(221) 大英帝国復活!?◆◆THE DARKNESS--PERMISSION TO LAND◆◆ |
投稿者:nabes
MAIL
URL
|
何気に注目していたグループ、ザ・ダークネスを 先日、思いきって購入した。思いきって〜という のは、メディアながれでその情報が伝わってきた ことに尽きる。仕事も夜だし、彼女も出来たこと でオチオチCD屋で試聴している暇もなくなったの で、頼るべきものが必然的にマスメディアの情報 のみになってしまう。もちろん、自分の好きな雑 誌とかいうのは、自分が信頼を置いた上で購入し てるわけだから、その情報のまま、買ってみるの も悪くない。ただ、何分の一の可能性で「ああ、 違った…」と落胆してしまうこともあるわけで、 やはり、頼れるのは自分の耳なんだなという後悔 をしたくないがゆえに、冒険ができなくなってし まった。
そんな中、目にしたダークネスのルックスは、十 二分に自分の琴線に響くものだった。エディター のテキストを読むまでもなく、その音楽スタイル もなんとなく想像できるものだったので、これは 大丈夫かな…と思ったのだが、あと一歩、彼等に 踏み込めない最大の要因があった。彼等がイギリ スのバンドだったからだ。
ハッキリいってしまおう。異論反論は当然あろう が、んなものは、読み終わったら感想としてメー ルしてほしい。正直、最近のイギリスのバンド勢 に破壊力を感じなくなってしまったんである。最 近(といっても、だいぶ前にカテコライズされる かな)の中ではプライマルの『evil heat』くら いかな。ああ、頑張っているなぁと感じたのは。 僕のような90年代のブリティッシュロックの最 盛期に音楽をガシガシ聴いていた輩としては、bl urもFATBOY SLIMと絡んだものはよかったけど、O ASISも一時期の勢いは薄れてしまったし、スゥエ ードは解散、巷にはびこるのは、HIP HOPやR&Bの ブラックな感じとアメリカン・ロックばかり。そ して、僕も例に漏れずアメリカの強さを再確認す るとともに、イギリス勢の元気の無さが、逆に目 につく昨今となった。
というわけで、久しぶりの冒険となったダークネ スだが、なかなかどうしての出来だったのでビッ クリした。前に書いたように、テキストを読むま でもない直球のヘヴィ・メタル的なロックである こともわかっていたが、ちょっとコレが自分を揺 るがすほどではないとタカをくくっていた。とい うのも理由は簡単、実はあんまりヘヴィメタって 好きじゃなかったんだよねぇ(苦笑)。なのに、 何で彼等に限って?答えはきっと、その如何わし さにあるといってよい。ルックス、もはや化石に 等しいとされるギターのリフや音質、そして、何 もそこまでと突っ込まざるを得ないファルセット。 なるほど、この如何わしさこそイギリスのロック そのものじゃないだろうか。OASISのような直球 ロックンロールもいいけど、少し変人じみた音楽、 それこそが僕の求めていたブリティッシュ・ロッ クなのである。
彼等がよく色々なメディアで形容される(そして、 彼等も意識しているであろう)QUEENもドラマの 主題歌に伴うベスト盤の発売と一般世間へ再評価 を問いかけられている追い風の中、彼等の快進撃 はこれからのような気がする。あとは、このファ ーストにQUEENのドラマ性、そして更に加速する 変質性を21世紀風にブレンドしていけば、本当 に全世界に彼等の轟音と高音がこだまする日は、 そう遠くない気がする。そして彼等のブレイクこ そブリティッシュロック復権へのヒントのような 気がしてならない。大丈夫、なんといっても大英 帝国だぜ、ビートルズ、ピストルズ、クィーンを 産んだ国が、このままへこたれるわけがないじゃ ないか。21世紀のイギリスにはダークネスがい る。暗黒と訳されるバンドが国の音楽に光をもた らすなんて、とっても痛快なんである。
|
|
2004年02月05日 (木) 07時47分 |
|