(76) こんなオヤジになりたい(1)◆◆TOM ROBINSON+BAND--HOLIDAYS IN THE SUN◆◆ |
投稿者:nabes
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僕もあと1ヶ月で29になる。「29才は素 敵な30代を迎えるための準備期間」とF Mのコマーシャルでのたまっていた。 でも、なるほど、それも確かな話だ。と いう事でうちのCDから愛すべきオヤジ像 を不定期に模索してみようと思う。断じ て、愛すべき30代の像ではないとこがポ イントである。
トム・ロビンソン。この人はゲイである。 それはまさに公然の事実である。がしか し、そんな事はもはやどうでもいい、と いうのもこの人の事が好きなら、それも また公然の事実である。ゲイもノンケも (説明するまでもないがゲイでない人の 事ね)彼の代表曲、『GLAD TO BE GAY』 で大騒ぎできる。今回紹介する、ライブ 盤『HOLIDAYS IN THE SUN』にも、もちろ ん収録されている。このアルバムは日本 収録のもので、イベント自体にはハイロ ウズ、カスケードがゲストとして演奏し ている。(このCDには未収録)
オープニングではヒロトがトムを紹介す るMCから収録されているが、それが異常 にかっこいい。というかヒロトらしい。
「20年たった今でも、そのメッセージが 今、本当の事で彼が本気で、そう、ま だ、信じているのなら・・・俺は降参 していいと思う」
そして続けて演奏される音には一点の淀 みもない、本物のロックンロールが(ホ ントはこの表現好きじゃないんだけど) ドクドク血液のように流れている。
ちなみに彼は過去、来日時、2度日本人 男性と恋に落ち、その影響でかなり流暢 な日本語を使う事ができる。「こんにち は」とか「東京」とか単語ではなく、完 全な文法をマスターしているので、オー ディエンスとの間に一方通行じゃないコ ール&レスポンンスが出来上がっている。
「真面目じゃないひとはいますか?」 「社会の歯車になりたいか?」
こんな感じの言葉を実に上手な日本語で 問いかける。そして『GLAD TO BE GAY』 にいく前はこう日本のオーディエンスに 向かって、こう投げかける。
「自分を信じているか?〜僕はゲイとい う道を選びました。でもあなた達も今 の自分に誇りをもってくださいね。」
いつまでも反体制で少数派でも自分に誇 りをもつ、そんな確固たる姿勢ひとつで、 こんなに素敵なオヤジになれる。たとえ 酔いどれようがボロボロになろうが、そ ういうものは持って生きていたい。そう すれば、ヒロトも憧れる素敵なオヤジに なれる筈だ。要はどこまで本気かという 事である。本気であれば本気である程、 周りに伝わるものなのだ。
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2002年07月01日 (月) 12時06分 |
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