| 新春企画 モーニング娘。はじける! |
中国新聞
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テレビを見ていると「モーニング娘。」がいつも出演しているような気がする人も多いのでは。それもそのはず。モー娘。は全員の活動のほか、さまざまな組み合わせによるユニットでも活動しているからだ。 モー娘。作品は多くがダンスナンバー。「LOVEマシーン」「恋のダンスサイト」などステージを縦横無尽に走り回る。だが各ユニットでは本体と異なる持ち味で新たな魅力を創出している。「タンポポ」は、ちょっぴりエレガントでしっとりと。「プッチモニ」は、弾けるように痛快に。後藤真希はソロでも歌って踊る。 コンセプトが鮮明なのが「ミニモニ。」だ。身長一五〇センチ以下の矢口真里、加護亜依、辻希美の三人と「ココナッツ娘。」の一人で結成。ずばりターゲットは小学生。「ジャンケンぴょん」などの言葉もはやらせ、大成功。モー娘人気のすそ野も広げた。 さらに北海道限定アイドルだった「カントリー娘。」に石川梨華が助っ人で参加。「カントリー娘。」念願のメジャーデビューを実現させて曲もヒットさせるなど、レンタルの発想も的中した。
リーダー・飯田圭織 「加入が刺激に、お互いが成長」
「国民的アイドルなんて言われても、実感がないんです。小さいころあこがれていた存在が、今の自分と結びつかなくて」 昨年卒業した中澤裕子から「モーニング娘。」リーダーの大役を引き継いだ飯田圭織。中山美穂が好きで、幼いころから歌手を夢見てきた。その夢よりもっと大きな現実を手に入れたように見えるが、本人はまだぴんとこないらしい。 デビュー当時のメンバーの1人。これまで4回新メンバーを迎えた。当初嫌だったメンバー増員への思いも次第に変わってきた。「メンバー加入が互いを刺激し合い、みんなしっかりした姿を見せようと頑張る。実は自分自身が成長することに気付いたんです」 大成功の裏にはプロデューサー、つんくの手腕がある。「いろんな変化を与えてくれる。歌も楽しいし、タンポポ、プッチモニなどの発想がすごい。世界で一番尊敬しています」
元気生む13人 ファン層幅広く
「『モーニング娘。』になりたい」。こう夢見る女の子たちが増えている。きのうまで普通の中学生だった少女たちが、一夜明けるとトップアイドルの仲間入り。おとぎ話のような現実が幼児から大人までを魅了する。繰り返されるメンバーの加入、脱退。形を変えながら進化し、人気は勢いを加速させている。暗い世相も軽く吹き飛ばす元気あふれる「モーニング娘。」の魅力とは―。 満員の鹿児島アリーナ。「なっち命」と書かれた親衛隊姿の若い男性の横で、父親に肩車された女児がペンライトを振る。「モーニング娘。」コンサートは、男性ファンから幼児、その付き添いのお年寄りまでと幅広い客層が入り乱れる。 モー娘。は今や国民的アイドル。二〇〇一年も「ザ☆ピ〜ス!」などが大ヒット、「ミニモニ。」などグループ内ユニットも絶好調。テレビや雑誌で、毎日メンバーのだれかを目にする。ヒットメーカーのつんくがプロデュース。デビュー当初はメンバー五人だったが、加入、脱退を繰り返し、現在は十三人に。
オーディションに合格した新メンバー四人が、わずか二カ月後には初ステージを踏むという”モーニングドリーム”。そこに女の子たちは自分を投影するようだ。ミニモニ風の服装で来ていた女の子(9つ)は「よっすぃ〜(吉澤ひとみ)かっこいい。私もオーディション絶対受ける」と目を輝かせる。その横で母親が「気分が若返って私も楽しいんですよ」。 典型的なアイドル路線は、若い男性ファンを活気づけた。かつて松田聖子などの応援で見られた男性ファンの野太い声。「一時影を潜めた応援スタイルを彼女らが復活させた」と関係者。「みんな元気〜?」と呼び掛けるメンバーたち。屈託のない笑顔。楽曲は前向きな歌詞ばかり。彼女らの輝きが世代を超えて活力を与えている。
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掲載日:02/01/01 |
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