【まとめ】
予想する巨大地震が伊豆諸島の鳥島東方沖で発生した場合。
津波。房総半島から九州に至る広域に巨大津波が押し寄せるシミュレーション結果となっています。
津波の波高が最も高い地域は、紀伊半島から四国で、10-13mにも及びます。
1605年の慶長地震の津波波高分布と凡そ一致する。
東日本大震災による津波溺死者凡そ2万人の倍以上の被害が推察される。
一方、1605年の慶長地震による地震の揺れによる被害はほとんどなかった。鳥島沖地震が津波地震となる可能性がある。
南海トラフ巨大地震では、強い揺れ発生後の大津波。
鳥島沖巨大地震。揺れを感じないのに、巨大津波の可能性が大きい。
この点が、防災上の最大留意点です。逃げ遅れてしまいます。
【内容】
予想する巨大地震が伊豆諸島の鳥島東方沖で発生した場合の津波について述べます。
下図を見てください。
https://bbs2.sekkaku.net/bbs/upfile/ikaseqa--1683955135-1119-727.jpg右図は、鳥島東方沖の伊豆小笠原海溝でM8.4の海溝型巨大地震が発生した場合の、津波シミュレーションです。
房総半島から九州に至る広域に巨大津波が押し寄せるシミュレーション結果となっています。
津波の波高が最も高い地域は、紀伊半島から四国で、10-13mにも及びます。
津波の波高分布は、図で示した通り、1605年の慶長地震と凡そ一致した。
慶長地震による津波は八丈島から九州にわたる太平洋海岸だけではなく瀬戸内海や大阪湾まで入り込んだ。また済州島や上海でも津波の被害をもたらした。
慶長地震による津波被害の犠牲者は5000-10000人と推察。
今の人口に換算すると、津波溺死者が5万人を超えるような惨状です。東日本大震災による死亡者は凡そ2万人でしたから、その倍以上の被害です。1605年の慶長地震による地震の揺れ被害はほとんどなかった。
左図は、2010/12/22父島近海地震M7.8の大地震による津波波高分布です。
房総半島から九州に至る広域に津波が観察された。
右図のシミュレーション通りの波高分布でした。
さらに、図は省略していますが、
また、鳥島東方沖のプレート間地震とアウターライズ地震を比較すると、アウターライズ地震の津波波高が高く、特に九州沿岸で影響が顕著です。