投稿日:2018年01月13日 (土) 07時59分
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富士写真フイルム。戦前はフイルムの会社。 写真機を作ったのは戦後の48年。富士天然色フイルムの発表と同時です。フジカシックスTA,TBです。 ほぼイコンタ6のコピー。シャッター(200sロータス)とボデーは社外品ですが、レンズは自社製。AがF4,5、BがF3,5のフジ。距離計は無く、折り畳みオプチカル透視ファインダー。 別に、輸出専用のTC。此方は500sのセイコーラビット付。 初めから、スプリングとしての基本形はできていた。他社に追いつけ追い越せ。年々、細かい変化が有る。 49年シンクロが付いたTAS,TBS、TCS。レンズ名がレクターに。50年ファインダーが筒に成ったUBS。 52年UCS。ボデーがダイキャスト化。流線形と呼ばれるファインダーとシャッターに成る。ファインダーにセミ判のラインが入り、66,645兼用となる。C型ではあるが、これは、国内販売もしている。シャッターは500sのセイコーラビット、レンズはプロ用に開発したフジナーに。53年UCR。シャッターを200sのレクタスにした普及品。 55年スーパーフジカシックス。距離計連動、1眼識RF、スタートマーク式自動巻き止め(自動巻き止めに成ったので66専用) 此れで、フジのスプリングはほぼ完成形。イコンタスーパー6と比較してもほぼ差が無い。イコンタF2,8テッサーに対して、F3,5フジナー。この点は差が有る。アルミダイキャストで700g程、1k程のスーパー6より軽く、1回り小さい。 56年スーパーフジカシックスM。シャッターがMX対応になる。 これがこのシリーズ最終形。 私の個体。スーパーフジカシックスM。父が新品で買った物。 父は手に入れた時<フジが作ったプロ用写真機。ツアイスイコン、スーパー6にも負けてない>と自慢していた。その後父はニコンSを手に入れ、中学生の頃私の物に。当時使っていたのはオリンパスペンF。4切に伸ばすと、確かに差がある。これがプロ用かと、妙に納得した。 フジのスプリングは、一応これで終わり。ですが、フジって不思議な会社。83年GS645シリーズで、スプリングカメラを復活。 GS645プロフェッショナル。75mmF3,4EBCフジノン、500sコパルシャッター、RF、LED露出計内蔵。 素晴らしいカメラですが、重大な欠点が。当時既に、蛇腹用の良質な革が無く、化学繊維系を使う。此れが劣化する。後に、補修用の改良品を出している。今生き残っているものは、この補修品に交換したものが多い。 2011年フジGF670発売。66,67兼用のスプリング。 銀塩フイルムと、プロ用機材を作ってきたフジ。そのプライドと感謝を込めて、最後に作り出した、銀塩スプリングカメラ。 EBCフジノンレンズと、電子シャッターを備えている。 今年3月で生産中止になる。恐らく銀塩スプリングカメラの終焉何でしょう。 |
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