投稿日:2011年01月01日 (土) 23時01分
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そんなわけで、朝から日本酒に浸っている、どくたーTです。一人で4合瓶一本を空にし、更にビール一缶も開けました。家人からは白い目で見られています。
それでもウィーン・フィルのニューイヤーコンサートは、酔眼朦朧の中、NHK教育テレビで聴きました。
今年の指揮者は、フランツ・ウェルザー・メスト。昨年からウィーン国立歌劇場の総監督になった、私よりも若い指揮者です。まずプログラムの紹介から。
−第1部− 騎兵行進曲 作品428(ヨハン・シュトラウス) ワルツ「ドナウ川の乙女」作品427(ヨハン・シュトラウス) アマゾン・ポルカ 作品9(ヨハン・シュトラウス) デビュー・カドリーユ 作品2(ヨハン・シュトラウス) ワルツ「シェーンブルンの人々」作品200(ヨーゼフ・ランナー) ポルカ「勇敢に進め!」作品432(ヨハン・シュトラウス)
−第2部− 喜歌劇「騎士パスマン」からチャールダーシュ(ヨハン・シュトラウス) ワルツ「別れの叫び」作品179(ヨハン・シュトラウス) リストの主題による「狂乱のギャロップ」作品114(ヨハン・シュトラウス父) メフィスト・ワルツ 第1番(フランツ・リスト) ポルカ・マズルカ「遠方から」作品270(ヨーゼフ・シュトラウス) スペイン行進曲 作品433(ヨハン・シュトラウス) バレエ音楽「イベリアの真珠」から ロマの踊り(ヨーゼフ・ヘルメスベルガー) カチューチャ・ギャロップ 作品97(ヨハン・シュトラウス父) ワルツ「わが人生は愛と喜び」作品263(ヨーゼフ・シュトラウス)
−アンコール− ポルカ「ノンストップ」(エドゥアルト・シュトラウス) ワルツ「美しき青きドナウ」作品314(ヨハン・シュトラウス) ラデツキー行進曲作品228(ヨハン・シュトラウス父)
ウェルザー・メストは、カラヤン以来のオーストリア人のウィーン国立歌劇場の総監督だそうですが、べたべたオーストリアローカルではなく、と言って、無国籍的な音楽でもない、絶妙なバランスで指揮をしたと思います。
昨年のプレートルの演奏は、リタルダンドが目立つ、ゆったり目の春の海のような演奏でしたが、今年は、もっとテンポの締まった端正な音楽でした。特に前半は、ウェルザー・メストの几帳面な体質を表しているのか、端正な上品さが表に出た演奏だったと思います。その結果、ワルツよりも、ポルカやカドリーユのように速い演奏をするものに、彼の良さが出ていたように思いました。
後半は、少し緊張がほぐれたのか、音楽が柔らかくなって、ところどころにウィーンなまりが感じられるようになってきました。と言って、べたべたのウィーン調ではなくて、標準語に一寸覗かせる方言みたいな感じで、そこがとても良い感じです。後半のベストは、最後に演奏された「わが人生は愛と喜び」だと思います。
ゲストの山崎睦さんが、仰っていましたが、クレメンス・クラウスを思わせる上品さ、と言うのはまさに当たっているように思います。端正で、上品だけれども硬くない、そんな演奏で、ここ数年のニューイヤーコンサートの中では一番私の感性にフィットしました。
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