【まとめ】
国土地理院の分析で、地震活動が続いている千葉県東方沖で、スロースリップが発生していることが分かった。
1983年、1990年、1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年の計8回、スロースリップが発生した。
次の図に示した。
https://bbs2.sekkaku.net/bbs/upfile/ikaseqa--1709322210-1096-554.jpgスロースリップ活動中にはマグニチュード4 - 5の地震が観測されることがあり、
2007年8月の同現象発生時には最大マグニチュード5.3、最大震度5弱となった群発地震が発生しています。
今回も最大震度5弱の地震に注意。
スロー地震は巨大地震との関連性が指摘されていて、スロー地震が巨大地震の震源域に与える影響等、巨大地震の発生メカニズム解明のための研究対象として注目されています。
スロースリップと巨大地震との関連を示すものとして、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の例があります。本震の2日前に発生した前震(M7.3)の後にスロースリップが発生し、それが本震の破壊開始点に向かって移動していったことが断層の破壊を促進させた可能性があること等がこれまでの研究でわかっています。
千葉県東方沖のスリースリップでも、過去には、1か月後にマグニチュード6.0の地震があった。
今回は、本サイトが予測する首都圏M8クラスの巨大地震。
2/24報告で、本年4月以降と予想していますが、この巨大地震がスリースリップが誘発する
巨大地震になるのではないかと推測しています。
【内容】
●地震活動続く千葉県東方沖で「スロースリップ」か 国土地理院
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240301/k10014376161000.html抜粋引用します。
〇地震活動が続いている千葉県東方沖で、陸側のプレートと海側のプレートの境界がゆっくりとずれ動く「スロースリップ」が起きているとみられることが国土地理院の分析でわかりました。
〇衛星を使って地殻変動の観測をしている国土地理院によりますと、房総半島では先月26日ごろからふだんとは異なる変化が起きていたことがわかりました。
この地殻変動をもとに分析した結果、千葉県東方沖では陸側のプレートと海側のプレートの境界がゆっくりずれ動く「スロースリップ」が起きているとみられ、
ずれ動いた量は最大でおよそ2センチと推定されています。
〇地殻変動が専門で京都大学防災研究所の西村卓也 教授によりますと、房総半島東側の地盤は通常、北よりに動くのに対し、先月27日には、ほぼ逆にあたる南東方向へ動いていることが確認されたということです。
〇今回の間隔は5年8か月となります。過去のスロースリップはおおむね10日前後、観測されています。
このうち、2018年の活動では、地震調査委員会で「スロースリップ」が起きていることが報告され、揺れへの注意が呼びかけられた翌日に震度3を観測する地震がありました。
そして、スロースリップが始まってから1か月ほどあとにあたる7月にマグニチュード6.0の地震があり、千葉県で震度5弱の揺れを観測しました。
〇地震調査委員会の委員長を務める東京大学の平田直名誉教授は「けさの地震よりも大きい震度5弱の揺れが起きる可能性は高く、固定していない家具が倒れたり棚から物が落下したりするおそれがある。改めて備えを確認してほしい」と話しています。
★★
スロースリップはスロー地震と呼ばれる現象の一つです。
房総半島東部から千葉県東方沖にかけての領域では、地表にある北アメリカプレートの下で、フィリピン海プレートが太平洋プレートとの間に沈みこんでいる。
北アメリカプレートとフィリピン海プレートの境界面では、1983年、1990年、1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年の計8回、スロースリップが発生した
スロースリップ活動中にはマグニチュード4 - 5の地震が観測されることがあり、
2007年8月の同現象発生時には最大マグニチュード5.3、最大震度5弱となった群発地震が発生しています。
房総半島でのスロースリゥプが,房総半島の東方沖で始まり,徐々に西方 (陸側) にすべり領域を移していったこと,またそれぞれの場所のすべりによって,その近辺の地震活動を誘発したこと,を示していると考えられます。
なおこのような震央の東から西への移動は,過去の6回の活動全てで見られます。
また、スロー地震はそれ自体が直接被害を発生させるものではありませんが、南海トラフ地震など、巨大地震との関連性が指摘されていて、スロー地震が巨大地震の震源域に与える影響等、巨大地震の発生メカニズム解明のための研究対象として注目されています。
スロースリップと巨大地震との関連を示すものとして、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の例があります。本震の2日前に発生した前震(M7.3)の後にスロースリップが発生し、それが本震の破壊開始点に向かって移動していったことが断層の破壊を促進させた可能性があること等がこれまでの研究でわかっています。