投稿日:2006年03月31日 (金) 00時13分
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モデルとなったマリー・デュプレシは、現実には結構ミもフタもない人物だったようですね。私の持っているパンフレットによると、原作者のデュマは、序分の中で「彼女は本当の心を持った最後の少数のコルティザンで云々」と書いていたそうですが、客観的に見るとデュマは随分甘い。騙されていたのでは。少なくともそのように上昇志向の強いマリーがマルグリット(ヴィオレッタ)のようなけなげな自己犠牲の精神を持っているとは思えません。頭の切り替えも早そうだし。ひょっとするとこうあって欲しかったという理想を書いたのかな。うーん。まぁ彼女が随分魅力的で、そうとは見えない手練手管にたけていて、デュマがぞっこんだったことは確かだろうけど。現実はそれほどロマンチックなものではありませんねえ。ヴィオレッタを通して現実のコルティザンというものをちょっと勘違いしていたようです。 |
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