唐突だが、劇団四季がABBAの楽曲を使ったミュー ジカル、『マンマ・ミーア!』をやることになっ たそうだ。是非、観にいってみたい。正直、劇団 四季には前々から一度は観てもいいなぁという興 味があった。日本のみならず、世界でも多大な評 価を得ているミュージカルというものに興味があ る。まぁ、ミュージカルに限らず、今や時代は文 字通りの「グローバル」である。日本の宝といわ れたイチロー、そしていよいよ松井もメジャーに 進出する。サッカーの世界ではJリーグが、世界 のステップのように使われトップどころが世界に 旅立つのは最早、周知の事実である。話は大幅に 反れたが、世界でも高評価の劇団四季ってものに 大変興味がある。チケットとか取れないものだろ うか?
さて、そんな僕ではあるが、ABBAという言葉に触 れたのは、オアシスのどっちかが(多分リアム)、 「ABBAなんてクソの音楽だ」といつもの調子で、 のたまったところから始まった。そうなんだ、AB BAってクソの音楽なんだ。ということで、しばら くABBAにはいい印象のないまま、時を重ねてしま ったが、ここでリアムに踊らされず、自分の耳で ABBAを審判する事をしなかったことに今となって は一抹の後悔を憶える。それからしばらくすると、 大体の人がそうであったように、ドラマ『ストロ ベリー・オン・ザ・ショートケーキ』でABBAの曲 が使われていて、空前のABBAブームが来た事で、 僕が数年、リアムの言葉を頑に信じていたことが、 間違いだった事に気付いた。畜生、リアムの野郎 (笑)。
ただ、僕事体も相当な天の邪鬼ゆえ、その時は意 地でもABBAには踊らされないぞなんて思っていた が、ある日駅で売っている中古CD屋さんで100 0円で売っていたので、購入してみた。確か、友 人の誕生日と重なってて、その人がフェイバリッ ト・ソングの一つに『ダンシング・クイーン』が あった事を思い出したというのがあるのだが。そ してその後、本を読んでいたら、僕が購入したベ スト盤が結局、ドラマ後に発売されたベスト盤だ ったので、結局ただの時期外れに買った間抜け野 郎という結論に達してしまったのだが。
まぁ、リアムの言わんとすることも大変よくわか る。生粋のロックンローラーからしたら、そのバ ンド編成からして既に軟派の編成だし、曲も軽く 聴こえると思う。だから、oasisの好きな人って もしかしたら、そのままリアムの言葉に乗っかっ ておくのも得策ともいえる。 だがしかし、こういう見方もできるぞ。楽曲のセ ンチメンタルな部分がかぶるという見方も出来る。 特にノエルの作る歌とABBAって相通じる部分があ るかもしれないが、いかがなものだろう。かぶら ないのは、ロックであるか、ポップであるか、そ んな他愛のないような小さなカテゴリだけのよう な気もするのだが。
しかし、改めて聴くと希代のポップメーカーであ る、このグループ。牧歌的ながら青い鼓動を見事 に具現化している『CHIQUITITA』、ある意味感動 的なメロディを奏でる『DANCING QUEEN』、本当 に野島伸司の好きそうな『S.O.S』、僕個人的に は『WALTERLOO』の完全燃焼的ポップソングがツ ボである。がしかし、『MAMMA MIA』の楽曲の素 晴らしさは、あまり知られていないかもしれない が、本当に胸が弾むといっても過言ではない。こ れぞ、ポップオブポップである。劇団四季がこの 曲をタイトルに冠したのは、内容がわからないの で詳しい事はいえないが、間違っていないような 気がする。
とにかく、実に楽曲がバラエティに富んでいて、 全く退屈しない。結局いつの時代も、人の中の胸 が弾む琴線ていうのは、変わらないって事なんだ ろうな。リアルタイムで感じ取れなかった僕に、 是非劇団四季は胸の弾むようなポップな舞台を見 せてほしいという希望は勿論あれど、ABBAの楽曲 という最高の素材を使っているのだから、胸が弾 まない訳がない、と勝手に考えている今日この頃 である。
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