
<原題>「IDENTITY」
<公開時コピー> 「ここに集まったのではない。ここに集められたのだ。」
嵐の夜、一軒のモーテルで身動きのとれない11人の男女が一人ずつ謎の死を遂げていく恐怖をミステリアスに描いたサイコ・スリラー。
監督は「17歳のカルテ」「ニューヨークの恋人」のジェームズ・マンゴールド。
巧みなストーリー展開と驚きの結末が評判となり全米でスマッシュ・ヒットを記録した。
<あらすじ> 記録的な豪雨。
道が冠水し、行き場を失い一軒のモーテルに泊まることになった10人の男女。
夫婦とその子供、若いカップル、女優と運転手、囚人と刑事。。。
事故で、殺人で、彼らは次々と命を失う。
さらに忽然と消滅した死体が謎を深める。
犯人は? その目的は? そして最後に待受けている真実とは???
ジョン・キューザック John Cusack・・・・・・・・・・・・・・・・・エド
レイ・リオッタ Ray Liotta・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ロード
レベッカ・デモーネイ Rebecca DeMornay・・・・・・・・・・・・キャロライン
アマンダ・ピート Amanda Peet・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パリス
ジョン・ホークス John Hawkes・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ラリー
アルフレッド・モリナ Alfred Molina・・・・・・・・・・・・・・・・・医師
クレア・デュヴァル Clea DuVall・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジニー
ウィリアム・リー・スコット William Lee Scott・・・・・・・・・・ルー
プルイット・テイラー・ヴィンス Pruitt Taylor Vince・・・・・マルコム
ジョン・C・マッギンレー John C. McGinley・・・・・・・・・・・ジョージ・ヨーク
ブレット・ローア Bret Loehr・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ティミー・ヨーク
レイラ・ケンズル Leila Kenzle・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アリス・ヨーク
ジェイク・ビューシイ Jake Busey・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ロバート
カーメン・アルジェンツィアノ Carmen Argenziano
マーシャル・ベル Marshall Bell
★★★★☆
■HP http://www.id-movie.jp/index_swf.html
マンゴール監督が大好きなワンロケーションミステリー。
「パニック・ルーム」「キューブ」「裏窓」etc。。。
奥さんから渡された脚本を読んだマンゴールド監督が「自分で監督する!」と決意させたこの映画。
脚本が良いということと、低予算でというのもコンセプトに入っていたようなので、それであのヒットは凄い。
豪雨で足止めをくらい、モーテルに集められた10人。
集まるまでの過程の見せ方も、飽きないように上手かった。
10人のインディアンのように、「そして誰もいなくなった」のように、緊張感は良かった。
あのまま幽霊オチだったらどうしよう、という肩透しも無くて安心。
B級ちっくな、ホラーの要素もサスペンスの要素も、ふんだんに取り入れられて、90分で上手くみせていた。
モーテルのキーを使ってカウントダウンしていく等、小道具、セットの隅々まで凝っている。
部屋の壁紙の多くが格子柄になっていて、遠くから見ると登場人物を閉じ込める鉄格子のように見せるよう意識したものだとか。
個人的に車の事故のシーンは、当事者目線のカメラ目線なのでリアル感たっぷりに怖い、痛い。
全員の誕生日が同じことと、州に関する名前が明らかになった時は更にドキドキしたょー。 突然死体も消えてしまうし???で。。。
二つのストーリが一つの謎で繋がっているということを、この辺りからわかりやすく見せていたし。
面白かった〜〜〜。
10人もの登場人物を個性的なキャラクター付けで、そこそこ知名度のある演技達者な役者を使って、ダレないように見せている。
ジョン・キューザックとレイ・リオッタの、正反対にも見える性格がぶつかり合うのも見ごたえあったし、
「隣のヒットマン」であっけからんと脱いでしまったアマンダ・ピートも良かったし、
久々に見たレベッカ・デモーネイは相変わらずの美人で(でも指先が映ると年齢が出てた。。。)、小うるさい嫌な女をキッチリ演じていたし。
「パーフェクトストーム」で印象深いジョン・ホークスは、眼力があって目で演じるのが抜群、
クレア・デュヴァルは「17歳のカルテ」「ノイズ」以来見たなぁ。
もうすぐ公開の「21g」にも出演しているし楽しみだなぁ。
二転三転したあのラストに驚いた私、知ってみると伏線が最初からはってあったなーって気付く。
見せ方が上手いってことなんだろうなぁ。
特典映像の監督解説付でもう一度見てしまった。
(脚本解説付もある)
監督の「あ、このシーンは実はセットで撮影したんだよ。。。このセリフは最高の出来だったな。」などと、照明やカメラアングルへのこだわりを感じることが出来てとても興味深い。
こうした作り手のこだわりを知ることができる特典があることで、DVD自体の価値が上がりますな。
映画じたい面白くないと見る気にもなれないけど。
もうラストを知っているので、見せる表情が怪しく怖く見えてしまうので不思議。
「24人のビリー・ミリガン」を「ビリー・ミリガンと23の棺」を思い出すような。
アルフレッド・モリナ演じる精神科医が録音したテープは「セッション9」を思い出した。