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DEATH-NOTE! 大体こういうランキングって、集計するときにいっぺんに考えるものじゃなくて、すごくいい漫画を読んだときに頭の中で『ああ、これは今年のベスト○だな…』と事前に内定を出しておいて、最後に調整をする形になるものなんです。 だから今年の1位は年明け早々に読んだ「ハクバノ王子サマ」。いや、この漫画は確かに次の時代を切り開く嚆矢だし、やはり今年の1位ですわ。この漫画には未来がある。ただ今年は2位以下に連なる面子がすごすぎて、「やわらか戦車」みたいだと感じられてもしょうがない…(笑)。ちなみに、今年読んだ漫画のベスト3は「残酷な神が支配する」(笑)。
で、デスノート第2部。今日読んだ。今読んだ。「残神」を3位に押しやった。 とりあえず月は死ぬよ。これ以降ネタバレね。ずっとウェブ上の最終回の感想は読むのを避けてきた(ちなみに、まだ読んでない)。それでも死ぬことだけはわかった。
親父が眼ー持ったところで立ち読みやめたんだった。しかしまー、2部は立ち読みには向いてない。この一週間2部を一日一冊ずつ読んでいったのだけれど、まあ、あそこで立ち読みをやめてしまうのはしょうがないと思う。ミサイルが発射されたあたりが最高につまらない谷か。
2部の魅力は1部の魅力とは違うところにある。 「私がLです」 あのセンセーショナル。ある意味エヴァンゲリオン。1巻の単行本を手に取った時の印象だけは強く(あなたの)記憶に焼きついているはずだ。 本質的に保守的な少年ジャンプというメディアの上で繰り広げられた主客転倒劇は正しくあの時代を掴んでいた。ライトすげーよライト、すでに認められ確定された価値観という「逃げ」をひとつも持たずに、意思の力だけで少年ジャンプの上に立っていた。彼の語る正義は傍目にも薄っぺらく、だからそれは相対化され、読者に無理矢理押し付けられることがない。読者が、能動的に、彼を主人公だと認めるのだ。
2部は、ありていに言ってしまえば戦後処理に過ぎない。 立ち読みをやめた私は、2部に1部と同じ種類のインパクトを求めていたのだった。そういう目で見れば、ほんとつまらない、有限なジャンプの紙面を浪費している駄作に思える。しかし2部は戦後処理で、どれだけ誠実に戦後処理が行われるかが問われた作品だったのだ。だから2部の主人公は作者だと思うし、1部の人気を背景にジャンプでこーいうめんどくさい状況が延々と続けられていたっていうのが、なんていうか文化の極みだと思う。
その戦後処理を読みながら私が気にしていたのはミサミサの処遇ね。
最終巻。12巻。これはもう、主人公である作者がついに手にした勝利の果実であるとしか思えない。何に対しての勝利か?ジャンプの歴史に対しての勝利だ。月対LでLが負けちゃったという衝撃の結果を収容するための戦後処理を誠実にこなしていった最後に、ライトが、主人公のまま、ダークヒーローとして滅んでいく姿を描ききれたのだ。3部のディオが!醜く変質して滅んでいった!あの限界を!主人公のライトは突き抜けていった!わからんやつはわからんでよろしい。ディオとの区別がつかんやつはつかんでよろしい。エヴァTV25・26をわかれと言ってるようなもんだから。意思の力っつーのは、自分ひとりで物事を考えきる力なんだよ。ヘラヘラ笑ってデスノート読んでんじゃねえぞ、バカヤロウ。
エンディングエピソード1はパトレイバー。でも、いなくなったのはグリフォンじゃなくて夜神ライト。松田は私だ。 エンディングエピソード2で私は、この作品が必ず歴史に残ることを確信しました。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/838971.html |
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