| 中澤ゆうこ 5枚目ソロシングル 作詞体験で開けた新境地 |
産経新聞
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一月末に出した初のベストアルバムも爆発的な売れ行きを見せており、デビュー四年目に入ってますます勢いづいている「モーニング娘。」のリーダーといえば中澤ゆうこ。十人という大所帯のグループのまとめ役としてなくてはならぬ存在であると同時に、ほかのメンバーにはないアダルト層にアピールできるソロシンガーとしての顔も持つ。十五日に通算五枚目となる新曲「悔し涙ぽろり」を出す中澤に話を聞いた。 「今回はアップテンポの曲が歌いたかったので、つんくさんから曲をいただいたときは“よっしゃー!”と思いました。でも歌詞を見たら、やっぱり切ない女心がテーマでしたね。ハッピーな曲は来ないだろうなとは予想していましたが(笑)」 詞の内容は三角関係から身を引こうとする女性が主人公だ。「状況にもよりますが、わたしの性格なら多分引かないと思います。でもこの主人公の気持ちになりきるために、いろいろなストーリー設定やシチュエーションを考えながら歌っています」 実はこのレコーディングは今年の正月ライブのあとにスタート、その直後に声が出なくなるというハプニングがあったが、逆に中断の時間を利用して、つんくとこの曲について掘り下げたミーティングができたことで、曲への思い入れが深まったという。 そして今回、カップリング曲「恋の記憶」では初めて自ら作詞にチャレンジしている。もともと前作の「上海の風」を出したころに、中澤が「一度歌詞を書いてみたい」と話したところ、つんくが曲を提供してくれたのがきっかけ。 「もう四苦八苦しながら、何度も書き直してやっと完成させました。すごく集中力が必要なんですね。自分が経験して、改めてつんくさんはもちろん、シンガー・ソングライターの皆さんのすごさがわかりました」。難産だった分、新たなフィールドを切り開いた満足感と達成感が自信につながった様子。 「どちらの曲も等身大の私を感じてもらえる自信作。これから先のソロ活動を占う重要なシングルになると思います」 ところで、最近の愛聴盤をたずねると、「宣伝ではないんですが、“モー娘。”のベスト盤です。これまで不思議と自分たちの曲をじっくりと聴くことがなかったのですが、これを機に聴こうと思いました。そうしたら一曲ごとに当時の苦労や思い出が走馬灯のごとくよみがえってきて、今とてもハマっています。それにしても、なんていい曲ばっかりなんだろう、なんちゃって(笑)」。
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掲載日:01/02/13 |
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