海外旅行者を狙ったジプシー集団が多いので手荷物には気をつけて下さい!と何度も言われながら乗車したコロッセウム行きの電車。まさに乗車する直前にもコーディネイターさんから「あああ!あ、そこにジプシーの集団がいますよ!手荷物を前に抱えて下さい!!」と、まるでディズニーランドの大ゲサな?アトラクションのようにf^_^;)言われながら地下鉄に乗り込みました。マネージャーと二人、席について少しすると隣の車両に まさにジプシーらしい様相の母と子供が帽子を広げて立っているのが見えました。そのせいか、電車内が少し緊張しているように感じられたのですが、その母はいきなり手に持っていたラジカセのボタンを押しカラオケを伴奏にして歌い出したのです。日本では考えられない光景・・・・地下を走る電車の騒音に負けないよう、ポータブルのラジカセにマイクを差して声を張り上げるように(英語でもイタリア語でもなく分らない言語でした)歌いだしました。電車内では誰もが見て見ぬふり。しかし、私たちは同時に気がついたのです!その歌があまりに、あまりに素晴らしいことを!!そして言いました「あ、あ、す、凄い!うまい、何これ?あり得ない、涙が出てくる、、、」とその歌声に涙溢れ、あまりの予期せぬ展開にびっくりしました。涙が溢れたのは、彼女の魂で放つ歌が本物だったから。
ジプシーと言われる人たちの生きる苦しみ、生活をしていく苦悩、悲しみ、哀愁・・・etc それらを理屈ではなく(一流のコンサート会場でもなく)電車の中で感じ「私は この涙を流すためにイタリアに来たのだ!」と大きな声で叫んでもいいと思わせて頂けたほど驚くべき体験でした。感謝の気持ちを私に出来る形でこれから表現して参りたいと思っております。心から〜ありがとうございました。
Misao
09:09:38
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