(154) 正しいリラックス、正しいロック◆◆NEIL YOUNG --AFTER THE GOLD RUSH◆◆ |
投稿者:nabes
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今週末は結構くたびれてしまった。土曜の昼間 に成田の方まで行って、色々と仕事の延長とい うか、仕事に明け暮れて、その足でその日の仕 事にとりかかり、ロクに寝れやしなかった。 「春眠暁を覚えず」というが、やっぱりこんな 季節の温かさと肌寒さの同居する中ではついつ いいつもより長く寝てしまう。ある意味、最近 のマイブームと言っても差し支えない。そんな 僕に眠ることを返上して、仕事をするというの は苦痛とまではいかないが、何ともいえず憂鬱 なもんである。そして、風呂にも入れなかった のも痛い。僕はしずかちゃん(ドラエもん)く らいお風呂という空間が好きである。大体は時 間が無くてシャワーのみになるが、休みの日は 湯舟でゆっくり、、それこそ何も考える事のな くなる至福の時。その幸せさえも妨げられると、 正直カリカリもするし、気分的には落ちたりし てしまう。ということで本日、日曜日はゆっく りお風呂にでも浸かりながら「よくやった、自 分と褒めたたえ、カリカリしてしまった自分へ の自戒にふけるとしよう。(まぁ、そんな大袈 裟なもんでもないんですが)
うちの風呂は追い炊きが出来ないのが、タマに キズである。つまりはふろにお湯を溜めたら一 発勝負、使い捨ての世界である。うちはこうい っちゃ何だが、家族向けの割と広い部屋なのだ が、何故かそこだけ欠陥というか、他世帯の家 族はどうしているのか?と変な疑問も生じたり する。これさえクリアしてれば自分的には快適 な部屋なんだが。 まぁ、それはともかくある意味一発勝負なだけ に風呂は贅沢な時間である。ならば本日は久し ぶりに風呂の扉を開けて音楽でも聴きながら入 るとしよう。たまにやるんだけど、おつなもん ですよ。当然だがこんな時は、機械的な曲を聴 いても仕方が無い。最近買ったt.A.t.Uでも聴 こうと思ったがどう考えても違うので(笑)CD ラックから久しぶりにNEIL YOUNGの『AFTER TH E GOLD RUSH』を取り出して聴くとしよう。
このCDは僕が購入したものではない。正直、誰 かの忘れ物だと思う。友達、、かな?かつての 彼女、、だったろうか?まぁ、そんな事はどう でもいい。時も充分に経っているし、今じゃ立 派な我が家の住人である。 実は、このCDを聴くまで意外な事に彼の歌を聴 いた事がなかった。「意外な」というのは僕が NIRVANAなどグランジというムーブメントのど 真ん中に位置した頃にCDを買い漁り出したにも 関わらず、そしてそのグランジ界の御大として NEIL YOUNGの名前をよく目にしながら、その音 はホントに最近まで聴いた事がなかったという ことである。
最初に聴いて思ったのは「思ったより、この人 綺麗な声してるんだなという事(失礼)。今の 枯れた渋い感じのルックスでしか見た事なかっ たこともあり、そのギャップにまず驚いたが、 この作品自体若い頃の作品なわけで、今はとも かく昔からしゃがれた声なわけもないと妙に納 得した(まぁボブ・ディランという例外もおり ますが)。そして音は味わい深いギターに要所 でコーラスかかる割と綺麗なメロディだった。 もちろんロックにはロックなんだが、山もあり 谷もあるというのか。要は正しきロックである。 やはり日本で立ち位置やメロディが近いのは奥 田民生になるかな。ただ、この作品に関してい えば、『大迷惑』くらいの頃の民生が『さすら い』とか『CUSTOM』とか歌ってるようなニュア ンスで捉えてもらえると嬉しい。砂利道にガタ ボコしながらも、ゆっくりと確実に進んでいく 幌馬車のような大人の重厚感のある作品で、雑 誌や書籍に書かれている通り名盤には違いない。
話は戻って風呂に入りながら、この名盤に聴き いってるといつの間にか長風呂になって、追い 炊きの出来ない風呂も徐々に暖かさもなくなっ てきた。風呂からあがり、体を拭いてふとゆっ くりする。湯上がりのさっぱりした気分にまた 合うんだ、これが。こう考えると疲れを癒す週 末に正しい選択といえよう。正しいリラックス に正しいロック。これが合致すると何だかとっ ても柔らかい気分になってしまうのである。
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2003年03月09日 (日) 16時36分 |
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