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(522) 私たちのしていること |
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投稿者:工藤順一
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毎日、さまざまな生徒がやってきて私たちをいわば悩まして帰ります。複数の教師で教えていますので、みんなでこの子をどうしようかと額を寄せ集めることもあります。そして、私たちは知っています。それに答えることのできる専門家なんてどこにもいないということを。むしろ、私たち自身がいま、この教室で、さまざまな実践と実験を通して専門家になりつつあるのです。
私たちのしていることは、知識や正解を教えるというようなことではありません。正解というものがどこにもない世界を、かたわらに寄り添って、共に悩んだり喜んだりしながら歩んであげようということなのです。
たとえば、とてもうまい表現をする子どもがいます。すぐにその場の教師みんなで見せ合って喜びます。
たとえば、書けない子の前に立つと一瞬私も書けなくなります。彼のまだあどけない顔を見て無理もないなあと思ってしまいます。ほとんどの生徒は書くに当たって学校でも塾でも何一つ教わったことなどないからです。
あるいは、はじめの一文を教えてやることもあります。そして必ず次は君が書きなさいとバトンを渡します。そして、その子の紡いだその言葉の続きをまた一緒に考えるのです。はじめから直そうとは思わずに、何とかその子の考えたことや書いたものを生かそうとします。まるで牛の歩みのような過程です。でも、はじめはそうでも、そういうことをしている間に彼はしだいに書けるようになっていきます。
この教室でしていることは、どんな子どもであれ、来ていただいた子どもとともに読み書きの実践を一緒にしてやることです。難しい学識も理論も必要ありません。共感できる能力が一番必要です。その意味で子育てをしつつ読み書きに関心のある主婦の方が一番向いているかもしれません。
ご父兄との間に取り交わしている連絡帳に、お子さんの様子ともに、とてもうれしいお知らせがときどき書いてあります。---本を読むようになった、学校の作文で選ばれた、-----、それを私たちは何よりも励みと喜びにしています。
私たちにもできないことがあります。それは他塾のテストの点数を上げることです。そもそも、私たちの教室にはテストがありません。そちらの塾でそもそも上がらないのに、どうして他の塾に来れば上がると考えるのか、その発想自体が私にはとても不思議です。
不思議といえば、中学受験生もたくさんいるのですが、それなのに、いわゆる進学塾に通っていない子もいて、そのような生徒が一番できるということです。算数の専門塾には通っているらしい。進学塾のような無駄をしていず、スポイルされていないからでしょうか。
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2003年10月28日 (火) 00時40分 |
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