(220) マイ欲張り論〜感慨と意外性〜◆◆BAY CITY ROLLERS--THE DEFINITIVE COLLECTION◆◆ |
投稿者:nabes
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我が家に1000枚以上のCDがあるのは事実だが、 それ以外にレンタルなどで借りてきたCDはPCのi- tunesの中にぶち込んでいる。なので、その数も 尋常ではなく、通して聴くと7日分あるようであ る。つまりは、今回の連休はまるまる聴けて、な お、お釣がくるというわけだ。いくらなんでも、 それはぶち込み過ぎというわけで、この休みを利 用して少しCD-Rに焼くことにしている。こういう 作業って、古いアルバムを整理しているうちに、 その写真を懐かしんで、結局時間だけが過ぎてし まうのであって、この作業も割とそれに近い。し かもPCから焼く作業なんてキーボード一つで済む ことなので簡単なようで、案外いつでもいいかと いう心が働きがちである。
しかし、去年1年だけを見ても沢山借りたなぁ。 仕事用だけでもBGM用だったり、1曲だけを使う 場合に於いても勿体無いのと、いつかは使うんじ ゃないかなという貧乏性な気持ちでアルバム1枚 読み込んでしまうわけだが、その数だけでゾッと する数である。自分の性格はわかっている。全て の音を聴いてみたい。仕事ということは別として、 個人用に借りるものでも自分のアンテナに少しで も引っ掛かっているものは貪欲に聴いてみたい。 そして、それによって好き嫌いは判別してみたい。 呆れるくらい欲張りなわけだが、自分の中ではこ れって、さも当然で正しい選択なのである。
そんな僕が去年のベストを決めろと言われたら、 迷わずベイ・シティ・ローラーズの『THE DEFINI TIVE COLLECTION』を選ぶ。実は初体験であった。 前々から気にはなっていたんだけど、何となく手 が伸びない。「んで、実のところはどうなの?」 という疑念が常に浮かんできて、その度に「また 今度」にしてしまっていた。何といっても、ター タン・チェックで、そして『SATURDAY NIGHT』で ある。そして、それ以外知らないという予備知識 のなさが、どうしても僕をそれ以上が後押ししな かった。でも、僕の敬愛するザ・ハイロウズが、 かのピストルズ来日公演の前座で彼等に扮してカ ヴァーしたりしたのは知っていたので、悪くはな いんだろうという葛藤だけで何年も寝かせ続けて しまった。そして2003年、とうとうそれ以上 の後押しのないまま、彼等の音楽に触れてみるこ とにした。
結果、どうだっかって?な〜んだ、これってオレ の音楽じゃねーか、ってことに尽きた。というか、 なんで今まで彼等を聴かなかったんだろうと考え ると、少し損した気分にも陥った。老若男女問わ ず、キュンとくすぐる感じとか、胸にググッと来 る高揚感、絵に書いたような転調の妙。こういう 音楽が世に蔓延していたなんて、その時代は幸せ だったんだろうなと羨ましささえ感じてしまう。 そして、その幸せをリアルタイムで感じていたの が世のバンドブームのジャパニーズ・ロックの雄 達だったことも頷けた。なんか、ハイロウズ!っ て感じのリフがあったり、『SUMMER LOVE SENSAT ION』なんて、モロすかんちの『恋のマジック・ ポーション』じゃねーか(苦笑)。なるほど、少 し年の離れたお兄さんお姉さん達は、コイツを喰 らっていたのかと考えると、僕の世代には直接は 届きにくいけど、紆余曲折を経て、こうやって回 ってきたのも何かの縁なんだなと感慨に浸ってし まう。
こういう感情が往来するから、自分のアンテナは 絶えず動かしていたいと思ってしまう。そしてす ぐ行動するのも悪いことではないが、少し、いい 具合に寝かせて満を持して聴いてみることも時に 必要だなと思う。そうして得られる感慨と意外性、 これがまた一つ欲張りの扉を開ける原動力になる のである。最後に余談だが、今自分のアンテナに 引っ掛かってながら、少し寝かせているのはGAKU -MCだったりする。さぁ、いつの日かな。その時 はまた、この雑文に綴っていきたいと思う。
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2004年01月16日 (金) 14時56分 |
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