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ポップンノーマルCP小説

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過去ログ(五十音順)

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(1) Kメイ「私が殺される時には・・・」 投稿者:

ホテルのある宿泊客が持っているフロッピーディスクを盗み出すこと。
それは彼女にとって退屈すぎる任務だった。
これが東京ではなく,スラム街ならばあんなことにはならなかっただろう。


東京で銃を撃てば,その騒ぎは収拾のつかないものになる。
それは銃を持たなかった理由としては十分だったが,何も武器を持たなかった理由にはならない。
ディスクを見つけ,部屋を出ようとした瞬間,右腕に激痛が走った。
外部からの力によるものだとわかった時,すぐに判断できた。

 『腕を折られた』

いきなり背後から首を絞められた。
重い置き時計が彼女の左手の届くところになかったら,彼女は殺されていただろう。


「油断したわ」
用心棒を雇っているとは思わなかった,では済まされない。
病院を捜しながら,彼女は誰もいない街をヨロヨロとさまよった。
何度目かの咳と同時にその場に倒れてしまった。




目が覚めた時,彼女はベッドに寝かされていた。
狭くて薄汚れた部屋。しかし,彼女にはそんなことを気にする余裕は無かった。
「よお,起きたか」
そばにいた長身の男に声をかけられる。
「あなたが助けてくださったの?」
「まあな」
「ありがとう。ところで,私何か持っていなかった?」
男は枕元を指さす。そこにはフロッピーディスクが置いてあった。
「中,見た?」
男は返事をするかわりに「ケッ」と吐き捨てるような音を出した。
そんな物に興味は無いという事らしい。
彼女は自分と同じ匂いのするこの男に安心感を覚えた。


「あなた,Mr.KKじゃなくて?」
不意に口から出てきた言葉。新宿に住むスナイパーで,裏世界きっての
有名人であり,変わり者であると聞く。
「さあな」
肯定も否定もしないが,図星だろう。
「私を殺す気?」
「お前を殺したって一文の得にもならねえ。それに普通するか?標的の手当なんて」
そう言われて彼女は自分の右腕に添木をしてあることに気付いた。
彼女は微笑んだ



「やっぱりあなたMr.KKよね」
「そう呼びたきゃ呼びな。止めはしねえぜ」
「私の名前を聞いてくれないの?」
「お前,名前は?」
「メイ。一生覚えていなさいよ」
「一生?」
「ええ。一生よ」
「わかったわかった」


一生この人と居させて,なんて願わない。ただ殺される時には私の近くに居て欲しい………



















【コメント】
この小説は凪咲様のリクエストにより書きました。
はじめてナレーター小説を書きましたが,よくできましたと思います。
「死ぬ時」ではなく「殺される時」です。
よく考えるとメイ様らしからぬネガティブな発言。


2004年04月27日 (火) 20時41分


(5) 「おまえの存在価値」 投稿者:

使えない女は捨てろ。
銃の使い方を教わる前にそう説かれた。
すっかり忘れていたが、こいつが来て思い出した。
ケガをしている所を拾ってきただけだが、俺にホレているらしい。
この女は使える女なのかどうか………

「メイ。お前、人を殺したことはあるか?」
「えっ?」
「俺は人を殺したことも無いような奴を近くに置きたくねえんだ」
「足手まといって事かしら?」
「あるのか?無いのか?」
「撃ったことはあるけど、殺したかどうかは気にしないから……」
「無いんだな」
「待って。こう見えても私はいい女よ」
「どうだかな」
「明日、それを見せてあげるわ」








 トントン コトコトコト

「何やってんだ?」
「お味噌汁つくてるのよ。好きでしょ?」
「へえ。うまいもんだな」
「料理は得意なのよ」
まあ、別にこの程度………



「おい、ワイシャツどこだ?」
「椅子に掛けてあるでしょ」
「ん?洗ってある」
「今朝3時から起きて、洗って、アイロンかけておいたのよ」
喜ぶな、喜ぶな俺。このままではこいつの術中にはまっちまう。









「帰ったぞ」
「お帰りなさい、ご飯つくっておいたわよ」
「外で食ってきたからいい」
「そう。お風呂沸かしておいたけど」
「もう入ってきた」
さあ、どう来る!
「じゃあ………耳かきしてあげるわ」
「耳かき?」










「どう?気持ちいい?」
「ああ。こういうのもいいもんだな」
「私、いい女よね?」
「使える使えないの問題じゃねえなぁ」
「ずっと居て………いいわよね?」
「愛してる」
「えっ?」
「変かもしれねえが、愛してる」
「あ……………ありがとう」
こんないい女捨てたりしたら罰があたるよな。
絶対に手放したりするもんか。こいつは俺にとって唯一の………



















【コメント】
ついに愛してると言ったKK。そのうちプロポーズします。
Kメイは同アーティスト,裏社会の人間,アダルティでばっちりです………多分。


2004年05月01日 (土) 05時58分


(12) 「愛と仕事と」 投稿者:

「ねえ,KK。今日はどうしたの?」
「どうって何が?」
「考え事してる。私のこと?」
「馬鹿,仕事だ」


半分ハズレで半分正解。
俺が今考えている仕事は殺し。しかし,標的は……

「ねえ,私のこと考えてたでしょ?」
「………ああそうだよ。お前のことだよ」
「やっぱりね」

殺せねえ。とはいえ,前金で報酬を受け取った以上,断れなかった

「もっと飲め」
「いくらなんでももう無理よ」
「いいから,ほら」
「じゃあ最後に1杯だけ。…………おやすみ」








酔いつぶれていなければ殺気を感じ取られる。
眠っている所を…………撃つ!

「…………フゥー」

ライフルはよくない。ライフルは狙撃のために使うべき銃だ。
こいつの銃で始末する。




「……………………馬鹿野郎」

どうして!どうしてそんなに無防備なんだ!
銃口を向けられ,殺されようとしているのに!
起きろ,馬鹿! 起きてくれ………


「最後はあなたの銃を使って」
「なっ! 起きてたのか」
「なんとなく殺されると思ってた。身に覚えもあるし。でも,あなたに
 殺されるなら本望よ。これまで結構楽しい思いをさせてくれたし。
 こんなのもいいかな,って思ったけど,結局長くは続かないわね」
「やめろ,そんな事を言うな! ためらっちまう・・・・」
「ホントにいいのよ。あなたと初めて会った日,何を考えたと思う?
 私が殺される時には近くにいてほしい,よ。
 それが叶えられて死ぬんなら満足じゃない。
 ……最後に,抱きしめてもらってもいいかしら?」

言われるがままに強く抱きしめた。
俺の腕の中にいるこいつがもうすぐ死ぬなんて。

「お前,泣い……」
「ありがと。じゃあもう寝るわね」
「メイ……俺は………」









「おい,起きろ。朝だぞ」
「………一晩中起きてたみたいな顔ね? 仕事はどうしたのよ」
「蹴った。前金突き返して言ってやった。
 『あいつが殺されたら,俺はすぐにあんたを殺す』ってな」
「悪い人ね」
「それと……これだ」
「ゆ,指輪?」
「昼の仕事の給料3ヶ月分だ。俺と結婚してくれ」
「私を守るのは大変よ」
「気にするな,慣れてる」
「私は………ウフッ,あなたと一生居たい」


















【コメント】
ついにプロポーズ。もうすぐ6月ですもんね。
ジューンブライドですもん。
メイの最後の言葉は第1話をふまえての言葉です。
それにしても式の出席者は新郎の(昼の)同僚以外に
カタギの人間がいないでしょう。コワモテだらけ。


2004年05月16日 (日) 11時51分


(21) Kメイ(SS)「褐色の花嫁」 投稿者:

朝。いつもとは違う。今日はいよいよ結婚式。




とても立派な式場。
何度か着て寸法の合ったウェディングドレスもぎこちない。
新郎側はもう着替えを済ませていた。
タキシード姿なんて初めて見るけどサマになっている。
スタイルが良いのよね。私達は。
でも,私はウェディングドレスが似合わない女かも。
『純潔』とは程遠いから。
・・・・バージンロードか。うふっ。





出席者は新郎の昼の同僚が数人。
寂しいけど,夜の知り合いに来られるよりはマシよね。


「おい,メイ。誓いのキスだぞ」
「あ。ええ,いいわよ」

 チュッ
  ングッ ングッ




信じらんない,もう。誓いのキスで・・・舌入れた・・・・うふふふふ。









これが終わったらハネムーンか。
・・・初夜は特別なものなのかしらね?



















【コメント】
6月に合わせて,結婚の話です。SSですけど。

「初夜」とは夫婦が結婚して初めての夜です。
それ以上の事は知る必要はないでしょう。
親に聞いてもこの程度の説明でしょう。
少なくとも僕はそうでした。

Kメイは一番長く続いているシリーズです。
これこそまさに愛の力です。


2004年06月01日 (火) 06時46分




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