【まとめ】
首都圏M8クラスの巨大地震発生予想震源域は、
房総半島南東沖、八丈島東方沖、伊豆鳥島東方沖。
Alexey Lyubushin博士の2023年8月の論文では、この中で
八丈島東方沖が注目される。
予想震源域の図からみると、八丈島東方沖付近の地震には、その地域の海溝型巨大地震以外に、2012年に発見された長大な活断層による地震がある。
長大な2つの活断層で、長さは160キロと300キロ以上で、一度にそれぞれの断層全体が動けば、いずれもマグニチュード(M)8~9の地震を起こす可能性がある。
発見したグループの渡辺満久・東洋大教授(変動地形学)は
「ノーマークで未調査の活断層。強い揺れや津波が関東南部や東海地方に及ぶ可能性がある」
「いずれも大地震を何度も繰り返してきた可能性が高い」
この長大な活断層によるM8-M9の地震も考えられるため、昨日報告したように
首都圏の震度は最高、震度6弱から6強と推察しました。
【内容】
●予想震源域の図示
以前にも示しましたが、予想震源域の図示です。
この予想時には、房総半島南東沖(プレート三重点)は含めていませんでした。
https://bbs2.sekkaku.net/bbs/upfile/ikaseqa--1699559792-792-793.jpg予想震源域その1:伊豆鳥島東方沖の海溝軸:
プレート間地震とアウターライズ地震
予想震源域その2:八丈島東方沖の海溝軸:
プレート間地震とアウターライズ地震
予想震源域その3:2012年に発見された長大な活断層
昨日の報告で、八丈島東方沖付近が注目されます。
図のように、予想震源域その2とその3は重複しています。
巨大地震として、その2あるいはその3の発生が考えられます。
その3を2012年の日本経済新聞の記事から詳述します。
●房総沖に大活断層、M9の地震起こす可能性:2012/3/26:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG25023_W2A320C1CR0000/房総半島南端から南東に百数十キロ以上離れた太平洋の海底に、これまで存在が知られていなかった長大な2つの活断層が存在するとの調査結果を、広島大や名古屋大、海洋研究開発機構などの研究グループが26日までにまとめた。
長さは160キロと300キロ以上で、一度にそれぞれの断層全体が動けば、いずれもマグニチュード(M)8~9の地震を起こす可能性があるという。
グループの渡辺満久・東洋大教授(変動地形学)は
「ノーマークで未調査の活断層。強い揺れや津波が関東南部や東海地方に及ぶ可能性があり、早急に詳しく調査すべきだ」としている。
グループは海上保安庁作製の海底地形図などを使い、地形を詳細に分析。地震で形成される崖や地形の盛り上がりから活断層の位置を推定した。
渡辺教授によると、2つの活断層が確認されたのは、2つの海のプレート(岩板)と陸のプレートの境界が接する「三重会合点」付近と、そのやや陸側の海底。
ほぼ南北に走る2断層は並行しており、東側の活断層は長さ300キロ以上、西側は少なくとも160キロ。地震でできた崖の高さは東側の活断層が約2千メートル、西側は3千メートル超で「いずれも大地震を何度も繰り返してきた可能性が高い」(渡辺教授)という。