌謡曲とも演歌とも言い切れない歌からは、「格好悪いけれど、格好悪くないんだ」という彼の人生哲学が聴こえてきそうだ。変哲のない少女たちである「モー娘。」だからこそ、つんくの異能との組み合わせで美しい花を開いたのではないか。
掲載日:00/04/03


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