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grad all over-腐れ縁の音楽達-

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(124) 好きこそものの上手なれ◆◆槇原敬之--太陽◆◆ 投稿者:nabes MAIL URL
「和製〜」という言葉がある。その名の通り国
産、日本産という意味である。ただ、この言葉
には必ずといっていい程、その後には欧米のも
のが後につく。例えば、和製英語というのが最
もポピュラーであろう。もとはといえば英語な
のだが、日本で作られた独自の英語、つまりそ
れを欧米で活用したところで通用はしない英語
の事である。もう一ついえば、例えば、ボクシ
ングで日本人なのだがそのパンチ力でKOの山
を築いている選手を、和製タイソンと形容する。
和製〜という言葉で純日本産である事を強調し
つつも、つまりはそこに欧米諸国との少なく無
い比較というものがされている。

そして比較という言葉で形容したが、そこには
やはり、欧米に対するコンプレックスみたいな
ものも少なからず混在するのは仕方が無いとこ
ろであろう。古くは明治時代の文明開化から始
まり、現代史的にいえば、第2次大戦での敗戦
から始まった、アメリカ化の波でどうしても、
日本という小さな島国は欧米への憧れから模倣、
そしてコンプレックスに付きまとわれている。
果たして僕達が生きている間にこの呪縛から解
き放たれる日は来るのであろうか?

かつてないほど、硬い始まり方であるが、音楽
業界というのも、この和製〜の波に取り憑かれ
ていた。今でこそ音楽レベルも上がり、邦楽と
洋楽の差というものがボーダレスになってきた
ものの、ひと昔は「ああ、この人は和製○○」
として売り出したいのかなというほど、パクリ
というのと別の次元で洋楽というものに対する
コンプレックスを内包していたといってよい。
そして、このコンプレックスが一瞬でも見えて
しまうと何か興醒めしてしまう若い自分がかつ
ていた。そして今回取り上げる槇原敬之も、そ
の類なのかなと思っていた時期があった。
その人並みはずれたポップセンス、色鮮やかな
曲調、王道の調べのようなバラード、僕はこの
人に関していうと歌詞よりも、曲を追っていた
節がある。だから、MAKIHARA名義で英詞のシン
グルを出した時があったが、それも「おお!」
と思う一方で凄いコンプレックスだなぁとも思
っていた。しかし、それは大きな間違いであっ
た。

あの事件があった。僕の中では麻薬云々という
事に関していうと、芸術家というものは少なく
とも麻薬の正しい使い方を知っていると思って
いるので、その是非は法律的にはアレだが、そ
こまで問う程の事ではないと思っている。ただ、
その後に続く忌わしきスキャンダル。これも性
愛というものも誰かれにとやかく言われる事で
はないと思うのだが、どうしても芸能誌的には
格好のネタとなり、彼のイメージを著しく低下
させてしまった。それゆえ例え謹慎が解けたと
しても、彼はどうやってこのイメージを払拭し
ていくのだろう?と思っていた。そして、彼は
アルバム『太陽』をリリースした。まんをじし
て。

このアルバムは本当に太陽のように暖かい。凍
えた体をじわじわ暖めてくれるような感覚のあ
るアルバムである。まるで花とかが咲く瞬間を
早回しで流しているような、そんなじわじわに
溢れている。そして、そこで初めて僕は知った。
この人の曲はコンプレックスなんかじゃない。
ただ、好きなんだって。偉大なる洋楽への畏敬
に溢れているんである。
曲でいえば、『WILD RABBITS』が好きである。
特にスキー(スノボ)の歌なので、こういう季
節にはピッタリである。ファンキーだが、黒人
的になっていなくて、彼のまっさらな声が、粉
雪を傷つけない程度にスマートに滑っていて、
そこをいかにも「さぁ、盛り上がっていこうぜ
!」みたいな曲調が、全く嫌味にならずそして
パクリにもあらずなところが、彼のオリジナリ
ティを演出している。もちろん、他の曲に関し
ても彼の王道的メロディあり、ジャズのニュア
ンスの漂うムーディーなナンバーなり、非常に
贅沢な仕上がりを見せている。そして休養前よ
りもスピリチュアルな優しい歌詞が全編を覆っ
ているので、本当に聴いてると暖かい気分にな
ってくる。

きっと休養中、彼は本当に静かにゆっくりと一
リスナーとして、色んな音楽を聴いてきたんだ
ろうな。そして、それを来るべき復帰の時に備
え血とし肉とし、あくなき洋楽への探究をすす
めてきたのだろうという事がよーくわかる。本
人は歌詞カード中で着物とか着て、「和製〜」
を気取っているけれど、それさえも凌駕した沢
山の「好き」に溢れた素敵なオリジナルである。
「好きこそものの上手なれ」。もう、それだけ
でいい。こういう音楽を「J-POP」って呼んで
あげなくちゃ、罰があたるぜ。

2002年12月05日 (木) 17時46分




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