[1587] 安定巻線付変圧器
投稿者:hideki
投稿日:2004年04月22日 (木) 17時35分
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まっちゃんさん、みなさんこんにちは 一次の中性点接地がなくて二次の中性点接地がされている安定巻線付の三相変圧器(Y-Y-Δ)の電流の誘導のされかたについてお聞きしたいのですが、 一次巻線が入力側で、二次巻線と安定巻線が出力側だとすると、一次巻線は中性線がないので、、逆相と正相電流のみ流れ零相電流I0がないのにも かかわらず、なぜ安定巻線に零相電流が誘導されるのか 同様に、一次には、零相電流がないのに二次に零相電流と逆相、正相電流 が誘導されるのがよくわかりません。 よろしくお願いします。 |
■[1590] 安定巻線付変圧器 まっちゃん(2004年05月06日 (木) 09時23分)
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ゴールデンウィーク、皆さんいかがだったでしょうか。
さて、安定巻線付の三相変圧器(Y-Y-Δ)二次側で一線地絡事故が発生した場合の安定巻線の効果について、すこし追加します。 対称座標法による地絡電流 I は I=3E/(Z0+Z1+Z2) ですが、安定巻線が無ければZ0が大きいので I はほとんど流せませんが、安定巻線によりZ0はZ1,Z2と同じくらいの値となって、I が流せます。
中性点接地抵抗をRn,地絡抵抗をRg,変圧器のインピーダンスをZtとすると Z0=3(Rn+Rg)+Zt の直列回路となりますが、H13年の問題では、中性点は直接接地であり、完全地絡事故のためRnとRgは零であるため Z0=Zt となります。
ところで、零相電流を流す変圧器のZtは2次巻線の励磁インピーダンスであり、非常に高い値ですが、安定巻線があると安定巻線と2次巻線間の相互誘導によるインピーダンスZmがパラ(並列)にかかるようになります。 Zmは大きく作ってないから、結果として零相回路の変圧器インピーダンスはほぼZmとなって、(Zm・Zt/(Zm+Zt) −> Zm)低減化されます。 つまり、Z0は安定巻線により非常に高い値から、Z1,Z2程度の値になって、地絡電流が流れることなります。
無い頭で考えると、おおまかにはこんな感じだと思うんですが。 |
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