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grad all over-腐れ縁の音楽達-

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(62) 寝ぼけ眼の軽快なワルツ◆◆小沢健二--Eclectic◆◆ 投稿者:nabes MAIL URL
今年に入って全国でにわかに活気づいていた
事。トミーフェブラリーの予想外の(?)大
ブレイクでも、ブルーハーツ時空を超えての
再評価でも、民生のソロよりスカパラとのコ
ラボレートの方が売れてしまったことでも、
ましてや『さかな天国』でもない。そう、ウ
エルカムバック・オザケン!!だったのは揺
るぎの無いとこだったかもしれない。

姿を消し早幾年。その間、盟友であり最大の
ライバル、コーネリアスは世界的な評価を得
て、海の向こうアメリカでは、かつて『天使
達のシーン』で引用されたスティーリー・ダ
ンは20年ぶりの新作でグラミー賞を獲得し、
オザケン全盛時に対極にいた小室哲哉の位置
にはつんく♂という当時、道化のようなバン
ドにいた人間が座っている。そんな中、復帰
する小沢はどんな「愛の歌」を聴かせてくれ
るのだろうか?公式WEB上のアー写(少し太っ
たかな?という印象は受けた)や不定期に更
新される本人の発言に胸をときめかせた。

そして2月後半、僕達に届けられた新作『Ecl
ectic』。想像している以上にセールス面では
苦戦し、やはり時の流れの早い日本音楽業界
では、こういった長いインターバルは無意味
なのだろうか、と思った(ちなみに僕が購入
したTSUTAYAでは予約の分しか入荷してなかっ
たらしく、その辺でもシビアだなという印象
受けた)。ところが!やはり小沢はモノが違
った。とんでもない作品だったのだ。がしか
し、同時にとても難解な作品でもあった。と
にかく何回も聴かないと、と思い移動中はも
とより、仕事場、家の中など音をかけられる
シチュエーションでとにかく聴き倒した。僕
は特に移動中は時間がない時を除くと、毎日
違うCDをかけて移動したいタイプなのでこう
した事は異例のことだったが、いくら聴いて
もボンヤリしている。仕方がないので、こっ
ちも少しインターバルを置き、音を楽しむと
いうシンプルで大陸的な姿勢で最近、また聴
いてみることにした。

音は、まさに洋楽のソレである。吉田美和の
項でも書いたが、いくら邦楽と洋楽の位置の
差は近くなってきたというものの、ここまで
いくのは大変な作業だったと思われる。レコ
ーディングだけ外国に行き、何ヶ月か知らな
いがパッと仕上げたところで、本場の音とい
うものは生まれない。家を借り、パンの無い
時はパン屋に行き、向こうで静かにLIFEを送
る、しばらくすれば畑の違う分野でのパーソ
ナルな友達もできるだろう。打ち解ければホ
ームパーティーなんかしたりして、たまには
泥酔しちゃったりもいいかもしれない。そん
な素の「小沢健二:KENJI OZAWA」のままで生
活しなければ、ここまで細かい音の構成には
ならない。

クレジットを見ると、小沢はギターの他にド
ラム・ビートも担当している。歌はどちかと
いうと薄い絹のようなウィスパーボイスで、
以前のような小沢の声とは一線を画している。
「この愛はメッセージ」と確固たる信念を口
にするようなメッセージ性は今回には、皆無
といっていいだろう。つまり、今回のアルバ
ムのテーマはズバリ、リズムであり旋律であ
るといっていいだろう。流れるような旋律と
カチッとしたビート、ジャンルは全く違えど
小沢流の軽快なワルツを聴いているような錯
角を覚える。

話は逸れるが人は睡眠の際にはレム睡眠とい
う砕いていうと、うたた寝というものと俗に
いう熟睡の2つが、交互に螺旋を描きながら
睡眠という行為をしているらしい。そして、
起きる瞬間に来ている睡眠がレム睡眠である
か、熟睡であるかによって、眠りの浅い深い
が測れるというらしい。そして当然の事だが、
レムであるとか熟睡であるというのは、意識
として残せはしない。もし、熟睡したのなら
寝起きもパッチリでシフトチェンジも一気に
いけるが、レムであった場合、うたた寝のま
ま、ボケ−ッと起きてなかなか時間がかかる。
だからシフトチェンジはゆっくり正確に行っ
ていきたい。

仮にそのレムでの寝起きをレム起床といおう。
今回の小沢の新作は、そのレム起床のボケ−
ッとした薄い意識を見事に形にした、助走中
の助走といえる。まずは長い眠りから覚めた
喜びより、リアリティのある生活から溢れる
寝ぼけ眼。そんな素の小沢健二の日常がその
ままパックされた極めてパーソナルな作品の
ような気もするし、歌詞が何となくボヤーッ
と抽象的な感じがそのリアリティを印象的な
ものにしている。助走をつけるにはロックじ
ゃ重いしポップじゃ軽い。軽快なワルツのリ
ズム感がおそらくちょうどいい。助走でここ
までの存在感を見せつけた小沢の次なる展開
はいつなのだろうか。心待ちにしたい。その
時は、みんなが心から笑える作品になるよう
な気がしてならない。

2002年05月20日 (月) 08時33分




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