
動物行動学の研究者でもあるリュック・ジャケ監督(修士号をとった後、何作も動物ドキュメンタリーも手がける)は、たった3人の仲間と南極で8880時間(13ヶ月)かけて作り上げたようです。
「WATARIDORI」は見ていないのですが「ディープブルー」は素晴らしかったし、興味がありました。
音楽を担当しているのは、フランス・エレクトロ・ポップの注目株エミリー・シモン。 透き通っていて美しい音楽でした。
<原題>「LA MARCHE DE L’EMPEREUR」 <英題>「THE EMPEROR’S JOURNEY」 (皇帝の行進)
<公開時コピー> 「生命を継ぐ物語 また必ず会える
氷に囲まれた南極の、あたたかな愛の物語」
<あらすじ> 冬が訪れようとしている南極大陸。
海で平穏に暮らしていた皇帝ペンギンたちは、彼らの生誕の地で営巣地でもあるオアモック(氷丘のオアシス)へ向け、100キロもの距離を行進のごとく歩み始めた。
ある日、一組の皇帝ペンギンの夫妻が一つの卵を産んだ。
卵をあたためる父ペンギンは、寒さのなか仲間と円陣を組んで暖め合い、120日間も何も食べずに必死に卵を守る。
一方母ペンギンは産卵で体重の1/5を減らしてまでも、もうじき生まれてくるヒナのため命がけでエサをとりに100km先の海へと旅立つ。
再び家族と会えることを信じて。。。
吹替え 字幕
石田ひかり ・・・・母ペンギン ・・・・ロマーヌ・ボーランジェ
大沢たかお ・・・・父ペンギン ・・・シャルル・ベルリング
神木隆之介 ・・・子ペンギン ・・・・ジュール・シトリュク
□HP http://www.gaga.ne.jp/emperor-penguin/
(↓注:以下ネタばれ)
「父親、母親、子供、それぞれの心の声をナレーションで挿入するなど、動物ドキュメンタリーとしては踏み込んだ演出」
これは好みに分かれるところでしょう。
個人的にはこれが子供向け映画に感じさせてしまい「ディープブルー」のような感動より下がってしまいましたが、割り切ってしまえば大沢たかおさんも隆之介くんも好きなので大丈夫でした。
ペンギン、というと大好きなピングーを思い出すし水族館や動物園でも一番の楽しみなのですが、野生ペンギンの生態は初めて知りました。
あの一面氷の世界で広大な南極大陸を、どこからともなく集まってきては行進して目的地へ辿り着けるのかも不思議。
求愛のダンスも美しかったし、親子それぞれの無償の愛も素晴らしい。
巣を持たずに足の上やお腹の下に、卵や子供を入れて温める子育て方法にはビックリ。
歩く姿はお相撲さんみたいで愛らしいし、癒されたり顔が緩んだり微笑ましいシーンも盛りだくさん。
毛並みや肌の美しさ、人間が撮影しているということを忘れてしまいそうなほど魅入りました。
(野生ペンギンは人間を見慣れていないため、警戒心が薄いそうです)
生殖のためだけの人生といっても過言ではないと思います。 とてもシンプルな生き方。
でもそのほとんどを過酷に生きています。
群れから遅れをとって離れたら、極寒に耐え切れなかったら、天敵から逃れられなかったら、卵や雛を守りきれなかったら、などなどすぐ死に結びついてしまいます。
そんな両面を余すことなく見せてくれる素晴らしいドキュメンタリーでした。
ちなみに皇帝ペンギンは体長120センチで30キロ、ペンギンでは最大。
日本で見られるのは、名古屋港水族館と南紀白浜アドベンチャーワールドの2館のみらしいです。
ぁー!和歌山行ったとき行くべきだったか。。。
2005年8月24日(水)MOVIX三郷
さすが夏休み、さすが動物もの、ということで子供連れの客が多かったです。 つまり子供に説明し出す親も多かったです ToT
避暑には良い映画ですな。