中国の空母は本当にポンコツなのか？

テレビの報道などを見ていたら
「中国が新しく配備した空母は着艦ワイヤーも付いてない！
飛行機が着艦できないんじゃ張り子の虎だ！
いつもの中国のパターン。見てくれだけ整えただけだ！
恐るるにあたらず！」
という論調だったけど、ホントかな？

ウチも軍事の専門家じゃ無いんで全く詳しいことは分からないけど、中古であろうと”新しく空母を配備する”ということは、けっして見た目だけ整えるわけじゃ無い筈。

かつて、大日本帝国海軍は世界第三位の海軍力だったけど、”何を持って海軍力とするか”というと、空母の総排水量トン数だったんだね。
当時、日本海軍はとりあえず「鳳翔」という空母を作ってみて、「あーでもない、こーでもない」と色々試行錯誤や改造を繰り返してノウハウを蓄積していったんだｗそのために竣工時と最終改装時では
「ホンマに同じ船か？コレ」
と思うほど船の形が変わっちゃってたりしたんだｗ
また、空母で一番難しいのは、空母への航空機の発着艦なんだけど、イギリス空軍の退役将校を招聘して、その技術を伝授して貰ったりしてたんだ。

空母と言えば「船に平べったい飛行甲板を乗せてそっから飛行機を離発着させるだけやろ」と思うかも知れないけど、実際運用するまでにはノウハウの蓄積が必要だったんだねｗなんせ、煙突の形一つでも、気流の乱れが出て、発着艦に支障が出る、ちゅーか大事故の原因になったりするからねｗ

勿論、空母に搭載する航空機もそれ専用で、それ故に「艦上機」と言われるんだねｗ例えば、有名なゼロ戦の正式名称は「零式艦上戦闘機」、真珠湾を空襲したのは「九九式艦上爆撃機」「九七式艦上攻撃機」てな具合だねｗ
今ならF-14艦上戦闘機トム・キャットやF/A-18艦上戦闘攻撃機スーパー・ホーネットてな感じだねｗ
残念ながら敗戦によって日本から空母の運用に関するノウハウは失われてしまったけど、空母の運用が難しいのは、現在でもその保有国が少ないことでも分かると思うｗ
それと、空母の運用に欠かせないもう一つの資質。それが資金力。
太平洋戦争当時、大日本帝国海軍の空母「瑞鶴」で乗員1700名。
現在の原子力空母「ニミッツ」で　乗員3200名＋航空要員2480名＝5680名の大所帯。これだけの人員を一隻で使っちゃうんだから、そりゃ凄いコストですよｗ
現在、空母を運用している国家は、これだけの負担をモノともしない経済力が必要ってことｗ
で、中国もそこに名乗りを挙げたってことだね。

はじめの一隻は鳳翔と同じく「データ取り」用だろうねｗ
ナチス・ドイツの「グラーフ・ツェッペリン」のように無用の長物と化すか、日本海軍のようになるかは中国次第だろうけど、かなり本腰を入れてると思わざるを得ないよね。

あと、マスコミがなぜか無視しようとしてること。それは空母の「本質」とも言うべきことなんだけど、「緊急展開能力」だね。
特に海兵隊とのコンボは凶悪そのものｗ
航空機の離発着は勿論、補給、整備が出来る「基地」が移動するってことで、空母の制空権奪取＋海兵隊の切り込みで上陸できないところは無い、と言われてるねｗ

いよいよ中国がこれらの事に本腰を入れた、となると、こりゃ日本も空母保有に踏み切るしか無いだろうねぇ・・・。
とりあえず、ヘリ空母「ひゅうが」級を慌てて作ってみたけど、やっぱ正規空母が必要かも知れないねｗとすると、それに伴う艦載機の開発も・・・・。
まぁ、そう思わせて相手にプレッシャーをかけて不要な建艦をさせるのも戦略だよねｗ

まぁ、そんなこんなで長々書いたけど、だいたいウチの危機感は分かってもらえたかなｗ？