投稿日:2006年02月27日 (月) 16時27分
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初めてお便りさせていただきます。 実は土曜日の二期会の「ラ・ボエーム」に行き、皆さんのご意見を伺えればと思うことがあるので、これを書く次第です、 当日の出来は、歌い手はほぼ全員が好演。特にロドルフォは、あれだけハイCを伸ばせられれば日本人としては最高。ミミもまずまずだし、マルチェロもよかった。 駄目なのは指揮と演出。指揮は変なところをやたらにダラダラ深刻ぶって引き延ばし、演出は、余分な間違えをいろいろ。例えば、一幕で、ロドルフォが、先に行く三人の仲間に蝋燭を渡すが、あれではコリーネが階段を滑り落ちることが出来なくなる。そのほかここには書けないがいろいろお粗末。 一番いけないのは、プログラムの解説。 例えばこのオペラが「無理な設定」をしているとして、一幕で先に部屋を出た仲間が冬の寒空の下で長く待つことを挙げているが、これは「門番のところで待つ」と断っているのを、見逃している。またロドルフォとミミが短い間に恋愛関係になることをおかしいと言っているが、この人はこのオペラがボヘミアンたちの生活を描いたものという一番大事なことを忘れている。 さらに私が言いたいのは、筋書きのところで、ミミのことを「同じアパートに住む」と表現していることだ。ミミは明らかに隣りの屋根裏部屋に住んでいるのに、同じアパートと言うと、まるで違う階に住んでいるように聞こえる。しかもひどいことに、このプログラムの別の筋書きだけの説明では「近所に住む」と書いている。このオペラをまるで分かっていない。 私が何故このことを言い出したかというと、このミミが住んでいるところを、昔ある解説書が間違って書いたため、日本の多くの人が、間違って考えてしまっているからです。これは僅かの違いのようですが、実はこのオペラでは非常に大事なことなのです。 この掲示板の投稿者の方々の中にも、ミミが屋根裏に住んでいるというのが、かえって間違いとお考えの方がいるかもしれないと思い、ご意見を伺えればと、この掲示板に書かせていただいた次第です。
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