(864) 旬の肴 その14 |
投稿者:ぢろー
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おつかれ〜
今日は久しぶりにブルーコーナーへ出撃して参りました! 天気も非常に良くちょっと背中がヒリヒリしてます... でも、ほぼ一日下げ潮周りなので透明度がかなり悪いのは否めません。 これから徐々に上潮周りになっていくので良い透明度を期待したいですね!
それはそうと、旬の肴として紹介したいネタを今日も発見したのですが、またまたやられてしまいました! 名前のないタコの仲間なのですが、擬態のプロフェッショナル。 ジッと動かないと、サンゴ岩のかけら。 (でも美しい色彩を出現させることも!) 潜んでいる場所がほぼ同じなので2本目、3本目とも発見は出来たのですが毎回まかれてしまうのです...(−−;) ハッキリ言って2戦2敗。 過去の戦績を合わせると4戦4敗。 擬態はおろか、のらりくらりと逃げ回るのも得意。 カメラを向けるとほんの隙間にもしゅるしゅると逃げ込んでしまいます。 あれっ、いない!? 今この小石の下に隠れたはずなのに!? 小石の下の何処にもヤツの姿がありません。 まるで手品を見ているようです。 3本目に再度発見した時は「にゃろー!絶対撮る!!」って意気込んだのですが... 敢え無く惨敗。 そんなわけでこやつを「マジックオクトパス」と呼んじゃいます。 いつかタコって判る素晴らしい写真をアップしたいですねえ...。 く、くやしい!
ちゅーことで写真と前置きが全然ちぐはぐになってしまいましたが、本日の肴は「カスミハゼ」。 パラオでこのハゼを見たことがありますか? 実はこいつ、パラオのダイビングポイントはおろか、その辺の内湾でもまず見られません。 (逆に見られる場所があったら教えて欲しい!) GP3でも確認されたことはありますが、まず見られない。 でも、「ある」場所へ行くとこいつらだけうじゃうじゃいる場所があるんですね〜
どこだと思いますか? 「ある」場所って...
ヒントは昔外海と繋がっていたけど、今は外海から遮断されている場所。
そう! ジェリーフィッシュレイクなのですね〜
太古の昔はパラオ中にいたであろうカスミハゼですが、なんらかの淘汰圧がかかり今では外海では殆ど見られなくなりました。 しかし、クラゲ同様外敵のいなくなったカスミハゼ。 今では湖の水底では無敵を誇っています。 ちなみに他に見られる魚としてはホソスジマンジュウイシモチやヤクシマイワシなどもいます。 ジェリーフィッシュレイクのクラゲが長い間に進化を遂げ触手が退化してしまったのは有名なことですが、実はカスミハゼも含め上記の魚達にも変化があったのです。
どこに?
残念ながら時間的に形態の変化迄には至れなかったのですが、彼等の持っているDNAが外海に生息しているそれらとは明らかに違ったタイプに変化していたのです。 つまり狭い世界の中で交配を繰り返している内に遺伝的な多様度が低いそこだけで見られる集団になっていたんですね。 遺伝的な時間距離も湖が閉鎖されたと考えられる時期とほぼ一致するそうです。 ちょっと難しい話になってしまいましたが、ようはジェリーフィッシュレイクで見られる魚達は外海では見られない貴重?な種と云うことなのです。 そのうち、形態的にも変化している連中が見られるようになるかもしれませんよ〜♪
何万年先か分りませんが...(^^;)
いずれにしてもチャンスがあれば是非この貴重な魚を観察してみて下さいね!
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2006年06月15日 (木) 19時30分 |
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