初めまして。巨大掲示板のころからうーやんさんのファンで、 毎日必ず拝見いたしております。黒うさぎと申します。 ちょっと乳がん関係の仕事をしているもので、いくつか気になりました。 1)宇月医院が「乳腺外科」を掲げていましたが、 これは昨年末やっと「広告できる科」になったもので、 現在乳癌学会が「広告できる認定施設」の選定をしているところです。 2)黒木先生がマンモを撮っていました。 この先生はマンモの所見にカテゴリー分類を使用していたので、 マンモ講習会に出たことがあると見受けられます。 やはり講習会受講歴のある診療放射線技師に撮ってもらいたいです。 3)「いずれは日本人女性の8人に1人が乳がんになると言われている」という説明がありました。 現在は「25人に1人」という数字が最も近いものと言われています。 「8人に一人」は欧米での数字です。 4)87%という数字は、聖和医大の全症例133例のうちの30例あまりのステージ1のものでした。 せめて国立がんセンターの数字や、乳癌学会が出している生存率を 出して欲しかったと思います。 今、患者さんやそのご家族が、この数字で不安になっているようなのです。 うーやんさんはドクターとお伺いしております。 ご意見をいただけたら幸いです。 うーやんさんのコメントに専門医、認定医の記述がありましたが、 ぜひこのHPも参考にしてください。 マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 http://www.mammography.jp 長文にて失礼いたしました。
2005年01月14日 (金) 21時59分
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[49] 投稿者:うーやん★管理人 - 黒ウサギさんの書き込みに汗、汗、疲労。
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難しい質問を有り難う御座いました。自分は医者でも乳腺は全く専門ではありません、素人と同じです。以下の記載は素人同様の意見としてお聞き流し下さい。
(1)医師の標榜科は日本の国家試験を合格すれば、法律上標榜科は自由だと認識しています。皮膚科を専門にやって来た先生が、保健所に届けを出せば(届け出制です)、内科・小児科・眼科・整形外科など国が認めている科を標榜しても法律上は問題ないようです。乳腺の専門医は病院の看板に「乳腺専門医」(内科、外科、放射線科、産婦人科の医師がなることができるようです)と書くことが出来るのです。乳腺専門医は乳癌学会に5年以上で、研修病院に勤務年数が必要で、30以上論文、100例の診療実績、筆記試験と口頭試問も必要です。これはかなり難しい事だと思います。推測すると、黒木医師は大学で医局長出張の時に、医局を任されていたので助手以上と思われます。乳腺は専門か興味を持っていた外科医のようです。黒木医師がバイトで来ていると、標榜していいと思います。もちろん、宇月院長も昔からの医師でマンモグラフィの機械もあるので、乳腺外科に積極的とも考えられますが・・・??? (2)黒木医師は自分の妻の乳癌の手術をしていたと記憶しています。外科でも乳腺は好きな領域だと想像します。ただ、大学にいたのでレントゲン撮影は宇月医院に来てから学んだのではないでしょうか。読影には自信があるので、撮影も研修を受けて、実地を積めば読影できるレントゲン像を撮影できると考えますが・・・ (3)乳癌は日本でも女性の癌で増加しています。統計や地域によって差異は見られるようですね。年齢調整罹患率では乳癌が一番多いようです。患者数では結腸癌でしょうか? 毎年3万人が乳癌になるとかいう記載もありました。しかし、8人に1人が乳癌になるは、かなり多いようですね。25人に1人でも多いような気がします。実際どうなのでしょうか。この数字はどう計算したのだろうか? よく分かりません、教えて下さい。 (4)5年生存率は病期1(stage1)では多くが90%以上ですね。国立ガンゼンターは90%を越えていました。手術後に病期が変更になることも考慮しているのでしょうか? 大阪成人病センターも90%、京大2外は96%でした。87%はちょっと低め(悪い)数字ですね。この数字でも本人には微妙な数字かもしれませんが・・・楽観的な人と悲観的な人がいますからね?
本当にお粗末な返事で、しかも遅れてしまい、恐縮です。もはや第一線から退いて、余生を生きるものには、ちょっと難しい仕事でした。これにてご容赦願います、汗、汗。
2005年01月17日 (月) 02時27分
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[50] 投稿者:黒うさぎ - お返事ありがとうございます
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うーやんさま お返事どうもありがとうございました。 現在乳がんの早期発見のための自己検診、マンモグラフィ検診を推し進めるNPO法人の理事をしています。 1)「診療科」としての「乳腺外科」が厚生労働省から認められておらず、「広告できる専門医」として日本乳癌学会が認定医と専門医を認定しています。 昨年日本乳癌学会が法人格を得たことで、広告ができるようになりました。 それでもまだ、厚生労働省の認める診療科とはなっていないのです。 2)マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の主催する講習会の技術部門に参加する医師は結構いらっしゃいます。 今回ドラマに出てきた画像は、全体的に白っぽくなっており、決していい画像とは言えません。(濃度の問題と思われます) 3)現在女性のがんの死亡数のトップは乳がんです。 2005年の罹患数予想は3万6千人くらいです。死亡者数は1万人弱で、交通事故と同じくらいです。 基準人口や年齢調整罹患率を元にして25人に一人という数字が出てきたようです。 2〜3年前までは「欧米では8人に一人、日本人女性は30人に一人」と言っていましたが、去年この数字が「25人に一人」と改められました。 4)今回もっとも問題と思われるのは、「87%」という数字が架空の医大の全症例数133例、ステージ1症例34人(ちょっと不確か)が基準となっているということです。 医療監修の先生の所属する病院のHPには生存率の記載がありませんでした。 実際この数字が一人歩きしています。 少なくとも、公式HPで生存率に関する説明や、参考になるHPのリンクくらいははってほしいなと思います。 またもや長文となってしまいました。 うーやんさまの誠実なご回答、心より感謝致します。
2005年01月18日 (火) 15時01分
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[51] 投稿者:うーやん★管理人 - いろいろ教えて下さい
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黒うさぎさん、ありがとう御座います。
ドラマ見ながら、勉強になります。 昨日は救命病棟でトリアージについて考えました、 また今日は「87%」で乳ガンですね。 またまた、どうなるのでしょうか、目が離せません。
これからもよろしく。
2005年01月19日 (水) 08時51分
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