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(208) 棒線を引いて読むこと |
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投稿者:工藤順一
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棒線を引かせて文章を読むということについて お尋ねがあったので、それについて私の見解を述べてみます。
ご存じのように明治大学の斉藤孝さんがそのような本をお出しになってとてもよく売れているようです。
どんな実践であれ、工夫して何かをするのはいいことです。 図形の問題で補助線を引くようなものであり、 私たちのコボ作もまたそういった工夫のひとつです。
ただし、どんな工夫も最終的なものではありません。 それなりの限界と適応範囲があるわけです。 それを見極めて実践することが大切です。
たとえば 作文がきちんと書ける得意な子どもにとってコボ作は不要です。 同じように 本がきちんと読める子どもにとっても棒線引きは不要でしょう。 大人がいちいちそんなことをしていないのと同じです。 また、 きちんとした箇所に棒線が引ける子どもには そもそもそれは必要ないとも言えます。
活字というものをのっぺりとしか見ない、つまり文章の読めない 子どもにとっては棒線引きはいい刺激あるいは工夫になります。 ぜひそんな生徒には積極的にやらせていいことだと思います。
特に作者の言いたいことが明示されている説明文にとって 役に立つはずです。
しかし、問題は、それが明示されていない場合の多い物語です。 棒線を引くことは何の助けにもならない場合が多いのですが、 暗示的なものが現れている箇所には引いてもいいかもしれません。
麻布・開成中などの国語入試問題の場合、棒線を引かせることはほとんど解決にはなりません。 特に今年度の開成中や桜蔭中の問題では、どこに棒線を引いても最後の問題は答えられません。
生徒でよくありがちなのは、棒線箇所をコピペしてまとめの文章を作る場合です。 それで済む場合もありますが、済まないことが多いのですね。 受験の場合は、その済まない部分の解答力で合否が決まってくるでしょう。
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2002年05月18日 (土) 14時10分 |
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