和名：ユキヤナギ（バラ科Rosaceaeシモツケ(スピラエア)属Spiraea）
　学名：Spiraea thunbergii
　別名：コゴメザクラ、ニワヤナギ、コゴメヤナギ
　http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/yukiyanagi.html

　シモツケ(スピラエア)属は、アジア、ヨーロッパ、北アメリ力などに約80種
が分布します。ユキヤナギは、樹高80〜200cmの落葉低木で、中国原産との説
もありますが、日本にも関東地方以南から四国、九州の山地の谷沿いに広く自
生しています。

　細い小さな葉がヤナギに似ており、2月上旬〜4月にかけて、花径5〜7mmの白
い花を、細い弓なりに垂れる枝に、雪が積もったよう咲かせる事からユキヤナ
ギの名前が付きました。現在では、庭園や公園などに広く植栽されており、日
本の庭木には欠かせないものとなっています。また、切り花としても、古くか
ら利用されています。

種類

　現在では、花の大きさ、樹姿などの違う多くの品種が作り出されています。
代表的な品種名としては、「雪渓」などがあり、また、白以外にも蕾が濃いピ
ンク色の「フジノピンク」や淡紅色の花を咲かせる「べニバナユキヤナギ」な
どがあります。白で八重咲きの物も見かけますが、これは、近縁種で中国原産
のシジミバナです。

栽培

　園芸分類は、落葉低木で一般に自生が見られるほどですから、性質は強健な
方で、あまり手間のかからない花木と言えます。

　植付け適期は、12〜2月です。土質は特に選びませんが、日当たりから半日
陰の、水はけがよく肥えた土ならば、どこでもよく育ちます。植え穴には完熟
堆肥などを多目に入れ、土とよく混ぜて植え込みます。

　一度植え付けると特に特別な管理は必要ありません。放任してもそれほど高
くならず、株もあまり乱れませんので、剪定も特に気にする必要はありません。
古い枝と込み合った枝を間引く程度にします。ただし、花が終わったすぐに行
い、夏以降に剪定しますと花芽を切ってしまう恐れがありますので注意します。

　また、株を大きくせずに、小株でまとめたい場合は、同じく花後に根元から
20〜30cmの位置で切り詰めます。生長が速いので翌年は、同じように花が楽し
めます。

　殖やし方は、挿し木が主で、春または秋に容易に殖やす事が出来ます。また、
同じ時期に株分けも可能です。

　病虫害として、春から初夏にアブラムシが発生しやすく、注意が必要です。