(826) 本日のログ4/14(サンゴの産卵) |
投稿者:拓己
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押忍! サザンマリダイバーズ、今日もドカタです。 男3人スコップ持って、桟橋改造してます。 もう背中バリバリですわ。バリバリ伝説ですわ。 白石です。
今日はある情報を入手いたしまして、そいつを狙って行ってきました。 『サンゴの産卵』ですわ。 ふぅ〜!ビッグタイトルやねぇ〜! サンゴが満月の夜に産卵するというのは、有名な話しです。 そして今日は満月です。 満月の、潮の流れの大きい時期に卵を産むことによって、その潮に乗せて遠くまで運ばせるという、サンゴの憎い戦略ですわ。
コウジさんも治郎さんも、あれだけ潜っててまだ見たこと無いらしく、やたら乗り気です。 当然俺もです。 何でもエエけどドカタの後のナイト。 言うときまっけど海は温泉ちゃいますから、疲れはかさみまっせ。
ドカタトリオで現場に着きまして、「ラーメン食いたいのにハシ無いやんけ。」とか言われながら、とりあえず7時過ぎに「行ってこい。」の一言で、1人偵察ですわ。 夜の海に1人。 気持ち悪いけど、気分エエねぇ〜! やりたい放題ですわ。 ブダイの類がビニールみたいな膜被って寝てはりますわ。 そのビニールの向こうからLEDの眩しいのかましますわ。 「もぉ〜、寝ぶだいのにぃ〜。」言うて怒ってはりますわ。
クマノミもミツボシクロスズメも修学旅行みたいに、布団(ハタゴイソギンチャク)の中で固まって寝てますわ。 まぁLEDかましますわな。 起きますわな。 寝不足になりますわな。 明日眼下にあるのは、クマのみですわ。
何でもエエけど、全然サンゴ普通ですやん。 「ぶわぁ〜!」って出てなくても、もっとこう、どれもこれも『子持ち昆布』みたいに卵いっぱい張り付けてるんかなぁ〜なんて思ってたんですけど...。 期待はずれ。 「これは今日ちゃうなぁ。」なんて思いながら浮上して、「あきませんね。」なんて報告したら、「やっぱりタクだよ。」なんて言いながら、アセアセと器材背負って準備してはりますわ。 「いやいや俺は今、潜って、見てきましたから。」って言おうとしたら、「お前の周りに浮いてるのはなんだよ!」とこう来ますわ。 「なんだよって...え〜〜〜っ!!!」 辺りに発泡スチロール細かくした時の最小単位ぐらいの白い粒粒が浮いてますわ。 もう...手品やん! 西岡さんが俺の手ぇから、500円すり抜かしてコップに落とした時ぐらいのビックリですわ。
3人エントリーです。 治郎さんはネキサス2台に、ミリオンイェン・クラスのハイビジョンカメラ持ってイソイソと決めてた場所に直行ですわ。 俺はコウジさんと2人でサンゴチェックです。
でもホンマに気配がありませんもん。 コウジさんも「無いなぁ〜。」って首かしげてはりますわ。 「そうでっしゃろう?」ってな顔で、俺も泳いでますわ。 暫くはサンゴチェックしますけど、全然ないもんですから、普通にナイトダイビング楽しみ始めてますわ。 馬鹿でかいウミウシ突っついたり、サンゴの間で寝てるコバンハゼの類とか見始めてますわ。
暫く遊んでいると、治郎さんとエンカウント。 治郎さんの目がマジです。 向こうもこちらの気配に気付いた様子で、チリチリ鳴らしてくれてはりますわ。 コウジさんと一緒に向かうと、目の前のサンゴに粒粒が埋まってますわ。 治郎さん「こっちにもっと浮き出たのがある。」ってスレートに書いて教えてくれはったもんですから、そちらに行くと、えらいことになってますわ。 蛾ぁの卵みたいな、ピンクの粒粒が(大きさも同じくらい)サンゴにビッシーっと着いてますわ。 しかも見るからに、「Just,now!」ってな感じですわ。
しかし生まれそうで生まれないのが、憎いやつ。 暫く3人で見守ってたのですが、治郎さんがビデオの再調整のために消えて、コウジさんもいつの間にか消えて、またまた1人。 しかし今日は月が非常にきれい。 そら満月ですから、月の中でも Most beautiful なんですけど、それにしても明るい。 ライト消しても海の中分かりますからねぇ。
しかし生まれません。 またまた俺の中で遊び心が湧き上がって来ますわ。 そのサンゴの中にいる、コバンハゼを探します。 居てます居てます、俺の中で今一番熱いコバンハゼです。 名前はベニサシコバンハゼって言います。 昼間はチョロチョロチョロチョロして、全然シャッター切らしてくれないんですが、夜は夜でジーッとしてるけど、サンゴの奥の方におって結局シャッター切られへん。 難儀な奴ですわ。
「ってあれ?プランクトンかなぁ?ゴミかなぁ?ピンク色やったけどなぁ。」 サンゴを振り返ります。 ウンともスンとも言ってません。 「気のせいか。気のせいに決まってる。...ってあれ?またなんかピンクやで。」 俺も、始まってもないのに2人を呼んで「まだやんけ。」とか言われたら悔しいから、異常に慎重になってますわ。 3回目にそれが見えたときに確信に変りました。 ドカーンと浮上して、船上の2人に呼び掛けますわ。 「生まれたー!た、たまごがぁ〜〜〜!」。
3人で見守ります。 相変わらず、サンゴはシーンとしてはります。 それでも3人固唾を飲んで、見守ります。 サンゴはシーンとしてはります。 聞こえました。確かに聞こえました。 治郎さんが「まだじゃねぇかよ〜。」って言ったのを。 これを言われたくなかったから、慎重になってたのにぃ〜。 「サンゴも気ぃ利かせて、ちょろっとでエエから出したれや。」って思った矢先ですわ。 1粒す〜って浮かび上がりました。 「おぉ〜〜〜!」 エエおっさん3人、夜の海で純粋に感動してますわ。 ティーンエイジャーの目ぇしてはりますわ。
しかし5分とか10分に一粒クラスの出かたです。 まだまだ本番と違います。 本番に合わせて、調子悪くなってたデジカメを直す為に、一旦船の上に上がりました。 2人はサンゴの前で張ってますわ。 湿気ったカールを食って、カメラを直します。 入ってサンゴだけに、産後になったらシャレにならへんから急ぎますわ。
水中で光のある方を目指します。 光がドンドン近付いてきます。 「あれ?やたら濁ってるやん?って、おいーー!!フライングやんけーーー!」 ブワー!出てますわ。 グリーンマイルのデカイおっさんが、口から吐くハエみたいな勢いで産卵してますわ。 映画見に行ってて、小便したくてチョット席外して帰ってきたら、ジェイソンがイチャついてるカップル襲ってるとこみたいな感じですわ。 もう俺も慌てる慌てる。 慌てすぎてフラッシュ上げてへんから、一枚目真っ暗ですわ。 次はモードがマニュアルになってへんくて、探してぐるぐるダイヤル回して取り合えず撮ったら、カップルモードになってますわ。 テンヤワンヤですわ。 もうこの際、何でも宜しいですわ。 取り合えず撮っときましたよ。
船上に上がって、喜びを噛み締めましたね。 まさか狙ってその日に見れるなんて、まぁ思ってましたけど、現実になったもんですから喜びひとしおですわ。 当初3日ぐらい計画練ってましたからねぇ。 いやぁ〜。熱いナイトでしたよ。
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2006年04月16日 (日) 20時28分 |
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