
<公開時コピー> 「祖国を守るため、
彼女を守るしかなかった。。。」
人気ミステリー作家福井晴敏の傑作戦争スペクタクル巨編「終戦のローレライ」を映画化。
福井晴敏原作の映画化は他に「亡国のイージス」(夏休み公開)、
「戦国自衛隊1549」(6/11公開)が控えています。
薬師丸ひろ子も出演したオリジナル「戦国自衛隊」(原作 半村良)は’79で当時小学生で、友達と見に行ったっけ。
「亡国〜」は真田広之、佐藤浩市、中井貴一の熱演が見られるかと思うだけでワクワクします。
「チャンピオン」(’02)出演のチェ・ミンソも出演。
平成「ガメラ」シリーズの特技監督などで知られる樋口真嗣が本作で本格的長編監督デビュー。
<あらすじ> 1945年8月。
すでに同盟国ドイツは降伏し、米国軍の日本に対する攻撃は激しさを増し、ついには広島に最初の原爆が投下される。
窮地に立たされた日本、海軍軍令部の浅倉大佐はさらなる原爆投下を阻止すべく、最後の作戦を実行。
ドイツから極秘裏に接収した戦利潜水艦<伊507>に最後の望みを託す。
伊507には特殊な敵艦探知システム“ローレライ”を搭載していた。
浅倉は長く現場を離れていた絹見少佐を艦長に命じ、伊507で広島に続く本土への原爆投下を阻止するため、原爆を積んだ戦闘機が離陸するテニアン島への奇襲攻撃を任務とさせた。
そんな矢先、今度は長崎に原爆が投下。
そして第3の標的となったのは首都:東京だった。。。
役所広司・・・・・・絹見真一
妻夫木聡・・・・・・折笠征人
柳葉敏郎・・・・・・木崎茂房
香椎由宇・・・・・・パウラ・アツコ・エブナー
石黒賢・・・・・・・・高須成美
佐藤隆太・・・・・・清永喜久雄
ピエール瀧・・・・・田口徳太郎
KREVA・・・・・・・・小松機関員
橋爪功・・・・・・・・西宮貞元
小野武彦・・・・・・岩村七五郎
國村隼・・・・・・・・時岡纏
鶴見辰吾・・・・・・大湊三吉
伊武雅刀・・・・・・楢崎英太郎
上川隆也・・・・・・作家
堤真一・・・・・・・・浅倉良橘
□HP http://www.507.jp/index.html
(↓ 注:以下ネタばれあり)
私は潜水艦映画が好き。
「Uボート」「U−571」「ユリョン」「ビロウ」「レッド・オクトーバーを追え!」「クリムゾン・タイド」「K−19」etc。。。
深海での密室という恐怖、独特のコーーーンというソナー音にミシッミシッと潜水艦から出る音、バラバラと降り注がれる機雷、共に戦う仲間を愛し誰か何かを守るために命をかける男たち。。。
豪華キャストで個性的なキャラクターで魅せてくれました。
CGはお粗末だけれど、日本映画ではイケていた方ではないでしょうか。
誰もが死を意識した第二次世界大戦末期という状況で、
リセットして灰の中から再生するか、それとも、若者の未来を犠牲にせず混沌から這い上がるか。
対立した意見だけれど願う未来は同じなだけに苦しい。
浅倉が「まさみ」「まさみ」というので古い知り合いなのかと思えば、まさみ=絹見、って書くのね(苦笑)
役所広司の艦長は貫禄あってピッタリ。
ピエール(掌砲長:田口役)がまた良くて。
強面だと思えばアイスクリンを作ったり人情深さも見せたり。
妻夫木聡もああいう役はお手のもの。
佐藤隆太の役はお飾りみたいだったけれど、見せ場はそこなのね〜というオチが待っていました。
そして先任将校の木崎。
あの任務は機関長:岩村が行くべきでは?と思いつつ、木崎だからこそ盛り上がれるのか。
絹見と木崎が“目と〜目で〜通じ合う〜”(by工藤静香w)シーンも良かった。
そしてキーのパウラ、
彼女の状況説明が簡単過ぎて、その価値をもっと見せないと“ローレライ”の威力や魅力が半減してしまうように思えました。
ガンダム世代にはウケる設定です(笑)
あるサイトには「反乱兵役で富野由悠季(ガンダム)、
画コンテ協力に庵野秀明(エヴァンゲリオン)、
B−29マークデザインに押井守(AKIRA、イノセンス)、
パウラの服のデザインに出渕裕(ガンダム、パトレイバーのメカニックデザイン)」
の名前がズラリ、力入っていたんだなーって改めて実感。
ローレライはおまけで、やはり狭い船内を駆け回り衝撃でぶっ飛んだり、熱い男たちのドラマを強く感じた映画でした。
時々入るナレーションの声は誰だろう、と思っていたらようやく上川隆也が出てきて。
米軍の状況も語られるのでそこも楽しめました。
小説はパウラ視点という話もあるし、登場人物の背景も詳しく語られるだろうから、きっと読み応えあるんだろうなぁ。
そうそう、橋爪功の奥さん役で阿川佐和子さんが出てきてビックリしました。
2005年3月16日(水)上野セントラル
外観に比べて内部はとても綺麗で、1スクリーンは二階席もあって広々としていました (^−^)