以前お教え頂いた「きまぐれロボット」の要約を息子はとても楽しんで書い
ていました。なれてくると、自分のスタイルのようなものが出てくるようです。
そのスタイルそのものを楽しんでいるように見えました。私はほとんどノータ
ッチで、息子の書きたいままにしておきました。

　先日から『ふしぎなことば　ことばのふしぎ』を気の向くままに読んでいる
ようです。真ん中あたりにとても面白い文章があるようで、大声で笑っていた
らしいです。でも、冒頭の「ことばの始まり」だけがどうも分かりにくい、と
申していました。私も読んでみましたが確かに分かりにくい。「神様」が持ち
出されているために分かりにくくなっているようです。「ことばの始まり」な
んてもともと難しい哲学的なテーマなのに、最初に持って来ているのは、言語
学者としてのこだわりがあるのでしょうか。

　「名前の話しだけれど、どんな時に名前をつける、と書いてあるんだ？」と
訊ねると、
　「自分にとって大切なものにつける。」と答えるので、
　「分かっているじゃないか。それでいい。」ということで済ませておきまし
た。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　文字童子

とても、楽しそうなお便りをありがとうございます。

「ことばの始まり」は次のように論理的に考えさせると分かりやすくなると思います。
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ことばの始まりは、
赤ん坊の話すことばではない
神様の与えてくれたアダムのことばでもない

人間もものにナマエを与えている
それは大切なものだから
たとえば、コロチャン、クイクイ

そして、最後の段落にある
「ナマエをつけることによって、人間は自分にとって大切なものをそうでないものと区別している」---それが神様が教えたということ。
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これこれのはじまりは
AではないBでもない
Cである。そして、その理由と具体例。
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という単純な構造をしています。

以上のようなことを導くためには形式段落に番号を打ち、それぞれのまとめを
させて、論理の構造を浮かび上がらせればいいのです。まあ、これをするといわゆるお勉強になりますが、そろそろそのようなこともしてもいい頃ですね。