「首都直下地震」被害想定は?備えや対策は?まとめて紹介
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_24.htmlNHK NEWS WEB 2023/12/12
数回に分けて、紹介します。
本日は、首都直下地震 助かるためのキーワード
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_16.html●火災旋風
高さ200mを超える巨大な炎の渦が竜巻のように家屋や人を吹き飛ばし、街を焼き尽くす現象
火災旋風からどう身を守るか
火災旋風は未解明の部分も多く確実な対処法はないが、消防研究センターの篠原さんによると、過去の実例や証言をもとに、以下のような対策が考えられるという。
延焼中の地域には近づかない。延焼が大きいエリアは風速の強い大きな火災旋風が発生する危険が高い。
火災現場の「風下」側に行かない。※風の方角を知るには、火災で上がった煙の流れが手がかりになる。
接近にいち早く気づくには、土ぼこりや煙が空に巻き上げられて辺り一帯の空が暗くなる、津波や大雨のような轟音が聞こえる、といった予兆に注意する。
炎を含まない、黒煙状の火災旋風が近くまで来てしまったときは、鉄筋コンクリート造などの頑丈な建物に避難し、飛散物から身を守るために窓ガラスの側から離れる、あるいは頑丈な建物の物陰で身を小さくする。
また、自動車や物置、電柱などは飛散する可能性があるので近づかない。
竜巻からの避難と同様の対処法が有効ではないか。
●同時多発火災
専門家による心得
木密延焼の大惨事を防ぐには「初期消火」が効果的。「自分の目の高さよりも低い火」であれば消火器を使って自分たちの力で消すという判断もありうる。火が目の高さを超えたときは天井に燃え移って一気に火が広がる危険がある。その場合は地域ごとに自治体が指定している「広域避難場所」へ避難する。
避難のタイミングは、木造密集地域に住んでいるなら500メートル先に2本以上煙が立ち上がっていたら逃げるタイミングだと思うこと。
避難する際には家のブレーカーを落としておく。不在時に壊れた家電製品から出火しないようにするため。
さまざまなケースが起こりうることを想定して、自分なりの避難ルートを事前に考えておくことも大切。地震時にビル街にいる場合など延焼の危険性が低い地域にいる場合は、無理に動こうとせず、その場にとどまったほうが安全。
●群集雪崩
首都直下地震が起きた際、帰宅困難者は1都4県で800万人に達すると予測されています。そうした中、街にあふれる歩行者がなんらかのきっかけで引き起こす脅威…それが「群集雪崩」です。
地震発生時、外出先で群集雪崩を回避するための心得
駅には近づかない(駅は情報を求める人が集中しやすい)。特に高齢者や子ども連れは近づかない。
原則は「帰らない」。安全が確保できる場所で待つ。地震後3日間は会社や学校、一時滞在施設で待機するつもりでいること。
事前に家族と話し合い、家族の安否を確認する手段を確保しておく。家族と連絡がつけば職場や外出先から無理に帰らずに済むことがある。災害用伝言板やSNSなどの連絡手段を決めて訓練を。また、震災時は通信手段が一切使えなくなる可能性があることも話し合っておく。
●地震洪水
地震洪水とは、河川の堤防が、地震による揺れや液状化で致命的なダメージを受け、川の水が市街地に流れ出す現象をいいます。
「速やかな避難を」 ゼロメートル地帯で始まっている意識改革:江戸川区など