投稿日:2006年06月25日 (日) 11時53分
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昨日私は20日の「フィガロ」の演出を褒めるつもりで、歌の方を「まずまずの出来」と形容してしまいましたが、考えると実際はなかなかの出来で、十分にレベル以上。 各歌手の声自体は、それこそまずまずでしたが、歌の表現が、全体に実に多彩で、格調もあり、感情表現がこれだけ着実になされたのは、滅多に無いものでした。 恐らくこれは、総監督を兼ねた演出者のオタヴァが、演奏面にも強い指導力を発揮したのではないかと想像されます。 特に昨日にも言及したスザンナのアリアで、冒頭のレチタティーヴォが、まず明るさと期待感で始まり、続いてフィガロへの愛情の気持ちが急に高まって行くところは、実に見事。 次のアリアの旋律の美しさがそれこそ比類ない効果でした。 この解釈は、以前に寺崎さんの本で、フェルゼンシュタインの演出にあると聞いたのですが、それがこんなにはっきり実現したのを聞いたのは、初めての体験でした。
以上追加報告させていただきます。 |
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