こんなにCDを買い出すと、どうしても手に入らな
いCDというものを欲しがったりしてしまう。ある
意味、コレクターの性というものなのだろう。そ
して、そういったものはこのネット社会ではかな
りの可能性をもって、手に入るようになっている
ことを、このCDを通してわかったのであった。

当たり前だよね、CDというものが世に出始めてか
ら２０年くらいしか経っていないのだもの。これ
が、古代の古文書とかなら、どんなにネットを駆
使しても手に入ることは難しいだろう。がしかし、
僕が探しているのは、たかだかハードの歴史自体
が浅いCDなのだ。欲しいけど手に入らないという
のは、言い訳で手に入らないわけがない。それは
探し手の努力が足りないのだと個人的には思う。
（廃盤とかは別にしてね）

とはいえ、このTHUNDERPUSSのCDは入手困難のブ
ツだった。なにせ、外資系のCDショップを除いて
も置いてないし、それどころか彼等のコーナーも
削除されている。それでも、彼等のノンストップ
CDがあるという噂を聞いてから、このCDに関して
の幻想は高まっていき、是が非でも欲しくなって
しまった。
こういうとき、ネット社会というのは本当に便利
なものである。在庫状況も含めて、そのアーティ
ストのCDというのを一発で検索してくれる。それ
をもって、最近の人類というのは自分で調べるこ
とをしなくなったとも言われて久しいが、何とな
くそれは違うと思う。たとえば、一昔前にこのシ
ステムが既に普及していたら、やはり人類は、物
を検索していたことだろう。つまりは時代のタイ
ミングが、今だっただけで、人類は常に便利な方、
便利な方へと従っていくのである。ただ、そこに
至るシステムを発明する身にしてみたら、一生を
かける気苦労なわけで、その人達の事を思うと、
便利な方に従うことは悪とは断じて言い得ない。

まぁ、話は反れた。ということで、携帯のサイト
から検索したら、あるわあるわ。なんか今までの
幻想は何だったのか。凄いよね、たかだか、モバ
イルとはいえど。ただ、いただけないのは、マイ
メニューってやつだ。何で月額で３００円とか払
わなくてはならない。要はCDショップに入るのに
３００円ってことだろうが。んな馬鹿馬鹿しい話
があるかい！とまた話が反れそうだから、この辺
にしといて。ということで、このCDは、やはり輸
入盤になってしまうので、入荷まで１週間くらい
かかるとのこと。それから、配送の段階でまたメ
ールが届き、明日の便でお届けしますとのこと。
いやぁ、よく出来たシステムだこと。着払いで払
い、とうとう念願の『THUNDERPUSS』を手に入れ
た。

この人達はバリー・ハリスとクリス・コックスの
ユニットであり、名前だけ聞くと全くの無名であ
るが、アギレラやマドンナ、ブリトニー、などの
リミックスお手掛けるリミキサー集団である。こ
のCDの発表は２００２年のようだ。この人達は聴
けばわかるが、十八番ともいえる展開を持ってい
て、それの全開でノンストップの一時を駆け抜け
てくれる。

もはや、時代は駆け足で進んでいく。今度は音源
を検索し、MP3でもらってくる時代は少しずつ、
体を成してきて、TSUTAYAのようなCDレンタルだ
って、MP3のレンタルだって、可能になってしま
うかもしれない。そしたら今度は僕が頭の硬いオ
ヤジ側として「あの頃は・・・」なんて語ってし
まうかもしれないだろうが、それでも自分の物欲
に関しては、正直に時代に迎合していきたい。そ
したら、このCDをゲットしたときのような喜びが
再び、訪れるのである。何といっても平成の世も
１６年も経ってるのだ。アナログも遠くなりにけ
りなのである。