ジョードプルに足止めを食らって3日目。
とてもとても暇です。
ちょっと暇つぶしに今日は実験をして見ました。
どうすればインド人に声をかけられないですむか実験です。
基本的に、インド人は日本人を見かけるとうれしそーに近寄ってきます。
目的は客引きから、金くれーっていうのから話をしたいだけというものまでいろいろです。
別に悪さをしようというわけではないのですが(たまに悪さをしようというのもいます)、こうも頻繁に付きまとわれるのはとてもめんどくさいものです。
面倒なときときはもう相手にしないのですが、理想は話しかけられないことに尽きます。
まるっきり、声をかけられずに過ごす最高の方法はやはり牛かインド人に思われることだと思います。
牛に思われるのはかなりレベルが高いので、インド人に思われるのがいいと考えました。
実験1 インド人と思われる。
まず、服装はバラナシで買ったクルタをきているので大丈夫でしょう。
問題は顔です。
日本人とインド人の顔の違いを考えると、
まず肌の色が違います。
インド人には及びませんが日に焼けて多少黒くはなっているので、この際OKということにします。
次にやはり目鼻立ちが違います。
インド人の顔の彫りの深さは日本人とは圧倒的に深いです。
僕も日本人の中で言えば彫りは深いほうに入ると思いますが、まったく非になりません。
付け鼻をしようかと考えましたが、手作りの付け鼻をしても不自然さが際立つにきまっているのでやめました。
やはり、自力で顔をまねることにしました。
眉をしかめて、目と眉の距離を縮めます。
おっ、だいぶインド人っぽくなったような気がします。
完成度はまだまだですが、まずはこれで町を歩いてみることにしました。
するとどうでしょう、人が声をかけてこなくなりました。
おっ、これは成功か!?
と思ったら、後ろから「ハロー!」と声をかけられてしまいました。
インド人顔を見せねばと後ろを振り向くと、それ以上声をかけてきませんでした。
でも、インド人と思っているような風でもありません。
ちょっとびっくりしたような顔です。
確かに、インド人だと思ったならその後ヒンドゥー語で話しかけてもいいようなものです。
さらに歩きますが、やはり何度かハローと声をかけられます。が、目が合うとちょっと遠慮したようになります。
それにしても、この顔を続けるのは非常に疲れます。
ふとガラスに映った自分の顔を見ました。
インド人顔がくずれ、田舎のヤンキーがガンつけながら歩いている姿がありました。
どうやら、インド人はその姿に引いていただけのようです。
疲れると顔まねが崩れて、単なるヤンキーがガンつけてるような顔になるだけということが分かりました。
結果
実験の趣旨は違ってしまいましたが、インド人はガンつけながら歩いている日本人にはちょっと引くということが分かりました。
ただ、この顔を維持するのは非常に疲れるので、せいぜい4,5分が限度です。
話しかけられるよりずっと疲れます。
ですので、あまり実用的ではありません。
ちなみにインド人の顔真似は即席では無理なようです。
髪形も違うし。
実験2 音楽を聴きながら歩く。
日本で、音楽を聴きながら歩いている人というのは声をかけずらいものです。
きっとインド人も音楽を聴いている人に声はかけないだろうということで実験してみました。
iポッドのイヤホンを耳に入れながら道を歩きます。
するとどうでしょう、
「ハロー!」
と声をかけてきたインド人が、
(音楽を聴いているので聞こえないよー)
という様子を見てしかたないなーって感じで引き下がります。
おおっっ!!
これは使える!!
機嫌よくそのまま歩きます。
時々声はかけられるものの、「名前は何だー」とかいつものように付きまとわれはしなくなりました。
そのままゲストハウスに向かおうとしたときです、若者2人が道をふさぎました。
「ヘイ、ジャパニ!何を聞いているんだ?ちょっと聞かせてくれ!」
避けて先を急ごうとしましたが、
「まあ、待てよ。日本の歌を聞かせてくれよ!」
としつこいので、ついついイヤホンを渡すと、
「これが日本の歌か?」
そうだというと、うれしそーに感心していました。
そして次に、iポッドに興味を持ち始めました。
「何だこれは?これで音楽を聴けるのか?デジタルか?」
と聞いてきます。
そうだと答えると、
「くれ!!」
と言ってきました。
だめだと答えると、
「いくらだ?」
いくらでもだめだと答えると
「なんでだ!?」
・・・・・・・・・・
ってめんどくせー!!!
音楽を聞いてインド人に声をかけられない作戦失敗です。。。
実験3 声を出せないふり
話しかけられら時に、身振り手振りで答えて、
声は、
「あー・・・、あー・・・・」
とかすれた声を出します。
これは実はブッダガヤにいたときに実験してみました。
スジャータ村というところに向かって歩いていると、いつものように声をかけてきたので、声を出せないふりをして、身振り手振りで答えます。
ところが、そんなことにまったくお構いなくで話し続けます。
結局、そのインド人が連れて行きたかった小学校まで案内されてしまいました。
会話が続こうが続くまいが関係ないがごとくです。
しかも、障害があるふりというのはなんとなく罪悪感があり、気持ち悪いので結局最後は
バイバイと言って別れました。
そのインド人は僕がほんとは声が出ると言うことに対してもべつになんの興味も示さず、バイバイと答えました。
しゃべれないふりはばれていたっぽいです。
実験4 目が見えないふり。
障害があるふりはいやだと言っておきながら再度トライ。
日本だったら目が見えない人にしつこくする人は少ないはずだと考えました。
たとえばキャバクラの客引きが盛んだった頃だって目が見えない人に対してそんなことはしないはずです。
よし、目を閉じて歩こう!
(うわー真っ暗で怖いなー、、、)
ドンッ!
5歩歩いたところで牛に轢かれました。
失敗。
恐るべしインド人。
きっといつかインド人に声をかけられることなくインドを歩いてやる!
でもそれはそれで寂しいのかもしれないと思うのでした。
2006年02月21日 (火) 22時30分