投稿日:2018年01月12日 (金) 09時36分
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コニカのスプリングを特集したので、次はミノルタ。 <実るほど頭が下がる稲穂かな>これがミノルタの由来。 最初、モルタ合資会社と呼ばれた。 29年(昭和8年)セミミノルタT型を発売。此れは六櫻社の8年式パールと共に、国産初のスプリングカメラ。3枚玉のF4,5コロナアナスチグマット、100sのクラウンシャッター付。素透視ファインダー。セミイコンタと言うより、セミネッターのコピー。 初期型は全群移動であったが、30年の改良型は前玉回転、オプチカル透視ファインダー、直線襷。正にセミネッターのコピー。 セミネッターとの違いは、軍艦部にアクセサリーシューがあり、専用距離計をセットできること。 30年型には、200sシャッターにした、改2もある。 ミノルタの製品。細かい変化が多い。これらを改、としているので、分類がややこしい。但し、スプリングは最初から最後まで、ほぼセミ判のみ。ミノルタは2眼レフも有名。ミノルタフレックス、ミノルタコード、オートコードと発展。66は基本2眼レフ。 69、ベスト半切は手を出していない。 33年社名を千代田光学精工に改め、記念パーティーを開く。 その会場で発表されたのが、オートセミミノルタとセミミノルタU型。セミミノルタUは、基本ボデーレリース。レンズがF4,5とF3,5のコロナアナスチグマット、シャッターは200sのクラウン、175sのプロンター、300sのコンパー等色々な組み合わせ。 目玉はオートセミミノルタ。此れはセミイコンタではなく、ウエルタウエルツルのコピー。旭光学製のF3,5プロマーレンズ。200sクラウン、400sクラウンRS、さらに250sコンパー付も。 此方は、距離計連動1眼式RF。国産初の物である。 34年一般販売した時には、400sクラウンRS付と鳴っている。 私の個体。250sのコンパーが付いている。展示会の試作品が、其の儘販売されたものの様子。ほぼウエルツルのフルコピー。 ウエルツルには無い、簡易巻き止め装置までつけている。 セミミノルタUを含め、当時の国産品とは思えない仕様である。 但し、蛇腹、張革、ギアの仕上げ等、本家に劣る。 私の個体。前当たりがあり、ピントが出なかった。修理に難儀していると、Kan様が見かねて、整備。蘇った。 オートセミミノルタはミノルタの技術力を示すとともに、軍御用達を狙ったものと思う。その後の発展はない。 セミミノルタUも、一般販売されたのは、クラウンシャッター付。 プロンター、コンパー付は、私の個体と同様、試作品が販売されたもののみと思われる。 36年レンズがコロナニッポンになり、ファインダーがセミイコンタと同じように自動起立に成る。ここまでが戦前の製品。
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