そういや、先週の連休で久しぶりにディズニーラン
ドに行ってきた。久しぶりといっても半年も間が空
いてないので、厳密に久しぶりかと言われるとどう
かなと思うが、かつてはひと月に一回行っていた身
としてはかなりの久しぶりかも。やはり大和に引っ
越したのがデカいんだろうなぁ。神奈川県からあま
り出たくなくなってしまった。ある程度の買い物は
横浜で事足りてしまうんだもの。というわけで、す
っかり出無精になってしまった僕が久しぶりに県外
に出かけた。

というのも、今週の連休は事情があってどこへも行
けないので、給料日前だったけれど彼女をどこかに
つれていってあげたいなというのがあった。彼女は
とってもイルカが好きなので水族館にしようと思い、
葛西に出かける事にした。…とここまで書いて「へ
っ？」と思った方は水族館マニア。そう、葛西には
イルカなんていやしなかったのであった。てっきり
いるだろうと勇んで行ったのはいいが、とんだ勇み
足だった。おまけに去る８月１日にマンボウが死去
したらしく、その貼り紙が悲しく入り口を飾ってい
たのが、寂しさを増幅させた。おまけに連休である。
葛西も例にもれず親子親子また親子。何ともいえな
い気分の中、館内を後にして、さてどうしたものか
と考え、どうせここまで来たのだからディズニーラ
ンドに行こうと思い立ったわけである。

勿論、ディズニーランドも混んではいた。がしかし、
連休最終日ということもあって、地方の人は早めに
帰る傾向があるので、アトラクションなどは４０分
くらいの比較的短かめの待ち時間で乗る事ができた。
実はここまで書いて言うのもなんだが、最初からデ
ィズニーランドには行きたいというアタマがあった。
それもこれも、もうすぐ『ブレイジング・リズム』
が終わってしまうから。どうしてもこれだけは観て
おきたかった。
いつも、横浜駅のポスターで見かけていた２０周年
を記念して開催していた通称：火祭り。これはかな
り気合いが入っているなぁということを感じた。そ
して、ディズニー好きを公言している身としては観
ないことには！と思っていた。友達も是非、観た方
がいいと後押ししてくれてたのだが、いかんせん時
間がない。このパレードが開催している夏場は連休
もなく、このままでは終わってしまうと思っていた
矢先の９月連休、この機会を逃していつ観る！と本
当は観る気満々であった。彼女には申し訳ないけど
ね。

さて、ディズニーランドの話に戻って、時間も時間
なので乗り物を乗り回すのは限界もあるし、少しず
つ睡魔も襲ってきたので、ショーやパレードを中心
に観て回ろうと思い、久しぶりに『ワンス・アポン
・ア・マウス』を観た。ショーベース２０００のミ
ッキーは東京ディズニーランド内にいるミッキーの
中でもトップクラスのミッキーだそうだ（夢も希望
もないような事を書いていますが）。そして、この
ショー凄く好きで、観る度に涙腺がじわ〜っとなっ
ていくのがわかるのだが、あまり彼女には見せたく
ないので我慢、気が付くと好天に恵まれた連休最終
日も日が暮れ、いよいよ火祭りが始まりそうな雰囲
気になっていた。
がしかし、やはりその気合いって全国共通なのか、
あまり人がいなかったように思えたランド内に黒山
人だかりが出来ていた。正直、殆ど見えないところ
でパレードを待つ事にした。少し計算外なところも
あったが、ならば僕は音を徹底的に楽しむことにし
た。

午後７時半、アフロ・ファンクなビートにのってパ
レードのスタート！各キャラクターを乗せたフロー
ト（乗り物）がガンガンに通り過ぎて行く。しかし、
殆ど見えない。と思っていた矢先、ミッキーが登場！
シンデレラ城の一番上である。ほどなく下に降りて
行くが、誰が観ても殆ど見えないや（苦笑）そして、
パレードは佳境、ゲストをパレードの輪の中に入れ
て、ミッキーが指揮するのと同時に次々に放たれて
いく火柱！やはり人は火を目の当たりにすると、高
揚した気分に陥る。僕の近辺にいた同じくパレード
の見えない連中も、拍手喝采の嵐が巻き起こった。

後日CDを買って聴いてみると炎に気をとられていた
ものの、曲の構成もアッパーと混沌が入り交じった、
夏の祭り感が入り乱れる久しぶりにそのまま聴ける
ディズニーのサントラとなった。やはりディズニー
は他のジャンルとケタが違うスケールだ、ちょっと
気合いを入れたらこれくらいのクオリティの楽曲は
お手のものである。できれば夏の風物詩にしてほし
いものだが、同じ事を何度もやらないのが、この企
業のニクイところ（エレクトリカル・パレードは除
いてね）。僕が観たのは終わり行く夏のほんの一瞬
の夢だったのかもしれない。一瞬で散って行く火柱
と同じように儚ささえ感じる、このパレードは先週
を以って終了したが、この儚さが永遠の思い出とな
るのだから、つくづく「夢と魔法の王国」に偽りの
ないエンタテイメントだと思う。さ、次はハロウィ
ン、クリスマスだ。その前にシーももう一回行きた
いな（シーには一回しか行った事がない）。出無精
を克服する極上のショーをこれからも提供していっ
てほしい。ディズニーはそうやって一年を駆け抜け
ていく。儚いながらも永遠の記憶を刻み続けるため
に。